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Snow   作者: Y.K.
3/3

爺さんと孫とメイド

次です!

今回も誤字脱字のご指摘、コメントなど、よろしくお願いします!

お爺さん…ナニモノ…?

〜2年後〜

俺は5歳になった。ちなみに4歳の時に妹が生まれた。

5歳なので自由に家の敷地の中なら自由に動いて良くなった。

ただ、敷地にある森はダメらしい。森の中には少しだが、魔物もいるらしく、襲われることもあるからだ。ただ、俺はこの三年で魔法を目まぐるしく成長させていた。特に一番得意な氷魔法はコントロールがかなりできるようになり、消費魔力もかなり抑えれるようになった。なので、コッソリと森に行く。家の敷地と言っても、途中からは敷地じゃなくなるらしい。なので遠くまで離れて、最大威力の魔法を撃ってやる!フフフフフ…今まで魔石に流し続けて広げた魔力袋はどこまで大きくなっているのか…

まずは身体強化魔法を使ってみる。

『うおっ』

すすす、すげー!

めちゃくちゃ強化されている。体感で2倍ぐらい早い。これなら早く森の奥に行けそうだ。

その後、3時間ぐらい行ったところで、昼になり、怪しまれないように家の敷地に転移した。

昼過ぎから、また探索に出た。

1時間ぐらいした時、空間魔法の『サーチ』に人の気配を拾った。


そこは小さな小屋だった。

ギィィィ

『こ、こんにちは〜』

『貴族の小僧がなんのようだ』

そこにはお爺さんがいた。

『い、いえ。こんな森深くに人の気配がしたので』

『ほう。おぬしサーチが使えるのか。』

『えぇ、まぁ。』

『なら魔道士志望か?』

『いえ、魔法を使うのが楽しいので鍛えているだけです。』

『ならば剣はどうじゃ?』

『え?えぇ、まぁ、教わる機会があれば教わりたいと思いますが。』

『ほう。ならば、おぬし、東辺境伯のストラト家の現当主をどう思う?』

『え?』

『いいから答えるのじゃ。』

『僕の家ですが…ってうわ!!』

シャキィィィン

剣が高速で抜かれる。

目がこわぃぃぃ!

『ままま、まってください!』

『なんじゃ。ストラト家の者なら切り捨てる。』

『僕の話を聞いてください!』

『はよう言え。』

イライラが止まらなさそうに話す。

俺なんかした?

『ストラト家は僕の家ですが、現当主は、大っ嫌いです!』

『ほう?どう言うことじゃ?』

俺は爺さんに2歳の時に教えてもらった、お母様の話をした。

カクカクシカジカ…

『すまなかった。』

『いえ、誤解が解けたのなら大丈夫です。』

『よかった。しかしおぬしは面白いなぁ!』

『え?』

『おぬし見た目と言葉使いがチグハグだぞ!』

ギクリ

『あー…っと貴族ですからね。』

『む、そうか。そんなもんか。』

ヤベェ、完全に言葉使いが大人モードになっていた…

家ではちゃんと子供っぽい言葉使いしてるのに…

『しかし、そうか、わしは道を誤るところだったのだな…』

聞けば爺さんは、あのクソ豚の被害者らしい

3ヶ月前、久々に自分の娘と孫の暮らす家に行ったのだが娘がいない。

聞けば、あのクソ豚に連れてかれたと言う。

無事に帰ってくるのを1ヶ月待っていたが戻ってきたのは無残に嬲られ壊された娘の遺体だったという。

『わしは誓ったのじゃ。あのクソ領主を必ず地獄へ送ると。そこで、一番警備が薄いあの別荘で襲おうと思ったのじゃ。しかし、おぬしや、おぬしの母も殺していたかもしれん…』

