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女帝  作者: 鈴木幸一
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第八話。JFA(ジェファー)相談役になる

 第八話 JFAジェファーの、相談役になる。

 ※二月二日。

 ライオンで。五人でテーブルを囲んだ。鈴木社長が。

「今日は、ご苦労さんです。ジョン社長には、分かりやすい指導で。早く覚えたので、ジョン社長は今日。アメリカへ帰ります。四時フライトだそうです。・・・そして昨日夕方。お金の話になり。今後の取引の大事な話です。下請け。と言う、事で。会社として、簡単に言えば、手間請けです。従って、部品。資材は、全て、ジョン社長からの支給に成ります。社員の給料。登録は。我々四人。と。社員二十人です。社員は、一か月。二万円。我々給料を幾らにするか。です。その相談です。」

「そうですか。・・・うー。ジョンさんとしては、全て設備投資をする訳だから。・・・

 私どもは、製造してアメリカに送るだけ。・・・てすね。・・・造って売るのではないから。・・・そうですね。・・・我々の給料もジョン社長から、頂くことに成る。と言う事は。・・・幾ら貰えたいのか。・・・ジョン社長に、ハッキリ言ってもらった方が。」

「はい。・・・私としては。一か月。一人。一律五万円。の。目安を考えて居ます。」

「そうですか。・・・」順子相談役は。

「そうすれば、採算台数とか。拘りますね。・・・ジョン社長。・・・だって、1か月。何台作れば、アメリカで再三とれるのか。百台。とか。一千台でなければ再三とれないとか。ジョン社長。」

「はい。・・・昨夜、考えました。此処、研修指導で、二日で、十台造りました、・・・実質時間は、二時間位です。だから、二時間で十台。・・・早いペースです。そのペースで行けば、一か月。五百台は可能です。・・・」

「人員は、二十名で、五百台。完成。・・・四十人で一千台。・・・ジョンさん。・・企業秘密に成りますが。一台、幾らで売って。・・・幾ら儲かる。かは。・・・聞けないですけれども。・・・五万円は、皆さん。納得だと思いますけれども。」

「はい。・・・納得です。」皆。納得している。けれども、何かしっくりしない。

「ジョン社長。・・・少し時間かかります。・・・まことに申し訳ないですが、帰るの。一日延期して、下さい。本気でお願いします。・・・この話場所を変えて、話さなければ、らち、空きません。・・・お願いします。一日延期してください。・・・お願いします。」順子は、必死に頼んだ。すると。ジョンさんは。順子の熱意に、折れた、様だ。

「分かりました。と言って。順子と店の、電話ボックスに入って。電話で。飛行機の予約を一日。伸ばした。・・・順子は。熱く御礼を申し上げた。時計を見た十二時だ。全員食事を済ませて、歩いて近いので、銀座の店の六階に、お茶を買って入った。

 皆さん本当に申し訳ございません。ジョン社長には。・・・必ず恩返しをします。私事で恐縮です。・・・先程の話に戻ります。・・・ジャパン、ケミカル株式会社の、相談役として、参加します。何故ならば、先程の給料は、皆さん納得しました。ただ、今後の、会社運営に対し、私の疑問を聞いてください。ジョン社長にも関わる事ですので。

 と。申しますのは。物造りは、当然大事です。もっと大事なことが、有ります。企業としての。価値観。下請けだけでは、何の魅力は、感じません。我々四人は、会社を興して、上場させて、日本一の企業を目指したのです。だから、アメリカの企業と組めば、いち早く達成するものと確信していたのです。其れが私達四人の本来の望みです。・・・

 故に。ジョン社長に。お願いするしか、御座いません。はっきり申し上げます。私達も販売で利益を上げなければ。本当の企業には成れません。従って。ジョン社長の会社と、合体して、四分。六分でも宜しいですから。合同企業として、世の中に出たいのです。其れでないと、株を発行した意味が有りません。此の、五人だから正直に話します。株を上場したいのです。其れに乗っかって。我々四人が。花を咲かせたい。・・・したがって会社名も変えても。良いです。まだ世に出たわけでは御座いませんので。」

「おー・・・順子さん・・言って居る意味分かります。・・・実は、上場に乗っかって。行ければ、有難い話です。」鈴木社長が。

「私も、順子相談役の考えに賛同します。と言うか。そう。成る。ものと、考えて居たのです。我々三人も同じです。・・・社名は変えても、支障は有りません。ただジョン社長の腹。一つですね。」

「分かりました。私も乗った船だし、順子さんの考えに、賛同します。依って、四分六分で、私が六部。貴社が四分。・・・賛同します。其れで社名は、順子さん。」

「はい。(ジャパン、フューチャー、アメリカン株式会社)JFA。(ジェファー) と。命名したいと。思います。呼び名は。(ジェファー)と。呼んでください・・・社長がスティーブン、ジョン。私達四名は、取締役。・・・依って、ジョン社長にも、資本金、投資をお願いします。一律、二万株で。百万円です。・・・後は、個人で買うのは、自由です。・・・そして、一株。五十円です。現在の資本金は、一人二万株。百万円で。四人で四百万円。発行株が百万株。で。五千万円。将来は。二千万株で一億円を目標です。・・・ジョン社長も二万株で。百万円です。支払いは後日で宜しいかと。現在は十万株が、動いただけです。」ジョン社長が。

「分かりました。後日、支払います。其れから、鈴木社長は、やはり日本の社長として、認めてください。・・・日本で製作した。製品は、ジャパンフューチャーアメリカンに載せて、実績を上げる。・・・社員の給料と、皆さんの給料は、その儘で。五万円。・・・それから、鈴木取締役の、建て物、と、土地は、」

「一万円で良いです。家の家内のモノですから。其れに、プラスチック製造工場の売り上げは。どうなりますか。」

「代表は、鈴木社長ですね。・・・じゃ。私の会社で全部買います。此の製品は、アメリカで認められたら。一気に、注文が殺到します。よ。・・・買い取り価格は、・・・昨日話したけれども一台。二百円で買います。一日百台。二十五日で、二千五百台。×二百円=、五十万円。です。・・・皆さんの働き方だと。倍の。五千台は造れますよ。私が見ては。こっちの方が先に延びる可能性が有ります。」

 鈴木社長は、取締役に成りました。が、日本の代表です。認めて下さい。とにかく私どももアメリカで、コンピューター販売に、力を入れますので、必ず売ります。」

 ジョン社長に納得して頂いたことは。順子は、胸を撫で下ろした。何故ならば順子は、商品はどうでも良いのです、此れは誰にも話せませんが。本音です。株を動かすのが神子の仕事ですから。根津の教え通り。に。動く。一人胸に閉まって置く。解散して。八階に皆集まった。

「さ。疲れました。皆さん。私の奢りですから。ワインでも飲みますか。」

 順子は、ワイン二本開けた。取り敢えず乾杯した。五人は、大分疲れて居る様だ。でもジョン社長が、我々を重んじて、くれた事が、何よりの収穫だ。

「私は、一か月後に、来ます。おおよそ、先が見えると思います。其れまでは、そっとしていて、下さい。・・・株はそれからでも遅くは有りません。・・・慌てないで。」

「そうね。じゃ。三月上旬ね。」順子は、釘を打つように言った。

「え。・・・良いでしょう。順子さん。」四人は。順子には、ハラハラドキドキだ。

 十一時過ぎた。皆。時計を見ていた。そして帰った順子も帰って直ぐ寝た。

 ※二月三日。順子は、起きた。十二時だ。本当に疲れていた。ジョンさんは、帰る。順子は、帝国証券と丸中証券の社長。それぞれに、電話して、今度の一件を、話した。

「あ。順子です。・・・社長ね。会社名。変更に成りました。(ジャパン、フューチャー、アメリカン。)株式会社。です。株の変化は有りません。社名だけです。呼び名は。JFA。(ジェファー) と。呼んでください。」

