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僕は彼女にはかなわない  作者: ヲタクP
2/2

初デート 前編

僕は遠藤元一。二十一歳。童貞。オタク。そんな俺に彼女ができました。


 今日は彼女との初めてのデート。そして俺の人生初のデートでもある。準備はばっちりだ。待ち合わせ場所である駅前には三十分前につき、服装もばっちり決め、デートプランも完璧だ。

(あ~楽しみだな~。でへへへへ)

 何故だろう。いつもより音が大きく聞こえる。人の声、機械の音、酔っぱらいの叫び声え。あれ?今昼間だよな?まいいや。

 そんな中俺だけは静かに立っていた。彼女の私服を想像するたびに心臓が激しく波打つ。これって当然のことか?それとも俺がただ単に変態なだけだろうか?たぶんそうだろうけど。

 待つこと数分・・・

「すみませんおまたせし・・・って、大丈夫ですか!?」

 彼女は白いワンピースを着てきた。彼女にぴったりなそのワンピースは清楚な感じを漂わせている。そしてそれをひきたてている白いキャペリンもまた、彼女に似合って最高だ。

 その上、髪形もいつもとは違う二つに分けた三つ編み、俗にいう『おさげ』だ。まさに『ヒマワリ畑の妖精』のようだ。

 そんな彼女の姿を見せられた僕は、思わずしゃがみ込んでしまった。

「だ、大丈夫だよ、ちょっとかわいすゴォッフォ!!」

「何ですか今の!?せきですか!?すごい声でしたけど!」

 彼女が涙目で見てくる。そんな顔をしないでくれ。可愛いじゃないか。

「本当に大丈夫だから。い、行こう、行こうか!」

 周りの人の視線を感じながら、僕らはその場を後にした。


「今日は遊園地に行こうと思うんだ。今から行く遊園地は結構人気の高い遊園地なんだ」

僕らは駅からちょっと行ったところのバス停で、バスが来るのを待っていた。そんな中、彼女は落ち着いていない様子だった。

「どうしたの?体の調子でも悪いの?」

 彼女はうつむいて言う。

「いや、そうじゃないんですけど・・・何も言ってくれないから・・」

「???、何も言わないって・・・は!」

「・・・服のこと」

 わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 僕はなんてことをぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

「すすす、すみませんでしたぁぁぁ!!!心の中では思ってたんだよ、似合ってるって!けど、いうの忘れたっていうか・・・本当にすみませんでした!」

 僕は地に頭おぶつける勢いで頭を下げた。最悪だ、彼女の服を褒めることを忘れていたなんて。

 僕が頭を下げながら思い詰めていると彼女が笑い出した。

「ふふふふ、すみません笑ってしまって。でも、凄く慌てて謝るから、なんか面白くって」

 僕もおもわず笑ってしまった。


「遊園地なんて何年ぶりだろ」

 僕らは遊園地に着き、園内をぶらぶら歩いて見て回っている。

 彼女は小学生のような目で園内を見渡していた。

「あんまり来ないの?」

 園内は休日という事もあるのだろうか、人が多かった。

「うん、最後に来たのはた確か・・・小学生の時かな?」

「そんなに来てないんだ。あ、メリーゴーランド乗る?」

 僕はついこの前来たんだよね、下見に!なんて言えないな。

「だから遊園地行くって聞いた時は嬉しかったよ。私ジェットコースター乗りたい!」

 良かった~。初めてのデートで遊園地はダメかな、と思ったんだけど喜んでもらってよかった!

「ジェットコースターか・・・初めて乗るけど行こうか!」

「え!?初めてなんですか!?ジェットコースター!?」

 え!?何でそんなに驚くの!?

「そ、そうだよ。別に怖いわけじゃないけどなかなか乗る機会がなくてね」

「じゃぁ今日が初めてですね!大丈夫です、私がついています!ささ、行きましょう!」

 彼女が僕の手を引いてジェットコースターの方に引っぱっていく。そんな彼女が可愛い。でも、嫌な予感もするんだけど・・・

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