聞けば爺さん、現役の冒険者だったらしい。復讐で冒険者ギルドに迷惑がかからないよう辞めてきたらしい。

『わしはオリハルコン冒険者じゃった。』

なるほどわからん

『すっかり熱が冷めてもうたわ。復讐なんぞやめじゃ。』

『え?そんなあっさり?』

『そのかわり…』

フフフと笑う爺さんに背筋が凍りそうだった。

『ちなみに孫はどうしたの?』

『今は狩りじゃ。明日も暇ならくるとよい。孫も紹介してやる。』

『わかった。それじゃ、明日紹介してよ。今日は帰らないと。』

『うむ。』

『じゃ。転移』

ヒュン

フフフ…脇が甘いがとてもいい逸材じゃわい。

さすがにヒューイには劣るが、ヒューイにはない魔道士としての腕もある。

うむ、将来が楽しみじゃわい。明日からヒューイと一緒にじっくりと鍛えてやるとするか。


翌日

『よう、爺さん』

転移してきた俺を爺さんが仁王立ちで待っていた。

『おい、おぬし、今からは師匠と呼べ。』

『え?なんで?』

『なぜとはなんじゃ。おぬしをこれから鍛えるからに決まっておろう。』

『えぇぇぇ!!!』

ガサゴソと音がして俺と同年代ぐらいの男が出てきた。

『ほれ、わしの孫、ヒューイじゃ。』

『ヒューイだよ!よろしく!』

おおお。元気だな少年。まぁ、今は俺も少年だけど。

『ヒューイも修業中は師匠と呼べ。』

『わかった!師匠!』

『な、なぜ、こんなことに…』

頭がいてぇ。

『おぬし、剣も習いたいと言ってたじゃろ?』

『ま、まぁ…』

『わしが教えてやるぞ。』

まぁ、ひまだしいいか。家で勉強があるわけでもないし、魔導書は全部読んでしまった。

『なら、よろしく頼むよ。』

『決まりじゃな。おぬし名前は?』

あ、すっかり忘れてた。

『ああ、まだ名乗ってなかったな。俺の名前はウノスだ。』

『よろしくウノス!』

『よろしくヒューイ!』

少年の無垢な笑顔が眩しー!

『おぬし、ほんとうに子供らしくないのぉ…(ボソッ)』

ん?