「あ。そうですか。・・・JFA。(ジェファー)分かりました。詳しい事は。後で。・・・」

 挿して根津頭取にも電話した。

「私。順子です。・・・パパ。今日、会えますか。・・・緊急です。」

「じゃ。赤坂のホテルで会いましょう。・・・直ぐで良いよ。・・・予約、取って置く。ジユン子はシャワーを浴びて、支度して、タクシーで、プレジデントホテルに向かった。ボーイが案内してくれた。

「あ。・・・パパ。・・・」二人は抱き合った。久しぶりに、ベッドインした。起きて来て。順子が話した。

「えーとね。社名を変更したの。(ジャパン、フューチャー、アメリカン・株式会社。呼び名は。JFA。(ジェファー)私が名付けました。・・・と言う事は。アメリカから来て、市川の、工場で組み立てて。コンピューターとして、完成させました。商品は、百パーセント。と。認められました。・・・けれども、下請けで、手間賃だけなのよ。・・・それで私が、我慢できなくて、ジョン社長を、口説き。今回の社名にして、製造販売に参加して行きたい旨を話して、そしたら、四分六分で、日本側が四分に決定したの。そして、

 アメリカの、スティーブン、ジョン。と言う人が社長に成り。私達四人は、取締役に成って、今後の運営に関わる。」

「おー。順子。・・・腕上げたね。・・・よく。アメリカが賛同しましたね。・・・普通なら、蹴られるよ。何言う、んだ。て。・・・そして、四分六部。・・・ま。良い出来だったな。・・・するとアメリカの売り上げも、書類上、合わせれば。転機は早いよ。日本の審査官を、どう。信用させられるか。・・・それで本格、稼働は、何日から。」

「はい。今日から始めています。部品もアメリカの社長が、直ぐ連絡して、即配便で来るから。二日後には。本格操業に成ります。大きな工場なので、拡張は大丈夫です。さして一か月後に。ジョン社長が、来日して、本契約と、今後の、目安。計画を立てて、生産に乗り出す。」

「えー・・・誰が進めた。・・・」

「え。私ですよ。・・・誰もアメリカには、口出せないですから。・・・私が紹介した人だから。・・・旨く乗っかったね。パパ。・・・」

「ハハハ。凄い。順子。又惚れ直したよ。」

「だって。考えて御覧。・・・アメリカが資本投資したでしょう。千葉に機械取り付けて。エンジニアを入れて。・・・其処を私は見抜いたの。・・・ジョン社長は、本社へ帰って。日本の工場を、辞めた。とは。言えないと。・・・私は、察した。・・・だんだんと成果を上げて、・・・少しでも主導権を上げる。・・・計画をたてています。自分なりに。」

「えー・・・うん。遣るね。順子。・・・ただ。仕事の内容には。口出さない方が良いよ。鉄で造ろうが木で造ろうが、関係ない事だから。要するに、人間にとって、どけだけ価値が、有るか。必要か。売れるか。を。分かれば良い事だから。・・・後押しするよ。順子。持ち株は、誰よりも、一でも二でも。多く持っていることが。大事だよ。・・・だから順子を、株の受付と管理を任せた。んだよ。・・・後、証券会社。二社は、俺の言うなりだから。実質。六階を、牛耳るのは。順子。・・・貴方だ。・・・今のところは、しなりお通りだ。」

「有難う。・・・パパ。・・・」順子は、ソファーに居た。根津に。覆いかぶさった。

 やはり女の強みを順子は、フル活用して。生きて行く。ただ。犯罪人。似は成らない様。アンテナを高くしている。ぎりぎりの線の、手前を歩く。二人は屋上のレストランで食事をして帰った。五時だ。

 二月十日。JFAジェファーの、幹部三名がお店に来た。

「あら。いらっしゃい」順子は、奥の三番テーブルにセットした。取り敢えず乾杯。

「ママ。この前は、有難う。・・・三人であれから話しました。・・・順子さんの、頭の切り替えは。私達では、真似、出来ない。・・・あの場は、どうなるかと、ドキドキしました。」

「社長。・・・大げさですよ・・当たり前の事、しただけですから。・・・でもね。本当に、過ぎったの。・・・だって、考えて御覧。ジョン社長は、引くに引けないでしょう。本社に帰って。日本を止めました。とは、言えないでしょう。よし。此れならこっちの思うつぼだ。と。閃いた。・・・どう考えても、手間賃だけ貰ったって。企業成り立たないでしょう。其れも日本で初めてでしょう。」

「本当。有難う。・・・三人で御礼、言いに来たの、此れ、お土産。」虎屋の羊羹。五箱。・・・それから、アメリカから、荷物が届きました。一千セット。・・・無くなる前に連絡くださいと、記して有りました。今、エンジニアが、頑張ってくれています。今朝も見てきたが、皆、上達してきました。」

「良かったね。・・・生産高が上がれば、世間も認めてくれるし、・・・投資家を集めない事には。・・・有難う。・・・四人で。纏まれば、怖いもの無し。ですよ。」

 順子は、此処で、又、自分側に、三人を引き付けた。

「それでさ。此処だけの話で。スミダ、ケミカルの。鈴木社長に、お願いが有るの。」

「え。・・・何ですか。」

「と言うのは。・・・ジョン社長が、言った通り。スミダ、ケミカルの方が、成長が早いと感じるの。だから私達も、株に参加させて頂きたいの。・・・この三人も。ね。」

「そうですね。そうして頂ければ。鈴木社長。」

「それは。私の方からお願いしますよ。株の取引は、私は何も、知らないし、順子さん。お願いしますよ。注文が、殺到しても、工場が狭いし、設備投資もしなくては。と。考えて居る。・・・誰に相談しようかな。て。考えて居たから。」

「あ。そうですか。資金なら、私に任せて下さい。鈴木社長だから、安い金利で、融資して、貰います。何時でも大丈夫です。」

「隣の土地が、家内の実家の土地で、一反部。(三百坪)有るので、其処に工場を拡張したいと、思います。ただ三月にジョン社長が、来て、アメリカの販売上昇率が分かると。言って、いましたので。それらでも、拡張したいと考えて居ます。」

「そうですね。・・・言って居ましたね。・・・鈴木社長。私から言うと、気にかかるかと思いますが。株の値段を決めて、申請して、三人も給料は要らないから、名前だけでも、役員に入れて頂くことは。可能ですか。」

