須藤要
初投稿です
これから頑張りますので是非読んでいってください。
「速報が入りました、たった今連続殺人犯の須藤要が逮捕されました」
地球にいる全人類が当たり前の日常を過ごすなかそんなニュースが流れていた。
「ダン」小さな部屋に机を叩く音が響く、次に響いたのは50を超えたおじいさんの怒号。
「どうして、100人もの人たちを殺したんだ!」
そんな怒号を正面からぶつけられる青年。その姿は真黒な髪を肩まで伸ばし、前髪は長く目元まで隠れている。そこから覗き見える瞳は黒というより漆黒であらゆる物が吸い込まれる、と錯覚するかのような瞳だ。
そんな青年は怒号に対し反応を示さず小さな声で返事を返す。
「理由なんて特にありません、殺したいから殺したんです」
そう話す青年はおじいさんへと視線を向ける。そしておじいさんと青年との目が合い少しの時間が経つ、おじいさんは数秒目を合わせただけなのに、青年の深く濁った瞳に吸い込まれるような感覚を覚える。
それを振り払うように舌打ちをし、また机を叩く。
「なぜ殺した!殺した理由を話せ!」
青年はゆっくり目を閉じ話し始める。
「様々な終わりが見たいからです、終わりというのは悲しいものです、アニメだって最終回を見た後は何とも言えない喪失感のようなものに襲われます、私はあの感覚が好きなんです、だからたくさんの人の終わりが、最後が見たかったんです」
青年は笑い始める。声を上げ笑うのではなく、まるで小さな頃の幸せな思い出を思い出しているのかのように、深く笑う。
「最初に殺したサラリーマンのおじさんは最初は泣いて怖がっていたのに、最後は明日から会社に行かなくて済むと笑っていました。次に殺した小学生の女の子はママと呟いて泣き叫ぶ事なく死んでしまいました。
次に殺した高校生のほどのヤンキー3人は最後まで抵抗して、1人が2人を残して逃げたんです、それに怒った2人が逃げた1人を後ろから殴って殺してしまいました、2人は1人の亡骸を呆然と見つめ静かに泣いていました。
次に殺した妊婦は最後まで赤ちゃんだけはと泣いてお願いしていました。
次に」
「もーやめろ!!!!」
おじいさんは座っていた椅子から青年に飛びかかる。楽しそうに話す青年の胸ぐらを掴み今にも殴りそうな勢いで叫ぶ。
「お前は!人の気持ちがないのか!なにが最後がみたいだ!自分の気持ちの為だけに人を殺すだと!ふざけるな!!!」
青年は少し驚いた表情を見せるがすぐに消えまた笑う。
「あなたの最後はどーなるのでしょうね?」
青年はそう呟くとおじいさんの腕を掴む、そのままおじいさんの背中の方へと腕を曲げ後ろから首に腕を回す、いつのまにか左手に持っていた小さな針を首の動脈に当てる。
首から少し血が垂れる、ここまでされるがままだったおじいさんは、なにがおこったのか理解できていない。
わかることは腕と首に走る痛みのみ。
「さぁ、あなたの最後を飾りましょう」
そして左腕に力を入れ針を刺そうとする青年、だがそれはドアから駆け込んで来た若い警察官たちにとり押させられる。
この一連の流れで青年は常に笑っていた。
そこから裁判までは一瞬だった、終身刑を言い渡される青年、笑みはなくならない。
青年の処刑が始まる。首にロープを巻き台に立つ、あとはボタン1つで青年の命は消える。そんな中でも青年は笑っている、心から幸せを感じている。
「何か言い残すことはあるか?」
「これで私は終わりを感じることができます、見てるだけで幸せな物をこの体で感じられるなんて、私は幸せ者ですね」
言葉と共に見せた表情に処刑人達は戦慄した。
まるで新婦が結婚式で見せるような幸せな笑顔、そんな表情に処刑人達は戦慄し、そして見惚れた。目の前に見える表情がどこまでも愛おしく感じ処刑人達はこの死刑囚、須藤要を死なせたくないと思い始めた。
そんな中1人の処刑人がまずいてボタンを押す、「ガバ」と床が開き吊るされる。
人の重さに耐える縄が「ギチギチ」と音を立てる。
そして笑顔のまま1人の殺人鬼が死んだ。
「あたは犯してはならない罪を犯しました。それにより今からあなたには罪を償っていただきます。」
突然要の頭の中に声が響く、若い女の声だ。
「そーですか、私に罪の意識はなかったのですがね。それで私は何をすればいいのでしょう」
要の問いに女の声が答える。
「エフンスという異世界に渡り、笑顔に包まれた最後を見てきてください。ただそれだけです」
要は女の言うことに疑問を抱いた、今までの人生でたくさんの最後を見届けてきたことが罪である私にその罪の償い方でいいのかと。だがそんな簡単なことでいいならと考えることをやめ言葉を返す。
「わかりました。罪を償いましょう」
「それともう1つあります、1人の人生を最初から最後まで飾ってください」
「それはどうい」
返事をしようとすると要は言葉を言い切る前に意識が途絶えてしまった。
誤字脱字などありましたら教えてください
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