『なんか言ったー?』

『いや、なんでもないわい。それよりも修業じゃ修業。』

『『よろしくお願いします!』』

『よろしくじゃ。』

『よし。まずは、あの山まで走って登り、降るのじゃ。わしについてこい。』

こうして俺の長きにわたる修業が開始されたのだった。


『よし。今日のところは終了じゃ』

『ありがとうございました。はぁ、はぁ、』

やばい!辛すぎる!最初っからこんなハードな全力の登山をするとは思っていなかった。

『ありがとう、おじいちゃん。』

な、なぜヒューイは平気なんだ…

『うむ。しかし、ウノス。おぬしはダメダメじゃな。これぐらいで息をあげるとは。』

ダメダメって…

『仕方ねーよ。今まで心臓じゃなく魔力袋しか鍛えなかったんだから。』

『ならば、身体強化を使えば良いのではないか?身体強化魔法に体力強化があったではないか。』

まぁ、その手もあるんだが…

『俺は心臓も鍛えたいんだ。』

『なるほどな。二つとも鍛えれば全体としての体力も上がるということか。』

『いや、魔力は魔法として使いたいからな。』

『ほう。おぬし、魔剣士を目指すのか?』

そんなのは聞いたことがないが…

『なんだそれ。』

『なぬ!?知らぬのか?』

『知らねーのかー?』

『最近、やっと外に出れるようになったんだ。本に書いてねえ事は知らねえ。うちの書室には魔法の本と昔の国の本しかなかったからな。』

そうなのだ。それ以外の本がない。

『なんじゃ。そのほかの本はないのか?』

『ああ、あの家はもともと、高名な魔道士の家だったらしいからな。』

『なるほどな。』

『おまえ、なんにもしらねーのかー?』

スッゲー喋り方がゆっくりだなコイツ。

『お前って言うな。お前って。』

『ウノスって呼びにきーじゃんよー。』

『ウノでいいよ。』

『なら、ウノってよぶよー。』

『ああ。よろしく。』

『じゃ、狩りに行ってくるよー。』

『ああ。』

『うむ。行ってこい。今日は、ボアを中心に狙ってみるのじゃ。』

狙って獲れるもんなんだ。

『わかった!』

タッタッタッ…

『爺さん。』

『師匠と呼べ。師匠と。』

『修業中じゃないからいいだろ。』

『てかおぬし、口調は変えないのじゃな。』

『だって爺さん、大体俺のこと見抜いてんだろ?』

そう。爺さんは5歳が大人の口調で話しているのをなんとも思っていない。だから転生とかがこの世界によくあるのかを遠回しに聞いてみた。

『なぜ、そう思う?』

『達人ってもんは、感がいいからな。』

『ホッホッホッ!おぬしもじゃなぁ!』

これは知っていないっぽいな。

『俺は達人でも何でもねーよ。』

『しかし、魔道士としてはもう達人の域に入っておるぞ?』

『そうなのか?』

俺は外の人間と会ったことがない。爺さんとヒューイを除いては。

『そうじゃ。わしの知っておる魔道士の中では最上位じゃな。特に魔力袋の大きさは、最大じゃ。』

『げ、爺さん、空間魔法使えんのかよ。』

そう。魔力袋などの大きさやその内容がわかるのは、サーチを鍛え、エレメントサーチにしなくてはいけない。

『なんじゃ。魔道士で無くとも空間魔法が使えるやつなど結構おるじゃろ。』

『まー、アイテムボックスはまだしも、空間魔法のサーチは、範囲が狭ければ魔力消費量が少ないからな。でも、内臓とか人の内部をサーチするエレメントサーチにはかなりの腕が必要だぞ?俺もかなり習得に手こずった。』

『当たり前じゃ。人の内部が簡単に見れるなら、病気などすぐに治せるわい。』

『なら、なんで魔道士でもない爺さんがエレメントサーチが出来るんだ?』

『うむ。ショックだな。』

『ショックで出来るようになるのか?』

『うむ。娘…ヒュヤの遺体が返ってきたときにな。』

娘を治したいという強い思いが引き金なのか。そういう取得方法は魔導書に載ってなかったな。

『そうなのか…悪いことを聞いたな。』

『まぁ、そんな話はもう良い。そういや、わしの名前がまだだったな。ヒューゴじゃ。』

『よろしく、爺さん。』

俺の中でこの人は爺さんだ。もう変えるつもりはない。

『はぁ…まぁよい。これからビシバシ鍛えるからな。』

眼力と貫禄がスゲー

『こぇぇぇよ。じゃ、帰るよ。』

『わかったぞ。明日も来るんじゃな。』

『はいはい。転移。』

ヒュン…

『しかし、あやつは向上心が高いな。身体強化魔法を使わんとは。大体、無意識に使ってしまうがのぉ。完全に魔力袋に蓋をしたままじゃったなぁ。ヒューイは無意識のうちに使ってしまっている。ヒューイには魔力操作を教えるとするかのぅ。』

あいつは鍛えれば、かなりの戦士になるじゃろなぁ。フォフォフォ!楽しみじゃ〜


心を切り替えよう。俺は5歳…俺は5歳…

『ただいまー!』

『おかえりなさい。お坊っちゃま。』

『やめてよ。メリーさん。僕もう5歳だよ?』

もう大きくなったアピールをする。正直、外に出たい。

『お坊っちゃまは、まだまだお坊っちゃまです。それよりも当主がお見えですよ。』

うっっっわ、最悪。豚は家で引きこもってろよ。

『父上が?珍しいね。3歳の時に来たっきりじゃないか。』

あの豚を父上って呼びたくねー!

『なんでも、第7妃をこちらに移すとか。』

あとで聞き耳たてるか。

とにかく、今は情報が欲しい。あんまりこの家でずっといたくないのだ。こんな修業だけの生活。町で暮らしたい。

『なんで?』

『ライロス様とカイト様を当主のお屋敷に移すので、入れ替わりだと。』

『なんで、兄さんたちが?』

カイトというのは、第3妃の子供だ。兄さんと同じ歳で今年16歳。この家には今、第3妃とお母様(第5妃)とその子供が住んでいる。第3妃はもともと5大公爵の娘で今の第1王妃と同じ家の出身だが、カイト兄さんの上の3人の子供が3人とも女だったことにより、第2妃から第3妃になり、第1妃より先に男を産んだ第3妃になる予定だった、10小公爵の娘が第2妃になったらしい。第3妃を遠ざけるため、第1妃と第2妃が結託してこの別荘を買い、第3妃をここに押し込んだらしい。