「え。・・・良いですよ。・・・家は会社。と言っても、家族だけだから。大丈夫ですよ。・・・」

「えー。有難う。・・・じゃ。社外役員。でどうですか。・・・何でも相談に乗る。と言う。役員です。」

「え。そう。言うの。有る。・・・其れで良いです。」

「じゃ。謄本作って頂いて。・・・」

「はい。分かりました。」

「あ。其れから。社長。・・・会って頂きたい人が、います。・・・と言うのは。ケミカルの会社です。さっきの。プラスチックの。会社。」

「え。知って居ますか。・・・そんな事も、最近、考えて居ます。何処か、同業者が、いれば。タックを組めるかな。て。考えて居ます。」

「じゃ。その人が来たら。鈴木社長に、連絡します。」

「えーママ。凄い顔。広いですね。・・・」そんなこんな話しているうち。十時だ。三人は帰った。順子も帰った。直ぐ寝た。

 その後。一三日。午後一時。

 鈴木社長から連絡が有り。謄本を作成したので。サインをして下さいとのこと。順子は、六階で会って、実印を押した。此れで、順子は二社の役員に成った。そして、順子は、新橋ケミカルの、黒澤社長に電話してみた。直ぐ近いから。

「もしもし。クラブJUNの、順子です。社長ですか。」

「はいモシモシ、黒沢です。・・・おー暫く。・・・はい。・・・じゃ今直ぐ行きます。」

「鈴木社長。今、新橋ケミカルの黒澤社長が来ます。会ってみてください。」直ぐ来た。

「お早うございます。・・・此処で良いですか。・・・あ。黒沢です。」

「はい。どうぞ順子が、」出た。黒沢と鈴木は名刺交換した。鈴木社長が。

「プラスチック製造をしていると聞いたので。順子さんに、頼んだら。・・・早速会えて、・・・ご苦労様です。」

「いいえ。・・・私どもも、埼玉県越谷に工場がある。んです。けれど。雑貨ばかり、造っているけれど、・・・数ばかり多くて、ただ忙しいだけですよ。・・・だからママに、良い仕事ないかな。何て、飲みながら、話していた。んです。・・・真か。と。思ってきました。

「そうですか。家と同じことを遣って居ましたね。・・・そう。なんですよ。忙しいばかりで。・・・実はですね。この度。順子ママの、紹介で、コンピューターの、ボックスを造る、アメリカの企業と提携して、製造する事に決まりまして、まだ一週間足らずですが。操業しています。まだこれからの事ですが。精算が追いつけなくなるので、同業者を、探してくださいと言われていました。と言う事は。アメリカの企業は、コンピューターの先端を、行って居る。企業で。アメリカ全土に売ることが可能らしいです。だから日本で安く造れるので、・・・一社では対応が難しい。と言う。事です。」

「おー。良い話ですね。・・・」順子が。

「私達、鈴木社長と、四人も、参加していますので、黒沢社長には。迷惑は掛かりませんので。」

「え。・・・そう。なんですか。・・・ママも。・・・凄いですね。」

「えーママの紹介の企業。なんです。・・・ジョン社長と。言って。良い方です。帰ったばかりです。」

「日本に。来ていたのですか。」

「私の会社に。型の機会を取り付けて、頂いたのです。・・・ジョン社長が。特許を取得した。機械ですので、他社では、使用できないそうです。」

「えー・・・是非。参加させて下さい。・・・ママが居るなら。心強いし。家は土地が、空いているので。工場を増築できますので。」

「此れからは、コンピューターの時代に成って、競争が激しくなりつつ。今のうちに、事業拡大しようと言う。ジョン社長の戦略みたいです。・・・為替レートが、三六〇円の。時代に、日本の企業と提携しようと言う。事らしいです。」

「おー・・・分かりますね。日本はアメリカの三分の一。四分の一。・・・じゃ我々も時代の先端に、乗れますかね。」

「良かったですねー。黒沢社長。・・・」順子も喜んだ、

「もう三時ですね。・・・ライオンにでも行きますか。・・・」

「お。良いね。」三人は歩いてライオンに行った。席は空いていた。生ビールを頼んで、ソーセージセットを三人分頼んだ。取り敢えず、乾杯。

「ママは。・・・凄いですね。・・・」

「あ。黒沢社長。・・・今度。鈴木社長達の会社。二社が。上場申請の準備している所なの。・・・ただ、一、二年。実績を積まないと、いけないですが。・・・体制は取ってあるから。頭に入れて置いて。」

「え。じゃ上場前の株。買える。んですか。」

「まだハッキリは、言えないの。・・・ただ知って居る人だから話したの。・・・私が受付ですので。・・・」

「え。そうですか。・・・それは、それは、有難い話だ。是非。参加します。」

「はっきりしたら。連絡します。・・・じゃ。鈴木社長と黒沢社長と。私。抜きで連絡を取り合いながら。勧めてください。・・・」

「三月上旬。ジョン社長が、来ますから。その時会って頂いて、話しましょう。」

 順子は、又、一歩。前に進んだ。店も以前より活気づいてきたようだ。

 接客料金。一人。約一万円。十人入れば。十万円。ボトルは、一本二万円。

 ボトルを取って頂ければ、十人で。売り上げ合計。十二万円には成る。女の子達に払う。十人で、二万円。残り十万円。仕入れを引いても。七万円は残る。×二十五日。で。一か月。利益が。百七十五万円。家賃は払わないから。全部順子の懐に入る。

 年間二千万円を超える。ちなみに、大卒初任給。一か月。=二万二千円。ラーメン=六十円。アパート四、五畳=五千円。乗用車トヨペットコロナ=五十五万円。

 こんな時代を駆け抜ける。一人の女。山本順子=二十歳。

 銀座で。羽ばたこうとしている。

 ※三月三日。順子は。福島の実家にいた。何故ならジョン社長が、七日に羽田に着くと言う。連絡が入った。その前に、母と弟。妹と、会いたかった。ひな祭りだ。

「お母さん。・・・電話取り付けて。カラーテレビ。洗濯機。買って、・・・これあげるから。」二十万円。封筒に入れて、渡した。

「順子。どうしたの。こんな大金。・・・」

「お母さん。心配しないで。・・・今、順子は。銀座で、クラブと言う、飲食店を、経営しているの。だから変なお金じゃないから。・・・安心して。・・・ね。お母さん。信用できないかも、・・・でも本当なの。一か月。百万円近くに、成るの。」

「えー・・・そうかい。・・・」

「だから。弟。妹達を、大学に入れて。私が出して上げる。大学は東京よ。下宿部屋は、私が借りてあげるから。・・・ね。大丈夫よ。お母さん。」

「本当。・・・」話しているうち。弟と妹達が、学校から帰って来た。

「あれ。お姉ちゃん。帰って来た。」

「まあまあ。大きくなったね。弟。・・・何センチ。」

「あ。百六十五センチ。」

「今度。中三か。・・・貴方達さ。三人とも、福島市内の高校に入って、下宿はお姉ちゃんが見つけてあげるから。食事付きで、泊れる家が有るから。昔から有るのよ。其れで。東京の大学に、入って。お姉ちゃんが。お金。全部。出して、上げるから。本当よ。・・・勉強しないと、駄目よ。・・・大学入ったら。お姉ちゃんとこ。来るのよ。家が有るから。大丈夫よ。」お母さんは。黙って聞いていた。

