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既視感

まずは、テントを買いに行こうと思う。

これがないと野ざらしで寝ることになる。プライバシーが侵害され放題だ。


てことで、テントを買いに王都最大規模の雑貨屋に向かう。

名前は“ホン・キドン・キ”――


なぜだろう、既視感が……

それに加え、前にも同じような気持ちになったこともあったような……


うん、気のせい。きっと…多分……おそらく………


店内は前世で見飽きた光景だったので割愛。

大事なのはテントだったので、まずはキャンプ用品が置いてある場所に向かう。


向かっている間に神山達が別のものに惹かれて何処かに行ったが、些細なことだろう。


そうしていると、大々的に置かれてるテントを見つけた。

大きいサイズから小さいサイズまで様々な種類が置かれている。


大きいものでは聖銀貨5枚、前世換算で5万円ほどだ。

それなりに高いが僕は今貯金しておいた300万――金貨30枚がある!

まあ、借金と比べたら微々たる量だけど……


「やっと見つけた、勝手にどっか行かないでよ」

「どっか行ってたのは神山の方だろ」


借金を思い出し落ち込んでいるところに、神山が合流した。


「いや、咲苗や葉月たちも一緒にいたから多数決でイリムが迷子だ!」


そう暴論を言ってきた。


「それで、その肝心の桜凛さん達は?」

「えーっと、まあ、その……」


そう言って目線を泳がせる。

そこに、もう一人の迷子とその保護者が現れる。


「おーい、勝手にいなくならないでよ」

「……迷子なのは私達じゃない?」


桜凛さんは神山と同じようなことを言っている。

そこに、栗山さんの冷静な発言。間違いなく子と親の関係だ。


「まあ、全員集まったからいいか……」


そう言って、頑張ってポジティブな思考にする。

他にも買わないといけない物が多く残っているからだ。


「このテントを買おうと思ってるけどう思う?」


ちかくのテントを指さしながらそう言う。


「うーん、いいとは思うけど値段が高くない?ここって転移前よりかなり物価が低かったと思うけど」


そうなのだ、もしこの値段が転生前の世界だったら500万ほどだろう。

それも当然だ。これには魔法が盛り沢山だからだ。


結界に暴風でも倒れない魔法、魔物除けに常時気温調整――

他にも様々な魔法がかけられており、そのすべてを外気魔力で補える。


買ったら放置でいいのだ。

それに加え、結界を常時張れるのがいい。


寝てるときにも結界を展開するのは普通に疲れるからだ。

そのため、高くても普通に欲しい性能なのだ。


「買ってもいいと思うよ」


「ムリムリ!私達の国からのお小遣い年間で1金貨だよ。他のものを買おうと思えば全然足りないよ……」


なんと、勇者はかなりの金欠みたいだ。

この国はとてもブラックな国みたいだ。それでも一般よりも高い。

そう考えたら普通にこれが高いのだ。


「なら僕が買うよ、貯金があるからこれなら買える」


そう言うと桜凛さん含め全員がありえないと言った表情を見せる。

真っ先に栗山さんが疑問を投げる。


「え……すでにこれを軽く買えるお金を持ってるの?一体どこで?」

「合流する前。その時に色々合って稼いだ。大体30金貨ある。」


「えっとー。まだここに来て半年も経ってないよね。それなら年収7億円……」


たしかに、よくよく考えたら自由なお金を大量に持っていることになる。

まあ、前世と比べたら少し多いくらいだったからあまり気にしていなかった。


特許とかで普通に入ってきてたからな。

まあ、そこまで気にしなくてもいいか。


というわけで、終始驚かれたけどテントと諸々を見つけられた。

一応、『これ便利だなー』と思うものはあったけど、特段必要じゃなかったからスルーした。


「イリムさん。こんなのはどうですか?あったら便利だと思います」


栗山さんが指を指して商品を示す。

それは空間収納ができるカバンだった。


「うーん、ダミーとして買ってもいいけどこの量が入るのは流石に高い。まあ、いらないかな」

「なら持ち運びはどうしますか?」


まあ、説明無しだったら普通にわからないだろう。

それにしても神山が「まさかあの量を俺に……」と震えていた。

僕もそこまでの鬼じゃない。まあ、罰としてたまにならいいとは思うけど。


そんな波動を感じたのか神山がいっそう震えている。

そこを桜凛さんがなだめている。


「持ち運びはすでに見当がついてるから大丈夫だよ」


そう言うと、神山が明らかにホッとしていた。

本気で持たせようかな。


会計を終えて店を出る。

その際、テントは神山に持たせた。

金属にミスリルを使用した大きめのテントなので普通に重い。

持ってみた感じでは30kgほどだった。


それでも、勇者がその様子でどうする。

前世でも少し重いと感じるがそこまでだと思うけど。


「それで、持ち運びの検討ってなんですか?流石に信次に持たせるでは無いと思うけど……」


「まあ、見てて」


そう言って空中に魔法を展開する。

古代魔法“亜空間収納”だ。これもまた、ガルが渡した魔法だ。


そして、その中に買ったものをすべて入れる。

中のものは鮮度が保たれ重さも無くなる。

魔力消費は亜空間を開ける時のみなのでコスパもかなり良い。


この魔法を見た瞬間、神山含め、ほか2名も驚いた顔をする。

本日何度目かもわからない驚き顔だ。


僕も、この魔法は反則だと思う。

でも、便利なものは使う主義なので普通に使おうと思う。


だが、空間収納なんてとても珍しく、スキルで持っている人も限りなく少ない。

そのため、できるだけ秘匿するつもりだ。誰に狙われるか分らないから。


もしバレたら、僕だけではなく周りのみんなにまで危害を加えかねない。

だからこそ、店を出てから魔法を使った。


長い間、店にいたので外はもう暗く、人通りは少ない。

周りも見渡したので見られていることはないだろう。


その後は、放心している三人を連れて城に戻った。

漫画とかで結構あると思うけどな。


まあ、あくまで漫画だから現実で見たら違うのだろう。

オタクのような奴らばっかりでは無いということだ。


……これはオタクへの偏見だろうか?

そう思いながら自室に戻る。

ほか三人は各々の部屋に戻しておいた。


そして、僕の部屋のドアを開ける。

そのとき、聞き覚えのある声と感触を感じる。


「お姉ちゃん!」


そう言って、僕の胸に抱きついてくる。


なぜシアが僕の部屋に?

※今回の出費。


・多機能テント 5聖銀貨 ・魔力ランプ 1聖銀貨 ・魔物のすゝめ 5銀貨 ・植物のすゝめ 5銀貨

・ナイフ 8銀貨 ・火打石 8銅貨 ・寝袋 1聖銀貨 ✕4 ・雨具 2銀貨5銅貨 ✕4

・包帯 1銀貨5銅貨 ✕10 ・ロープ30m 5銀貨 ・調理道具一式 2聖銀貨8銀貨

・砥石 5銀貨 ・メモ帳 1銀貨 ・ご飯2ヶ月分 多分4銀貨


合計 1金貨8聖銀貨2銀貨8銅貨  残り28金貨とちょっと


追記 一般家庭の年収 3聖銀貨  物価の例 一日のご飯 3青銅貨

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