『なんでも、ライロス様が文官として、カイト様が武官として優秀とのことを聞いたそうで…』

これはあれだな、育てて中央に入れて、パイプを繋ぐようにするのか…

『そうなんだ!兄さんたちは優秀だし優しいから、きっとすごくなるよね!』

兄さんたちはすごく優しい、いい人なので正直、あんまり行って欲しくないという気持ちもある。ただ、ここでダダをこねて豚に目をつけられるという馬鹿なことはしたくない。数いる子供のよくいる一人でいいのだ。…お母様は俺のこと見抜きそうだ…心配。

『そうですね、お坊っちゃま。』

『あらウノ、おかえり。あら?洋服が汚れてますよ?』

『あ!お母様!ただいまです!ちょっと、こけちゃったんだー!』

適当すぎる言い訳で、笑顔を振りまいてお母様の気を引く。…美人だからってわけじゃナイヨ。

『あらあら、元気でいいことね。久しぶりにお母様とお風呂に入りましょうか。』

『え?お母様、僕、一人で入れるよー。』

あ、変に笑顔を振りまきすぎた。4歳で妹のウリエが生まれた時に、これ幸いと自分で入り始めたのだ。まぁ、溺れないようにメイドがそばにいるのだが。

『いいじゃないの。ライロスがいなくなるから、お母様寂しいの。一緒に入ってくれないかしら?』

『え?え?え?』

え?ちょ、引っ張らないでー!

『ほら、行きますよ。』

『えぇぇー!!!』


チャポン…

『ウノ、気持ちいいわねぇ』

落ち着け落ち着け、この人はお母様お母様…って落ち着けるわけないだろーがー!!

お母様は32歳だが、顔にシワはないし、その年と思えない体をしている。とてもスレンダーな体だがおっピーがでかい。やばい。思わず目を閉じたくなる。

だから一刻も早くお母様と入るのをやめたかったんだー!

『どうしたの?ウノ。こちらに来なさい。』

『は、はいお母様。』

ぎゅっ

な、なになに?ホールド!?おっピーが頭のうえにー!

『お、お母様っ!』

『なぁに?照れてるのかしら?』

照れてるわけじゃねーんだよー!

『にぃにー!まっかー!』

『うっ、ウリエ!?』

そこにもうすぐ2歳のウリエがきた。

『ウリエ、こちらにいらっしゃい。』

『はい、おかあさまー!』

俺のところに飛び込むなってー!

『ウフフッ、ウリエは可愛いわね〜』

『お母様ー、私はー?』

そこに、ウラノ姉さんもきた。すでにおっピーが膨らみかけてるからダメだってー!俺はロリじゃないぞー!!!

『フフ、ウラノも可愛いですよ。』

『やったね!』

やったねじゃねーよ!

『でもウラノ。もう少し淑女としての自覚を持ちなさい。あなたは美人ですから、もう少しでお嫁に行くのよ?』

『行かない!私は戦士になる!』

なんでだよ!

…女性が3人、男、俺一人…

思わずツッコミを入れるほどやばい状況!だれか助けてくれーー!!!!


翌日

『メリーさん!今日からお昼ご飯をお弁当にしてー!』

修業の効率を考えると戻ってくるのが無駄なのでお弁当にしてもらう。

『ダメですよ。お昼は家で食べないと。』

なぜかセーフティーされた。なんで?

『なんでー?』

『とにかくです!お昼は家で食べてください!』

『ぶー』

チッ、めんどくさい。お昼の戻っている時間も無駄なのに。

『いいじゃありませんか。』

『奥様!?』

やったね!ピーちゃん味方が来たよ!

『あ、お母様!いいの!?』

『ええ、いいですよ。でも、敷地からでないようにね。』

『わかりました!』

ありがとう!お母様ー!


『はい、お坊っちゃま。』

『ありがとう!メリーさん!』

弁当ゲットだぜ!