「本当。大学かー。行きたいよ。・・・私もー。・・・」兄弟三人は。成績優秀だそうだ。

「姉ちゃん。・・・俺頑張るよ。・・・じゃ。俺。安積高校受けるよ。・・・高校の近くに下宿有る。て。聞いている。・・・」

「本当。絶対頑張ってよ。・・・誰にも負けないようにね。・・・体育何。」

「うん。体操だよ。三人とも。・・・姉ちゃんみたいに。俺は選手だよ。・・・妹達がいまいちだし。・・・」

「何よ。お兄ちゃん。・・・私達だって。頑張っているもん。」

 皆素直に育って居る様だ。何か美味しい物を食べようとしても。何もない。今日は、ひな祭りで、お母さんの手料理が、いっぱい。あった。・・・食べた。久しぶりに。美味しい。

「お姉ちゃんは。明日帰るから。これあげるから。お母さんに渡しておくから。帰ったら。空けるのよ。封筒。」

「有難う。・・・」順子は。封筒三個。名前書いたのを、渡した。早く寝た。明日は、バスで福島駅まで行く。朝早い様だ。順子が寝ているうち。学校へ行った。順子は。化粧して、バス停でバスを待って居た。二十分位で来るらしい。

「あれ。・・・順子ちゃん。・・・あらま。綺麗に成って。・・・女優さん。しているの。」

「おばちゃん。真か。・・・」

「だって。綺麗すぎるから。・・・」

「そんなこと無いよ。・・・ひな祭りで、来たの。・・・でも東京に帰るの。」

「東京は、大変らしいよ。・・・人が一杯で。変な人が居て。・・・大丈夫順子ちゃん。」

「大丈夫よ。・・・・」話しているうち福島駅に着いた。切符を買って直ぐ乗った。九時発だから。特急。お昼まで着くかな。着いたらお寿司を食べよう。順子は汽車に揺られて東京に着いた。寿司屋へまっしぐら。

「おはょう。・・・」

「あら。・・・いらっしゃい。・・・」

「あー疲れた。生ビール、一杯。」ビールを飲んだ。

「あー美味しい。・・・」何時ものが出てきた。食べて居た。

「マスター。今。田舎からの帰り。これ。田舎のお土産。あんぽ柿。て。言うの。干し柿よ。少し硬いけれど。大根と甘酢に、付けて置いて、次の日食べると。美味しい。」

「へー有難う。・・・田舎へ。・・・」

「妹達が。ひな祭りでしょう。お正月帰れなかったから。・・・行ったの。皆元気だった。母も。元気だった。

「えー幾つですか。お母さん。・・・」女将が

「うん。四十四歳かな。私を生んだのは。二十三歳だったから。」

「へー若いね。・・・」順子は寿司を食べて帰って。目覚ましを六時に合わせて、直ぐ寝た

 ※三月七日。ジョン社長が来日した。順子も、八重洲口へ行った

「ジョン社長。ご苦労さんです。」鈴木社長と。黒沢社長も居た。

「ジョン社長。・・・この方が同業者の新橋ケミカルの社長で黒沢さんと言います。」

「黒沢です。・・・」名刺交換した。工場に着いた。

「おー、素晴らしい。・・・社長。以前とは違いますねー・・・」感心していた。次にプラスチック製造工場に行った。

「おー・・・此処も素晴らしい。・・・進化していますね。社長。・・・」そして、全員、事務所に入って、今後の予定などを話している。

「社長。・・・百万円。・・・」持ち株のお金を渡した。鈴木社長は受け取った。謄本契約書。書類をいっぱい、出して、説明を受けていた。鈴木社長は、了承して、サインをした。ジョン社長は。

「JFAとスミダ、ケミカルが、私の会社と合同で運営していきます。又、此処で製造した物品は。全て。私の会社が買います。又、アメリカの需要が伸びれば、益々発展します。・・・そして、アメリカの部品を参考に。部品の改良を進めてください。ゆくゆくは、日本で、全て、開発すれば、この会社の利益に繋がります。我々は、世界トップを目指して、販売に取り組んでおります。現在のシェアは、四十パーセントを超えつつあります。

 従って、コンピューターの形。内臓は。どんどん改良され、変化して行くと、考えられます。・・・だから、皆さんで、研究を重ね、発展して行く事を、期待します。」

 皆聞き入っていた。黒沢社長も耳を傾けていた。鈴木社長は、他社の製品を縮小し、コンピューター用の、プラスチック製造に。全てを掛ける。決意をした。そして、新橋ケミカルを、傘下に加え、協力を呼び掛けた。黒澤社長も同意したようだ。

「鈴木社長。・・・やっぱりアメリカは素晴らしい。・・・世界の先端を走っている。家も参加させてください。」と。意気込んでいた。ジョン社長は。

「黒沢社長さん。もう暫く鈴木社長の下で、進めてください。と言う。事は、書類上の関係が複雑に成りますので、特許の機材は。鈴木社長を通して送ります。二社で、仲良く検討してください。・・・何百台も、設置可能です。」順子は、口出さずに聞いていた。・・・成る程。此れは必ず発展する。部品の改良は、町工場を集めれば、様々な技術を、持っている、人が居るはずだ。・・・ジョン社長は。世界一を目指すと言って居る。・・・日本の技術を世界に広げるチャンスかも、しれない。順子は想像している。

「ジョン社長。本日は。お疲れさま。でした。有難うございます。」

「今日来て、良かったです。鈴木社長。・・・此の調子で、行きましょう。・・・部品の小型化。半導体の改良など。挑戦してください。」ジョン社長も嬉しい様子だ。

「順子さん。・・・この分だと。株上場は、早まります。何故ならば。後。三か月後には、製造量が何倍にも成ります。・・・だから審査の評価も早くなると、考えます。データーは。私が作って上げます。・・・書類はアメリカと合同にしてありますので、合わせれば。飛び抜けたデーターに成ります。一年後に、期待して、良いと思います。だから今から準備して、投資を増加し、審査官を引き寄せれば。」

「え。・・・そうですか。・・・私の仕事は。今の話が、気になって居ました。有難うございます。」順子は、益々、活力が湧いた。会議は終わった。お昼過ぎていた。鈴木社長が。食事の用意をしてある。と言うので。ホテルのレストランに行った。

 鈴木社長。小林。渡辺。順子。ジョン社長。黒沢社長。の六人。二時間位で終わった。鈴木社長が東京駅まで送ってくれた。ジョン社長が、日航ホテルに行くと言うので、順子も同行した。あとの人達とは、別れた。ホテルに着いた。喫茶室でコーヒーを飲んでいた。

「順子さん。貴方は素晴らしい。・・女性に、見えないです。・・・」

「ジョンさん。・・・どう言う。事ですか。」順子は。ニコニコした。

「この二社は。私も参加させてください。日本円。二千万円。投資します。もし足りなかったら。私の友達。大勢います。」

「はい。私も、この二社を、重点に勧めます。・・・欲を出せば。一年で。上場させたいですね。」

「日本は審査が厳しいから。・・・アメリカは、数字さえ出せば。直ぐ。です。・・・受け付ける人物は。凄い権力を持ちます。・・・何故なら。・・・受け付けて貰えなければ、買う事が出来ないからです。・・・アメリカでも、スムースに行けば。三倍に成ります。」

「成る程。じゃアメリカ式で進めましょう。・・・ジョン社長は、毎月一回は、日本に来るでしょう。何時でも会えますよ。」

「順子さんお願いします。・・・」二人は分かれた。順子は銀座をブラブラ歩いた。

 ようやく、実力を発揮する。此れも運命だ。突然の出来事で。・・・でも、自分も、今まで、努力はして来た。新聞配達。体操。生徒会長。子供同士でしたが。対人関係は、失敗したことが無い。学校では皆を引っ張って来た。後輩も大事にして来た。皆に慕わられ。白い目で見られたことは無かった。

