表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
境界線の上  作者: 神無 乃愛
境界線の上

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/74

三十七


 武器輸出関連はあっさりと終わったらしい。おそらくはこちらの機密が欲しかったのだろうが、最初から「最高機密は外す」のを条件にしたせいだろう。そのかわり、その夜の舞踏会にトーマスが指名され出る羽目になった。どうやらエメラダ王女をエスコートして欲しいらしい。

「この顔でやれって言われても……」

「諦めるんだね。何かあってもいいように一人多めに人数を出していたが、それが裏目に出た」

 セシル殿下も王家控え室よりも第二特別特殊部隊の控え室の方が気楽と見え、ちょくちょく訪れる。

「おそらくはトーマス准尉の事を知りたいのでは?」

「私もその可能性を否定しない。……エメラルドの瞳だから、向こうは警戒しているだけだろうね」

 この瞳の色でからかわれたりもしたが、厄介ごとに巻き込まれると思わなかった。

 その日の舞踏会も何とか終了させた。もう、帰りたい。

 向こうに名前を教えていないのがせめてもの救いか。

 シャン・グリロ帝国側も、エメラダ王女をトーマスがエスコートしたのが面白くなかったらしく、いちゃもんをつけられた。エメラダ王女側も黙っておらず、「皇太子殿下のお子様を連れてきていただけていれば、わたくしとてそんなことをせずに済みましたのに。この方以外わたくしと年齢の合う方がいらっしゃいませんもの」とさらっと言ってのけた。そこまで年齢差を気にすることか? とは思ったが口に出さないでおいた。正直顔に包帯を巻いているので、お偉い様方が気味悪がっていていたたまれない。

「年齢差なんて言われたら、色んなところで年齢離れている人が多いんだけどね」

 ただの言い訳だといわんばかりに、セシル殿下が呟いていた。

「実際、バークス公国の皇太子とエメラダ王女も二十歳以上歳が離れておりますね」

 ダレル大佐も呆れたように同意してきた。

 現、バークス公国国主は色呆け爺と揶揄されている。側室の数はかなり多いらしい。逆に言えば、エメラダ第五王女は「どうでもいい」存在なのだろう。だからこそ人身御供としてシャン・グリロ帝国に渡すのだ。

「とりあえず軍宰相には君たちの事は話しておいた。戻り次第結果が出るんじゃないかな?」

 話って……直属の部下にすること? それとも……もっと深いことなのか。

「あ、勿論私の直属の部隊にするってことだよ」


 しれっと返された。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