タッタッ…

『しかし奥様、よかったのですか?』

『なぜかしら?』

『お坊っちゃま、森に行っているではありませんか。』

そうなのよねぇ。あの家にはサーチの魔導具があって結構広い範囲が探せるのよねぇ。

『確かにそうね。』

『ならなぜ!』

『いいことが起こってる気がするの。大丈夫だわ。それにあの子、相当魔法が使えるわよ。』

あの子、2歳の時からよく抜け出して書室に行ってたのよね。初めて気づいた時は驚いたけど、熱心に魔導書を読んでるもんだから元魔道士としては嬉しいわよね。

『確かに、魔法が使えれば、あの森はなんてことないでしょうが…』

『まっ!そういうことだわ。私の勘を信じてくれる?』

『わかりました、奥様。』

メリーはこういうとこで融通が効くからいいわよね。

『ありがとうメリー。心配をかけるわね。』

『全くです、奥様。奥様が子供のとき、どれほど心配したことか。』

『そ、それはいいじゃない。』

『しかし、奥様に使えてから26年ですか。』

『そうねぇ。そのとき、私がヤンチャすぎて12歳も年上のあなたをつけられたのは、いい思い出ね。』

そう。元々、生まれた家で専属メイドになってくれたメリーは、嫁いだ家までついて来てくれた。

『そういえば、お坊っちゃまは来年6歳ですか。』

『専属メイドはどうしようかしらねぇ。』

6歳の誕生日の日に専属メイドがつくのが、この国の常識だ。

『考えておきましょう。奥様。』

『そうね。』

ガチャッ

よ、よかった…聞き耳たてといて…

ま、まぁいいか。見逃してくれそうだし。

てか耳がキーンってするな。身体強化魔法はやりすぎると、反動があるからな。

今日も爺さんのとこに行くか。

シュン…


〜1年後〜

『ウノ、お誕生日おめでとう!』

『おめでとう、ウノ!』

『おめでとう、ウノ!』

『おめでとー!ウノにーちゃん!』

4人で集まって祝ってくれる誕生日。これまで5回経験してきたが、今年はなんか盛大だな…あ、専属メイドがなんちゃらかんちゃらって言ってたから、この国では6歳が一つの通過点なのかな?

『ありがとうお母様!兄さん、姉さん、それにウリエも!』

『もう6歳なのねぇ。』

『早いですね、奥様。』

『あっ!メリーさん!』

そんなしみじみと言わなくても…まぁ、少しは迷惑かけたからなぁ。

『おめでとうございます。お坊っちゃま。ちなみにめちゃくちゃ大変でした。』

お、おう。心読んでんな。そんなことはさておき、メリーさんの後ろにメイド服の女の子が2人いる。1人は猫耳だ!猫耳!触ってみてー!

『ありがとう!あれ?メリーさん、後ろの子たちは新人?』

あくまで冷静を装う。頑張れ!俺!

『あなたの専属メイドです、自己紹介を。』

あっ、そういや貴族の子どもは6歳になると、専属メイドがつくんだった。

『え、えーっと、熊人族のフィーです!』

『えっと、猫人族の、ソーヤです…』

か、可愛い〜。和むなぁ。

『よろしく!フィーとソーヤ!』

『二人とも5歳です。』

『あれ?2人もつくの?』

専属メイドって1人じゃないの?

『ええ。』

『わかった!』

そんな話をしながら、誕生日は過ぎていった。

『兄さん、最近どう?』

兄さんは半年前に戻ったっきり家に戻ってきてなかった。

『え?あ、あぁ。勉強は順調だよ。』

『よかったー!』

まぁ、順調すぎると豚を潰す障害になっちゃうからあんまり良くないけど。だからといって兄さんは殺さないからね。大好きだもん。おっと、幼児の思考に…

『ただ、あの家は疲れるよ…あんまりいたくないね。』

『そういや、カイト兄さんはー?』

半年前は一緒にきたカイト兄さんが今回は帰ってきてなかった。

『来れなかったんだ。外出の許可が出なくてね。』

『ここから、領都まで何日かかるのー?』

そういや、聞いてなかったと思い聞いてみた。

『2日…かな。馬車でね。』

『そうなんだ!ちょっと遠いねー!でも行ってみたい!』

この口調、疲れる…でもこの口調じゃないと怪しまれる…早く大人にならんかなぁ。

『そうなの?馬車は乗っていると疲れるし気持ち悪くなるから、嫌いなんだけど。』

『兄さんは軟弱だなぁ、気合いだよ気合い。』

ウラノ姉さんは、脳筋のようなこと口にしてる…怖すぎ。

『なんでウラノは女の子なのに気合いとか言うんだろ…』

『兄さん、それは気にしちゃダメだよ。姉さんは特別だから。』

『そうだねウノ。気にしないようにするよ。』

うわ、姉さんから般若がでてる!!