 順子は、そんな自分を、振り返りながら、歩いていた。店に着いた。六階に顔を出した。事務員が二人いた。

「お早う。ご苦労さんです。」

「あ。いらっしゃいませ。・・・」お茶を、出してくれた。

「有難う。・・・暇ですね。・・・もう直ぐ、忙しく成りますから、・・・」

 順子は、声をかけて、労った。八階に行った。誰も来て居ない。

「お早う。・・・」弘子達が来た。

「毎日ご苦労さん。・・・弘子さん。お掃除は。毎日、しなくても良いじゃない。一日おきとか。二日おきとか。で。・・・」

「はい。・・・そうしますか。・・・じゃ。火木土。で。良いですか。」

「あ。其れが良いですね。・・・そうしましょう。」自分で決めると、指図したことに成るので、何事も、女子達に任せる。自分たちで決めた事だから。必ず守る。人間の心理だ。・・・今まで、そうしてきた。

「おはょう。」ドアが開いた。ママが出た。

「あら。社長。・・・お久しぶり。」西川社長達だ。三名。奥の三番テーブルにセットした。女の子全員座った。

「この店に一番で。入ると、十人座ってくれる。・・・より取り見取り。・・・今日は、どれが良いかな。」

「社長。・・・何ですか。どれが。て。・・・物みたいに。・・・」

「あ。失礼。いたしました。・・・お嬢さん。でした。・・・乾杯。」賑やかに始まった。ママが。

「もしかして。社長。・・・ほら。・・・歌手の。村田英雄。新川次郎。・・・」

「えー・・・知って居る。」大騒ぎに、成った。社長が。

「ちょっと。・・・気づくのが。遅すぎるよ。・・・」

「だって。帽子被って居るし。・・・分からないわよ。」

「ま。・・・そうだな。・・・分かれば、良し。か。・・・皆飲んで、・・・ワインと―ヘネシー。入れて。

「どうぞ。・・・ドキドキしています。・・・東京の日よ。・・・王将。」

「有難う。・・・知って居る。んだ。」

「毎日、何処からとなく。聞こえてきます。」ラジオで、毎日の様に、聞こえる。

「ママ、この人たちは。殆ど休み無しで、頑張って貰っている。今日は、此処へ来たのは。此の燻製を食べに来た。んだよ。ほら。・・・いっぱい出して。どうだ。」

「おー旨い。此れはアワビだ。・・・他で売っていないね。・・・見た事無いです。」

「有難うございます。・・・そう、なんです。東京でも売って居ないです。まだ試作中。・・・ですかね。」

「だから売っていない。んだ。・・・美味しい。此れはホタテ。・・・美味しい。」

 歌手の二人は。もくもく食べて居る。

「此処に来ないと食べられない。・・・独占していますね。」

「ほらママ。褒められたよ。・・・家の村田は。余程でないと。褒めないよ。」

「有難う。・・・新川さん。て。お肌が透き通って居ますね。・・・顔が、真っ白で。」

「はい。・・・それが取り柄です。・・・」新川はニコニコしている。皆、

「ママ。又来るようですね。・・・」二人は。喜んで食べて居た。一時間位で帰った。

 ママ。銀座は、凄いですね。・・・歌手が来てくれるなんて。皆で感激している。

「お早う。・・・」帝国証券。丸中証券の社長が二人で来た。

「あらいらっしゃい。・・・どうぞ。」三番テーブルにセットした。ママだけ、応対した。

「この間はお疲れさま。でした。・・・」

「ん。・・・あれからどうなったか。気になって。」

「えーと。三月に入って本格的に操業しています。近いうちに連絡しようと、思って居ました。・・・まだ、そんなに急ぐ話でも無いと。つい前日。ジョン社長が来日して。百パーセント。OK頂いて、ドンドン製造を増やしてください、て。言われました。鈴木社長達。三人で頑張って居ます。・・・それと以前から鈴木社長が,プラスチック製造。工場を操業していました。其処にジョン社長の依頼で。コンピューターのボックスを製造する事が決まりまして。その会社も、本格的に操業しています。」

「へー。鈴木社長の工場。・・・確か。越谷。だっけ。」

「そうです。・・・そちらの方が。製造工程が、少ないので生産力が良い。ので。成長が早いらしいです。・・・アメリカ全土に。販売網を広げているので。そしてジョン社長の特許製品なので、他社は製造できない。から。と。言って居ました。」

「へー。じゃ、そっちが早いね。」

「そう思います。・・・でもスミダ,ケミカルは。JFAと、分けて、独立取引で、良いでしょう。」堤社長が言った。

「じゃ。スミダ、ケミカルの方を先に、纏めようか。・・・一株五〇円。・・・JFAと同じ、遣り方で良いじゃない。」佐野社長が。

「ちょっと。待って。・・・二社同時に、進めましょう。アメリカでは、同一に見ている筈だ。」

「二社同時に。発車ですね。内容も同じで。」

 ※社名。ジャパンフューチャーアメリカン。株式会社。(役員名簿は前記に記してある。)

 ※社名。スミダ、ケミカル株式会社。

 社長 鈴木一郎   二百万円

 常務 鈴木光子   百万円

 専務 鈴木芳夫   百万円

 社外役員 山本順子 百万円

 社外役員 小林広  百万円

 社外役員 渡辺正幸 百万円 

 一株=五十円。

 資本金=六百万円。

 販売株=百万株

 目標株=二千万株

 以上。スミダ、ケミカル株式会社。と。ジャパンフューチャーアメリカン株式会社。の株上場を目指して。申請の準備に取り掛かります。設立。順子は鈴木社長に電話した。

「もしもし。鈴木社長。今ですね。証券会社のお二人が来て。スミダ、ケミカルとジャパンフューチャーアメリカン。二社の。株上場の、準備に入ました。・・・明日から投資家を集めてください。との。事です。私も動きますので、社長の方も。」

「はい。ご苦労様です。・・・じゃ私も。知人たちに。声掛けます。」

 昭和四十年三月七日。準備万端。

 十一時。閉店。皆帰った。順子も帰った。

 ※三月八日。 十時順子は根津に電話した。

「順子です。・・・パパ。今日会える。・・・プレジデントホテル。十一時。支度して行く。」順子はシャワーを浴びて、化粧して支度して、タクシーでホテルへ向かった。

 ボーイが案内してくけた。十階の何時もの部屋だ。

「お早う。・・・」部屋へ入った。根津が待って居た。

「何ですか。・・・急に。・・・」

「うん。・・・聞きたい事が有って。」順子はコーヒーを入れながら、話していた。そしてソファーに体面に座った。

「昨日、ジョン社長が来て、JFAとスミダ、ケミカル、が、本格操業に入って。生産を加速してください。て。アメリカで注文が殺到しているので。どんどん売ります。て。言って帰ったの。・・・それで六階で、相談したの。此の二社の。投資家を集めても、良いじゃないかなって。・・・」

