プロローグ
初投稿のドキドキです。
変なところがありましたら、ご連絡ください。
お手柔らかに。
「伯父さんたち心配してるだろうなぁ・・・」
家路に急ぎながら洋菓子店のバイトであった出来事を思い出す。
「ごめん!忍ちゃん!!今日は、19時まで入ってもらってもいいかな?」
慌てた様子で店長の木村さんが話しかけてきた。
「大丈夫ですよ。でも今日の交代番は、佐藤先輩ですよね?遅れるなんて珍しいですね。」
佐藤先輩は、時間に正確でいつも5分前には必ずバイトに入っていた。
「あぁ~電車が遅れていて時間に入れないと連絡があったんだ。忍ちゃんには申し訳ないんだけど・・・」
ここのバイトも高校入学と同時に始めて10ヶ月。ようやく慣れてきて頼りにされるのも嬉しい。
「気にしなでください。困ったときはお互いさまです。」
「本当に良い子だな~じゃあ頼んだよ。」
それから30分くらいすると佐藤先輩が到着した。
「ごめんね。葛城さん!遅くなっちゃったね!!」
「大丈夫です。そんなに慌てなくても・・・。」
「いやいや!女子高校生が遅い時間に危ないから、気をつけて帰ってね。」
「ありがとうございます。お先に失礼します、お疲れ様でした。」
頭を下げながら挨拶すると、木村さんと佐藤先輩が労いの言葉をくれそのまま少し他愛のない話をしてバイトを上がった。
この言葉が最後の会話になるとは思わずに・・・・・
・・・・・・気が付くと地面に横たわっていた。
あれ?体が動かない。それに顔の横で猫が鳴いてる。
周りもなにやら騒がしいが何を言っているのかわからない。
あぁそうだ猫を追いかけて道路に飛び出したんだ。
そことを思い出していた。
バイトの帰り歩道の植え込みから猫の鳴き声が聞こえた。
植え込みを覗き込むと、そこには真っ白な猫が寂しそうな声で鳴いていた。
「君もひとり?寂しいのね。私も・・・」
私の両親は小さい頃に交通事故で亡くなって、伯父夫婦の家でお世話になっている。
伯父夫婦は自分の息子達と隔たりなく可愛がってくれるが、やはり本当の親ではないので甘えられない。
そんなことを思いながら猫を抱き上げようと手を伸ばすと、猫が私の横をすり抜けて逃げてしまった。
「そっちは車道よっ!!」
そう叫びながら私も車道に飛び出してしまった。
右側から強いライトの光を感じた。
あぁそうか。私は車に轢かれたんだ。
なんだか眠くなってきた・・・私も両親のもとへ行くんだわ。
伯父さん、伯母さん・・・あんなに可愛がってくれたのにごめんなさい。
やがて迫りくる闇の中に意識が吸い込まれていった。
語彙・文章力もありませんが、ここまで読んで下さった方!ありがとうございます。