『なんだってー!』

『わー!姉さんが怒ったー!』

『逃げるぞっ!ウノ!』

『まてっ!』

『お昼前には、戻って来なさいよ〜』

『『わかったよお母様ー!』』

『まてっー!兄さん!ウノ!』

『『うわー!』』

いいな。こういう日常。和む。

『全く、あの子は返事もせずに…誰に似たのかしらねぇ。』

『奥様が言えたことではありません。昔の奥様にそっくりです。』

そんなこと言われたくないのだけど。

『えぇー?あんなにヤンチャではなか…』『奥様、そんなことはないです。』

『……本当かし』『本当です。』

アハ、アハハ…

『……………ま、まあいいわ。ウリエ、私と遊びますか!』

『はいっ!ははうえとあそぶです!』

『フフ、いい子ね。』

ウリエはいい子だわ。だってウラノは母離れが早すぎるもの。

『奥様、ウリエ様を昔の奥様のようにしないでくださいね。』

『わ、わかったわよ。』

全く、心外だわね。昔もそんな…

…まぁ、とにかく。ウリエをそんなことにはしないわよ。

ウラノはどうしてああなのかしら。

フフッ、全く私に似てるわねぇ。

『だからです。前歴があるからですよ?』

……メリーって、心読めるのかしら…?


その夜

『よろしくね、フィーとソーヤ。』

俺は自室に戻り、フィーとソーヤと話をすることにした。

『よ、よろしくお願いします。ウノス様』

『…よろしく…ウノス様。』

ソーヤは猫みたいだな。縮こまってる

『聞いていい?』

『な、なんでしょうか?』

『2人はなんで僕の専属メイドに?』

『………』

黙ってしまった。あんまり言いたくないのかなぁ。

『あ、ごめんごめん…言いたくなければ、言わなくていいよ。』

『い、言います…』

そ、そんなビビらなくても…

『…おかあさんが突然、知らない大人に連れてかれたの…』

『私もです…』

なるほど。孤児ってことか。知らない大人って誰のことだ?