「そうか。アメリカが、本格的に、コンピューターの時代に入った。其れでジョン社長は日本に目を付けた。為替レートが三六〇円だから。今のうちに。そうか。ジョン社長の言う通り。かも。アメリカでは、他社もコンピューター開発に参入しているから。競争も激しいだろう。からな。其のボックス。とかは。特許だから。売れる可能性は高い。他社でも開発はしているから。その前に、広めようと。じゃ。取り敢えず。百万株で。五千万円。集めて。見るか。(一人。二万株=百万円。)をセットだな。・・・五十人。を集める。・・・どうですか。・・・一万株売ると。百人集める。・・・二万株売れば。五十人集める。とにかく五千万円。集めよう。・・・二社分だから。間違いのないように。分けて、おかないと。」

「えー。パパ。五十万円と言うと。大卒で二年分。・・・」

「順子。・・・底辺を見ては、この仕事は出来ない。・・・二十万株。セットで、売れば。五人で済むよ。・・・ハハハハハ。」

「パパ。・・・」

「順子には、まだまだ。分からない事が、沢山出て来るよ。・・・」二人はベッド。インした。三時か。順子は起きて来た。シャワーを浴びて。髪をセットして、化粧してソファーに、横に成って居た。根津が起きて来た。

「順子。飯抜きで話していたよ。・・・」

「うーう。勉強したから。授業料ですよ。パパ。」先に出るよ。と言って。順子はホテルを出た。タクシーで銀座に降りた。五時だね。千疋屋に入った。三階。ケーキセットを頼んだ。此処のケーキは美味しい。果物は。特に、百パーセント美味しい。東京はお金持ちが多く居る。さっきの話じゃ無いけれど。一社。五人で済むか。六階で相談するか。

 ケーキが来た。

「美味しそうー。」食べた。やっぱり美味しい。

 順子は。お金の事で、一杯だ。パパのお金。三億円から、引き出せば。私一人で済む。・・・筈は無い。苦笑いした。

 店に行った。誰も来て居ない。弘子達も、一日おきで掃除をする。

 八階でコーヒーを飲んでいた。ドアが開いた。

「いらっしゃいませ。・・・」村田英雄だ。

「あら。・・・御一人ですか。」びっくりした、順子は聞いた。

「あーちょっと。ママ。急用。なんだ。・・・社長から聞いた。んだが。株投資の。話し。俺を乗っけてよ。・・・一千万円。投資するから。・・・今日は、それを言いに来た。んですよ。・・これ、俺の電話番号。」と。言って、はがき位の紙を置いて。帰った。順子は。・・・東京だな。心が動いた。村田英雄男盛りだ。九州佐賀県生まれ。「無法松の一生」ドアが開いた。

「いらっしゃいませ。何名様ですか。・・・」

「あ。・・・一人だが。初めて。何だ。・・・」

「はい。どうぞ。・・・」三番テーブルにセットした。メニューを説明した。

「じゃ。ヘネシーを一本。ボトルで。」

「有難うございます。」順子は、隣に座って、水割りを、作って上げた。

「どうぞ。・・・」お客さんが順子に、水割りを作ってくれた。二人で乾杯した。女の子二人を指名した。三人でお話していた。

「ママの順子です。」名刺を渡した。

「あ。・・・有難う。私の名刺です。」順子は名刺を受け取った。見たら。

「国会議員の。・・・秘書の方。・・・」廻りが。

「えー・・・」驚いた。順子は。

「毎日ご苦労様です。・・・お国の為にね。・・・頑張って頂いて。」

「いいえ。・・・こちらこそ皆さんに、お世話に成って居ます。ところでママ。」低い声で話しかけてきた。ママも耳を貸した。株の事で。と。言うので、女の子に席を外してもらった。

「はい。・・・何か。・・・」

「あのね、ママ。株の詳しい話を、伺えに来たのです。・・・家の親父に聞いてこい。と。言われて、来たのです。・・・」

「そうですか。・・・」順子は名刺を確認した。

「大臣。・・・ですか。」

「はい。そうです。・・・私が第一秘書で。佐藤と言います。」

「そうですか。・・・知り合いにだけ。知らせて。いるので。・・・」

「あ。はい。其処は分かります。・・・来年の七月。選挙が有るものですから。」

「あ。・・・そうですか。・・・本人と直接。お会いできれば。・・・ネタは有ります。」

「そうですか。じゃ親父に。伝えます。・・・ところで。・・・良いお店ですね。私らも方々歩いています。けれども。何となく。雰囲気が。・・・ママの人柄ですね。」

「有難うございます。・・・どうぞつまんで下さい。」順子は。アワビを剥いてあげた。

「う。・・・美味しいー・・・これ・・・」

「はい。・・・燻製です。生きたまま、焼いて、直ぐ真空パックに。成っています。」

「え。・・・真空パック。・・・美味しい。・・・そうですか。じゃ。親父に伝えて置きます。近いうちに来ると思いますので、その節は宜しく。」と言って帰った。

 情報は、広まっているみたいだ。・・・村田英雄。から。貰ったメモ用紙を見た。電話番号と、メッセージ。社長には内緒にして下さい。ね。其れから。二人も参加したいと、言っておりますので、そちらの方もお願いします。皆さん知って居る方です。宜しく。

「へー・・・そうか。歌手なら。良いかもね。ただ。幾ら投資するのか。気になる。」順子は一人で呟いていた。十一時だ。七階に行って、弘子に会った。

「どう。・・・閉めましょう。」

「はい。・・・」売り上げを、封筒に入れて、渡された。店を閉めて帰った。

 寿司屋へ行った。

「お早う。・・・」

「いらっしゃい。・・・毎度。」何時ものカウンターに座った。言わなくても出て来る。

「此れが。良いよね。」順子は、先ずはビール。

「マスター。お昼からまだ。何も食べて居ないの。・・・」

「えー・・・頑張って居ますね。」

「はい。・・・まーね。・・・今度ね。コンピューター組み立てが、本格に操業したの。その事で、バタバタしていたのよ。」

「へー・・・アメリカの会社と。」

「そう。アメリカから部品が全部来るの。其れを組み立てて、完成させて、アメリカに買ってもらうの。」

「え。でも組み立てた、だけでは、アメリカの商品じゃない。・・・手間だけじゃない。・・・」

「マスター。凄い。・・・分かっている。・・・ところが、それを、ひっくり返したの

 私が、・・・買って頂けるように。・・・手間賃だけでは、会社のコストが上がらないし、会社として成り立たないでしょう。て。口説いたの。・・・そしたら。完成商品として買ってくれることに成ったの。・・・コンピューターが売れたら。会社が凄い。成長するよ。」

「へー・・・向こうで納得したの・・・」

「そう。なんです。・・・それから、若い社員たちに。もっと小さく成るように。開発してくれたら。もっと良くなる。て。・・・だから、若い社員たちは、夢中で開発に取り組んでいるの。」

