乙女の湖 Lac aux Dames カルト青春映画 フランス映画 1934年製作 マルク・アレグレ監督 (極私的映画レビュー)
この映画は私のいわば幻の映画、、、というかレジェンドな青春映画です。
私だけの「カルト青春映画」、、、そうです。
主役の
シモーヌ・シモンはそれから、私の妖精となったのです。
これで世界デビューした、シモーヌシモンはそのまるで自然から抜け出てきたような
野生の、、というか妖精のような、なんとも不可思議な魅力で人気沸騰したのであった。
監督はマルク・アレグレ。
出演者ジャンピーエルオーモン、、シモーヌシモン。
1934年フランス映画。
あらすじは、、、、、
スイスの避暑地、チロルの「乙女の湖」lac aux dames に水泳教師としてやってきた無職青年と対岸の城に住む男爵の娘で不思議な野生のままの少女パック(シモーヌシモン)そして、避暑に来ていた、実業家の娘ダニーとのひと夏の恋を描いている。夏のチロル、、そこには様々な人々が避暑に訪れる。そして「乙女の湖」と言われる水浴場には
ジャンプ台も、あって水浴客でにぎわう。そこの夏だけの水泳講師として雇われてきたのがエリック(ジャンピーエルオーモン)だった。彼は無職でこの職にやっとありつけたのである。
やって来るとその筋肉のボディとイケメン振りでたちまち湖の水泳客の女性からモーションをかけられるのだった。
そんな時エリックは一人、夜の湖、横断水泳というチャレンジに一人で出かけるのだった、
しかし向こう岸にたどり着く手前であわや溺死?しそうになって、湖岸の男爵の娘、野生児パックに助けられる。パックの隠れ家?に運び込まれて介抱されたエリックは不思議な魅力のパックに惹かれるのだった。
パックは不思議な魅力のまるで自然から生まれた妖精?のような少女だった。
そしてエリックもその不思議な魅力にひかれて付き合い始めるのだが
やっぱりエリックの本命はダニーであり、
ぞっこんだった。しかし貧乏なエリックに、実業家のダニーの父親の許可が下りるはずもなく
そんな時エリックのかっての恋人で今は怪しげな詐欺師と結婚してこの避暑地チロルで
荒稼ぎしようとやってきたアニカとも再開してこれも焼けぼっくいに火が?着くのだった。
しかし詐欺師であることがばれて早々に頓ずらです。
エリックって、、もてますよね?
しかしそんな華やかな夏も終わりダニーも、去っていき、すっかり観光客もいなくなった宿屋でエリックは一人取り残される。
しかも
腕にけがまでして寝込んでしまうのだった。今や、宿屋の女給にお情けで置いてもらっている状態なのだ。
そんなエリックを慰めようとパックは対岸から船で漕いでやって来るがエリックはののしって追い返してしまう。パックはさびしそうに帰っていったが、
その後パックの船だけ発見されて溺れ死んだのではないかということで大捜索が。。
エリックも病身を押して参加するのだった。
そのころ実はパックは都会のダニーのもとにエリックが病んで寝込んでいると報告に行っていたのだ。
それを聞いてダニーもエリックこそ本当の恋人と悟り、、急いでチロルへ駆けつける。
戻ってきたダニーと再会したエリックのふたりで、、もう誰が反対しても、離れないと誓うのだった、。
そして、、失恋したパックは、湖の上で今日も、一人船を漕いで、
悲しげに、歌うのだった。という、青春情緒たっぷりの
悲恋?青春映画である。
シモーヌシモン、いわゆる正統派の美人ではない。、
ファニーフェイス、、というか、
今風に言えば、、キュートな?可愛さ?だろうか?
確かに一種不可思議な魅力ではある。
乙女の湖といったって、さあ今現在誰も知らないですよね?
だいぶ、というか、とても古いフランス映画である。
おそらく誰も見たことはあるまい。
私はかって映画青年(映画青年って死語か?)でそのころ、新橋のフィルムセンター(今もあるのだろうか?)に通いつめては懐かしいふるい外国映画を見あさっていたものだった。
そこで出会ったのがこの映画だった?と記憶している。
さて「乙女の湖」Lac aux Damesに戻ろう。
パック役のシモーヌ・シモンsimone simon が今で言えばアイドル的存在で、私もぞっこんになってしまったものだった。
とにかくかわいいの一言だった。何となく小泉今日子に似ていますね?
「乙女の湖」の原作はヴィッキー・バウムである。邦訳本も、むかーし、出ている、
いまこんな青春映画なんてありえないが、ああ、でも、何て素敵な青春映画だったんだろう。
私自身の二度と帰らない青春と重ね合わせて、二重写しに、これは懐かしく郷愁の作品群の映画の中のベストな一本なのだ。