『そしたら、それを伝えに来たメリーさんに拾われたの…』

なんかあやしい。この子たちはめっちゃ可愛い。親も相当美人だったに違いない。

『それって、いつ?』

『1年前…』

もう決定的だ。

『それで?』

『メリーさまに聞かれたの…メイドにならない?って…』

『助けてくれたから、わかったって言ったの。』

メリーさんが助け船を出したのか。俺の専属メイドが欲しい時期と一致したこともあって、引き取ったってことか。

『そういや、この1年、一切合わなかったけど、どこで働いてたの?』

そう。この家にいるはずなのに俺は一切会ったことがなかった。

『メリーさまの部屋で勉強してたの…』

なるほどね。

この1年、俺は日中ずっと爺さんのとこで修業している。家にはいない。だから合わなかったのか。

『教えてくれてありがとう。じゃあ、今日は戻っていいよ。』

『わかりました。』

『…わかった…』

『おやすみ。』

パタン…

やっぱクソだなあの豚は


翌日

『おはようございます!』

『おはよう…』

ソーヤは、夜型かな?少し眠そうだ。

『おはよう、2人とも。今日は僕について来て欲しいんだ。』

『わかりました!』

フィーの大きないい声が響く。

『フィーは元気がいいね〜』

『はい!メリーさまに、挨拶は元気よく!って言われてましたから!』

『オッケーオッケー。じゃ行くよ〜転移』

ヒュン…

『…ここどこ…?』

ソーヤが少し驚いたように聞いてきた。

『ここはいつも俺が修業しているところだ。2人には、俺と修業を一緒にしてもらおうと思ってな。』

『なんでですかー?』

おっとりした表情でフィーが聞いてくる。

『理由は…まぁなんでもいい。強い方が守れるものが多くなる。』

『おお、ウノか。ん?その2人は誰じゃ?』

家から出てきた爺さんが聞いてくる。

『は、はじめまして!フィーと言います!こっちは、ソーヤです!』

『…よろしく…』

2人とも、緊張してるなぁ。

『私たちは、ウノス様の専属メイドです!』

『そうかそうか、ウノの専属メイドか。よろしくじゃ。…ウノ、なぜ連れて来たんじゃ?』ちょっと怪訝な表情で俺に聞いてくる。

『え?なぜって…強くするからに決まってんだろ。』

『ふむ…わかったが…今のままでは修業について来れんぞ?』

『わかってる…これは俺のカンだが、かなりこいつらは魔法が使えそうだと思ってな。』

『なるほど。確かに、魔力袋もかなり常人より大きいな。』

『だろ?だから魔力の使い方を覚えればかなり良くなる。』

そう。2人ともかなり魔道士としての素質がある。

『わかったぞい。しかし魔力の使い方はウノが教えるんじゃろ?』

『ああ。よし…二人とも来て。

3人で手を繋ごう。』

3人で輪のように手を繋いだ。

『わかりました!』

『できた…』

俺は魔力が輪を循環するように、2人の手に流した。

『よし……感じたか?』

『な、なんかぐるぐるしてるー!』

『なんだろう、これ…』

2人が少し驚いた表情になる。

『それが魔力だ。まずは2人は自分の中にある魔力を、手とか足とか好きなところに移動させられるように練習してくれ。』

『わかりました!』

『わかった…』

『爺さん、ここは安全だよな?』

爺さんの家に通い初めて1年だが、ここで襲われたことは一度もない。

『うむ。この場所は珍しいセフティゾーンになっておるからな。』

え?そんな所があるんだ。知らなかった。

『じゃ2人とも、ここで練習しててくれ。』

『え?ウノス様は?』

『俺は修業だ。』

『ただいまー!』

草をかき分けてヒューイが出てきた。

『お、ヒューイもきたな。2人とも、爺さんの孫のヒューイだ。』

『よろしくお願いします!』

『…よろしく…』

『ウノー?この2人は誰なの?』

『俺の専属メイドだ。熊人族のフィーと猫人族のソーヤだ。』

『僕、ヒューイって言うんだ〜。よろしくね〜。』

『じゃ、修業だ』

『わかりました!』

『わかった…』

『行ってきまーす。』

タッタッタッ…

『…ねぇ、ソーヤ?』

フィーが聞いてくる。

『なに?』

『あのお爺さん、只者無さそうだよね。』

やっぱりか…

『うん。多分私の闇魔法、気付いてた。』

『それはウノス様もだよ?』

『だよね。』

ウノス様とあのお爺さんは、この国では少ない奴隷じゃない獣人族に驚かないんだろう。

『ウノス様はなんで気づいているのに、私たちに専属メイドを続けさせているんだろ?』

『わかんない…聞いてみる?』

『いいね〜!やっぱ聞くのが一番だよ!』

フィーもノってくれた。今日の夜、聞いてみるかな。

…それにしても魔力操作って難しいし、楽しくない。フィーと手を繋いでやろーっと!


ザザザザ…

『ウノ。あの子ら卵と言うよりもう覚醒しておるんじゃないか?』

爺さんが走りながら聞いてきた。

『多分な。…これは予想だがショック覚醒なんじゃないか?』

実は昨日、2人とも魔法を使っていた。フィーは火属性でソーヤは闇属性だった。

『なぜじゃ。』

『魔法が使えるのに魔力操作がたどたどしかった。』

魔法がショックで使えるようになった人は、魔力操作の練習なんてしてないから魔力操作がたどたどしくなる。

『なるほどな。』

『あの子らはメリーに拾われたって言ってたんだ。』

『ウノの家のメイドって人かの?』

『そうだ。メリーが2人に母親が死んだことを告げに行ったとき、2人とも家で1人だったらしい。』

多分、2人は相当頭がいい。兵士のような大人がお母さんをさらって行き、メイドの姿のメリーさんがお母さんが亡くなったことを伝えにきて、引き取ると言う状況がなにを示しているのかわかったのだろう。それによって、フィーは火のように感情が燃え上がり、ソーヤは心に深い闇を持った。メリーさんがソーヤが敬語を使わないのを注意しないことからも明らかだろう。

『なるほどじゃ。』

『お?爺さんはもう気づいたか。ショックの意味が。』

『え?え?俺全然わかんないんだけど?』

さすが脳筋。

『ヒューイ、おぬしはもう少し頭を働かせるのじゃ。あとウノ、師匠と呼べ。』

『あ、ごめん師匠。』

『よし。おぬしらへの罰として速度をMAXにするのじゃ。』

『え?まさかそのまま…?』

嫌な気がする…

『そうじゃ。そのままいつものコースを10往復してこい!』

『マジかよー!!!!』

爺さんが鬼すぎるーー!!!