「俺達には。・・・程、遠いね。まだ。」

「でもね。加速する。て。言って居ました。」順子は。いっぱい食べて帰った。明日は麗さんに電話しようかな。・・・直ぐ寝た。

 ※三月九日。十時に起きた。

 シャワー浴びて、化粧してコーヒーを飲んでいた。そうだ。麗さんに電話しよう。

「もしもし。順子。・・・今何している。・・・今日。空いている。」

「あー何も無いけれど。」

「ライオンで、会いますか。・・・十一時半。はい。じゃ。行っています。」麗さんと会う事にした。順子は、歩いて行った。

「お早う。久しぶりだね。・・・元気なようで。」麗さんも元気だ。

「うん。・・・良い話なの。」二人は入った。奥が空いていた。順子はむ、ワインを頼んだ。つまみはサラダセット。麗さんも同じものを頼んだ。

「麗さん。・・・良い話を持ってきたの。・・・今度ね。私が役員に成った会社が。上場するの。これからね。投資家を集めるの。・・・だから、麗さんも、どうかな。て。」

「へー・・・そう。・・・幾ら。・・・」

「はい。一株。五十円。・・・約一年かかるの。審査に入って。三か月ぐらいで、結果が。出るって。・・・おおよそ三倍に成る。・・・それが通例。なんだ。て。」

「へー・・・じゃ百万円。投資して。三百万円に成る。て。事。・・・良いわね。・

 ・・本当なら。・・・」

「はい。・・・私も初めてだからな。・・・でも、アメリカの社長も、言って。居ました。だから。一千万円分。買う。て。・・・」

「へー・・・そうですか。・・・一年で。・・・買うか。百万円分。・・・二百万円儲かる。・・・要するに。五十円が。百五十円に成る。て。事。・・・」

「そうです。(一株。五十円を二万株買って。百万円。・・・一株。百五十円に成って三百万円に、増える。と。二百万儲かる。・・・)良いね。順子。

「はい。良いと。思います。・・・それも二社。有るの。・・・」

「えー二社。・・・じゃ二百万円。・・・うー。」

「でも。準備に入ったから。・・・気が向いたら。お電話下さい。」順子は無理には、進めなかった。・・・この話は、押し売りは禁物だ。何故か人間が、低評価される恐れがある。ま。一年有るから。焦る必要は無い。二人は、店を出て、銀座をフラフラ歩いた。私が来た頃は。まだ砂利道だったのよ。こんな高いビルディングも、無かったし。でも、人間が都会人。て。感じだった。・・・やっぱり、着ている服が、おしゃれな感じで。私達、田舎人とは。別人でしたよ。

「へー・・・やっぱり。・・・麗さん。今だって、違いますよ。・・・人も多いし。私は、歩いている人。見るだけで、何となく。晴れ晴れします。」

「ジユン子は、偉いな。・・・巡り合わせも良いのよ。・・・あ。そうか。美江さんにも、知らせよう。・・・お金儲け。」

「あ。・・・お願いします。」麗さんは、電話ボックスから。電話した。興味有る。て。言って居たから。連絡来るよ。

「有難う。・・・」二人は別れて帰った。順子はソファーで横に成って休んだ。三時過ぎだ。ウトウト眠った。リリリリ電話が鳴った。

「もしもし。順子ですが。・・・」

「村田だ。・・・」

「あ。はい。」

「ママね。今から店開けられますかね。・・・三人で行きたい。んだが。」

「あ。はい。大丈夫です。空けます。・・・」四時前だ。順子は支度して、タクシーで。行った。八階を開けて、コーヒーを準備して。待って居た。

「お早う。・・・」

「どうぞ。・・・ご苦労様です。わざわざ足を運ばせて。・・・」順子は、体面で座った。村田が。

「紹介します。三橋美智也。春日八郎。です。」二人は、座ったまま。お辞儀した。

「ママ。早速だが。あれの話。・・・」

「あ。・・・はい。・・・今日は、書類は有りませんが。私が役員している。会社二社が。この度。株上場の準備に入りました。つきましては、大分利益が出ますので、知人の方だけに。お知らせしています。どうしても足りなければ。他の方たちにもお話します。只今の所は。知人だけ。なんです。」

「え。・・・じゃ。駄目じゃない。・・・」春日と三橋が。

「うん。・・・それは、そう。なんだが。・・・そこん。とこ三人で。お願いに来た。」

「はい。私は、大丈夫です。・・・此の受付は、私が責任者ですので、私が来決めます。ので。受け付けは、可能です。・・・」

「ほら。・・・見なさい。・・・分かる人。なんだよ。・・・ママは・」

「えー。仕組みとして。一株五十円。一万株=五十万円。から買えます。・・・大事な話は、一年後か。二年後に。株上場申告します。・・・それまでが準備期間。です。・・・此の準備期間中に、会社の商品売り上げ。と。株が何株売れた。かによって。評価が違います。従って、投資かは。準備期間中が買い目と成る訳です。・・・そして、上場が認可されて、会社が、株式市場に乗せられます。・・・いわゆる新聞の市場に乗る。と言う。仕組みになって居ます。・・・まだ有ります。市場に乗せる。株価は、審査員が決めます。・・・家の一株=五十円が。この時、化けて出ます。百五十円。と。発表されれば。・・・三倍に成った。と言う。結果に成ります。ので。二百万円の儲けと成ります。・・・わが社の決まりで、私が認めた人に限ります。と言う。事は。私の実印を押して居なければ。いけないからです。」

「えー・・・難しいな。・・・最後の二百万儲かるのは。分かった。・・・後は。」

「三橋と同じだ。」村田と春日は。笑った。村田が。

「要するに。・・・我々は。一年後に二百万円。儲かれば。良い。」

「う。・・・待てよ。一千万円なら。・・・三千万円。・・・二千万円儲かる。て。事か。な。」

「はい。その通りです。最後に、危ない橋なので、手数料は高いです。増えた分の十パーセント。頂きます。つまり、二百万円は。手数料として引かせて頂きます。」

「ママ。・・・その通り。て。簡単に言う。けれど。実質。千八百万円。手に、残る。・

 ・・そうか。危ない橋か。・・・考えるか。・・・千八百万円でも良いけれど。あとで連絡するよ。」

「はい。後日。何時でも電話いただければ。・・・六階の証券会社を通して申請します。ので。其処が、日本証券の窓口に成ります。

「ママ。西川社長には。絶対内緒です。からね。・・・これだけ守って頂ければ。」

「はい分かりました。其れでは。後日。待っております。」三人は帰った。時計を見た。七時だ。八階に行った。ドアが開いた。

「いらっしゃいませ。何名様ですか。・・・あ。社長。・・」笹川社長だ。

「おー。お久しぶり。・・・元気なようで。ママ。・・・今日は。一人だよ。」

「社長だって・・・どうぞ。」三番テーブルにセットした。

「ママね。相談が有って。来た。んだ。」女の子達は、指名しないで、二人だ。

「はい。・・・何か。・・・」

「うん。この前話した。株上場の話。・・・家の会社上場出来るかな。・・・」

「はい。出来ると思いますよ。・・・はっきりは、・・・天和で聞いてみますか。・・・」

「お願いします。・・・」社長は順子に頼んだ。順子は堤社長に電話した。

「あ。社長。順子です。・・・今大丈夫ですか。・・・店にお客さんが見えて、株上場の事。知りたい。と。言って。」

「あ。そう。・・・今、六階にいる。んです。・・・佐野社長と。二社の書類作りで。終わって。八階に。行こうかな。て。話していたところです。・・・直ぐ行きます。」

「笹川社長。今直ぐ来ます。・・・証券会社が六階に、有るの。」と言うので待って居た。二人が見えた。

「どうぞ奥の席です。」二人が来た。三人で名刺交換した。

「仕事内容は。開発ですか。」

「はい。・・・宅地造成して、建て売り住宅を。建てて。販売しています。」

「おー。今。成長期の仕事ですね。」

「どうぞ飲みながら。・・・それで、オリンピック後。直ぐ始まって。現在は、三倍に増えています。家は、小田急。京王線沿線。が。地本何で、世田谷から先を。開発しています、都内は土地が高いので。・・・多摩川沿い周辺も、土地は、まだまだ有ります。其処は、戦後。私が買っておいた土地が。・・・二十町歩有ります。・・・其処は地価。が上がったら。と。思って、手を掛けておりません。そんなことから。・・・上場出ないかな。て。順子ママと、以前から話していた。んです。」

「素晴らしいですね。・・・そんなに土地。持っている。何て。・・・我々も建て売り業者を、探して居た。所です。・・・総売り上げは、どの位有りますか。・・・おおよそ。一か月。五千万円は、はっきりでは無いですけれど。・・・帳簿見ないと。」

「大体。で、大丈夫ですよ。五千万円。・・・行けますね。・・・まだ伸びて居る。でしょうから。」

「初め。五軒から、建てて、売り出したら。即。売れちゃいました。そして、十軒。直ぐ売れました。十軒、二十軒、三十軒。と。増えていく。・・・現在は、六十軒の造成をしています。」

「大丈夫ですよ。・・・じゃ。明日でも。六階で、話し合いましょうか。時間が有れば。・・・」

「え。明日は。・・・三時から。用事が有ります。・・・午前中は、空いています。」

「はい。分かりました。じゃ。明日。九時で宜しいですか。」

「はい。大丈夫です。・・・ママ有難う。・・・真か。上場なんて、・・・」大分嬉しい様子だ。

 今日は、私に。奢らせてください。・・・ママ宜しく。ワインとヘネシー。一本。づつ、入れてください。

「有難うございます。・・・良かったですね。考えて見れば。開発は、どんどん進むでしょうね。・・・この前ね。皆で話したの。・・・若いお勤めの方たち。と。家買うか。車買うか。て。・・・やっぱり家が先だ。て。・・・結婚して、子供出来て。四・五畳じゃ。住めない。て。・・・全員言っていました。」

「それはそうだ。・・・普通の考えですよ。ママるまた素晴らしい人に。出会いたね。」

「ま。先、走った話、なんですけれど。上場する前に、電車に広告を出して。会社の名前を売って、おいた方が。良いと思います。・・・これからは、株で一儲け。しようと言う。人達が、増えています。官公庁のサラリーマンは。特に。毎日、暇、見ては、株式市場の紙面を見ている。んですよ。上がった、下がった、儲かった。て。・・・誰でもそうだが。お金は邪魔にならないから。・・・社長。応援しますから。頑張りましょう。」四人で看板まで話していた。皆帰った。女の子達も帰った。順子も帰った。今日は朝から、話しっぱなしだ。行きつく暇も無かった。直ぐ寝た。

 ※三月十日。順子は六階には。参加しない。・・・口出す場ではない。と。思っていたから。十時に起きてシャワーを浴びて。化粧整えてソファーで、コーヒーを飲んでいた。リリリリ。電話が鳴った。

「もしもし。順子。・・・私。母ちゃん。・・。」

「え。お母さん。・・・電話。あー。・・・入った。・・・良かったねー何番。」

「○○○○○○○○○。・・・分かった。」

「分かったわよ。・・・今度は何時でも。お話しできるね。」

「うん。・・・また。電話する。」切った。・・・良かった。そうか。学校まで電話来ているから。直ぐ繋げた。んだ。普通時間がかかる。て。聞いていたから。順子はお昼食べない。最近。身体かかが重い感じがする。太らないように気を付けないと。でも、運動するには、大変だ。・・・太らないタイプだ。けれど。全然、運動していないから。お腹が緩んできているみたいだ。・・・気になる。

 十二時だ。リリリリ。電話が鳴った。

「もしもし堤です。・・・今。笹川社長が帰った。決定しました。前の二社と、同じくしました。内容も、全部同じです。誰も分からないから。そして安い方が、売りやすいし。買いやすいし。・・・でしょう。・・・受け付けも前と同じく。順子さんにしました。」

「分かりました・・・ご苦労様でした。」えー。三社だ、やっぱり。・・・政治家か。・・・繋いで置かないと。・・・連絡来るでしょう。リリリリ電話来た。美江ママだ。

「もしもし。順子です。・・・ママ。・・・そう。はい。はい。はい。そうです。分かりました。」千疋屋の三階で会おう。て。支度して、直ぐ出た。

「あら。ママ。お久しぶり。・・・元気なようで。良かったです。」

「順子さん。・・・なんか。色気着きましたね。」

「えー・・・ママ。・・」店に入った。順子は、サラダを頼んだ。サラダと。言っても。値段は定食と。同じだ。美江ママは、ピザを頼んだ。ビールも頼んだ。

「順子さん。・・・大分活躍している。みたいね。貴方は、器量が良いから。好かれるのよ。・・・皆に。・・・ところで、お金儲けの話。麗さんに聞いたよ。」

「そう。なんです。株の話で。・・・今度私が、役員に成った会社が。上場するの。・・・

 だからその前に買っておく。直ぐ上がるので。・・・儲かる。て。いう話です。」

「うん。聞いた事は有るけれど。買った事は、無い。だから詳しい事も。分からない。無能ですよ。・・・でも、順子さんが、居るなら。付き合っても良いかな。て。」

「はい。私が受付の、責任者です。・・・」

「ざっくばらんに、言うと。現在の株が、五十円です。此の株を、上場すると、会社の評価にも、よりますが。・・・承認されれば、三倍の、百五十円で、公開されます。新聞の株式市場に、載せられます。従って。三倍に成り、百円の儲けに成ります。例えば百万円分。買うと。三百万円に成り。二百万円の、儲け。と言う。システムです。」

「へー・・・そう言う事。・・・流れは分かります。・・・一寸。何か引っかかる。」

「はい。証券会社が仲介に入る。んです。・・・今回初めての試み、らしいですが。遣り方が有るので、大丈夫。です。と言う。会社の方針です。」

「その会社の社長。金持って。逃げたりしないの。」

「はい。・・・美江ママだから話します。・・・実は。新日本銀行さんの、金庫で、管理しますので、お金は、銀行から外に出ることは、有りません。」

「えー・・・若しかして。根津頭取。・・・」

「はい。・・・そうですかー。・・・あの人ならば、逃げたりはしない。から。関東では信用が有るから。・・・もう七十歳かな。・・・そうか。じゃ。堤社長と。佐野社長。でしょう。」

「はい。その通りです。・・・それで私が受付と。金庫番です。」

「うー。遣るね。順子さん。・・・分かりました。・・・頭取なら大丈夫です。・・・これは、成功するでしょう。・・・順子さん。・・・もしかしたら。銀座一の、ママに成れるかもよ。・・・私達二人(麗さんに)は、引退したから。口出しは、出来ないけれど。・・・分かりました。順子さん。一千万円。投資します。・・・お話頂いて、有難う。・

 ・・麗さんも、大丈夫ですよ。」

「有難うございます。・・・今後ともよろしくお願いします。」

「何よ。・・・他人事みたいに。こちらこそ。」

 後で連絡する事にして別れた。・・・時は流れて。


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