その夜

『ウノス様?』

扉をノックもせずに入ってきたフィーは、心配そうな顔をして入ってきた。

『え?どうしたのフィー。今日の仕事は終わったでしょ?』

『え、えーと、その、話したいことがあって…』

『そう…』

その後ろに隠れるようにソーヤがいた。

『え?ソーヤ?どうしたの?』

『えっと、ウノス様は私たちが魔法を使えるのを気づいてましたよね?なんで気づいたんですか?』

なんだ。そのことか。

『魔力が体のなかで動いてたからね。』

『え?魔力って見えるんですか?』

当然の質問とも言える。爺さんの反応からしてエレメントサーチを使える人なんてなかなかいないだろう。

『うん。空間魔法を鍛えたらね。』

『…なんで使っているのを知っていて専属メイドにしたの?』

怪訝な目を俺に向けてくるソーヤ。俺は、至極当然のように答えた。

『逆に君たちは僕に何かするの?』

『…しないけど…あなたのお父さんには何かするかもしれないよ?』

『ちょっとソーヤ!?』

やっぱわかってたか。

『…え?してもいいけど、大変だよ?』

『止めないの?』

『だってあの豚、嫌いだもん。』

『ぶ、豚?』

本当に驚いたように俺を見てくる。

『あの人でしょ?僕は一度も親って思ったことはない。僕も君たちは一緒だよ。』

『どういうことですか?』

俺はお母様の説明をした。

カクカクシカジカ…

本当にカクカクシカジカで説明出来たらいいのに。説明が長くなる。

『それは…すみません。誤解をしていました。』

『…ごめんなさい…』

少し後悔しているのか、頭を下げる2人。

『いいんだフィー、ソーヤ。これからは、僕に協力してくれる?』

『わかりました!』

フィーは、本当に元気だなぁ。だから逆に心配だったりもするんだが。

『…わかった…いつ殺す?』

ソーヤは過激発言が過激すぎ!

『ちょちょちょ、ちょっと待ってソーヤ。落ち着いて。』

『…なんで?ウノは殺したくないの?』

目が怖すぎ。よほどお母さんが好きだったんだろな。俺もお母様がそんなことされたらブチギレる。だけど、今はキレても仕方がないので落ち着かせるために、ほっぺたを引っ張る。…お、ふにふに。

『だーかーらー!ちょっと待ってって。その気持ちはよくわかるけど、今殺すと貴族派がこぞって襲ってくるぞ。』

『ひっはらないでふだはい(引っ張らないでください)』

ソーヤのほっぺたを離す。

『なんでですかー?』

『東部は帝国との海路での交易でかなり儲けているんだ。その儲けをかなり貴族派が噛んでいるらしいから、その儲けがなくなった貴族派はどうする?』

それは、お母様が教えてくれた情報と爺さんが教えてくれた情報をすり合わせだ物だ。間違いない。

『…私たちを襲う?』

怒りの矛先がこっちに少し向いたのか、俺を少し怒ったような目で見るソーヤ。

『次の人になればいいんじゃないの?』

『長男と次男が次の有力候補だけど、どちらも威勢だけの七光りだし、だがいを憎みあって争っている。ここで当主が死ぬと、最悪、内戦になりかねない。』

これはお母様情報。

『…内戦になってもいいじゃない。』

『なったら一番苦しむのは民だ。』

『…そうだよね…』

答えはわかっていたのか、あっさり諦めるソーヤ。やべ、可愛い。

『…どうすればいいの?』

『あの豚より、デカくなってやればいい。』

『…身長を?』

真面目な顔で聞いてくる。

『アハハハハハ!!違う違う!貴族としてさ!』

『プッ、フフ、どう、フフ、やって?……フフ』

笑いを堪えたように聞いてくるフィー。ちなみにフィー、横には般若のような顔したソーヤが立ってんぞー。

呼吸を整えて…と。

『…実はな、もうすぐ家から追い出されそうってお母様が言ってたんだ。』

これはホント。最近お母様が、いろんな外の状況を俺に教えてくれているのはこのせいなのだ。なんで追い出されるかと言うと、あの豚が5大公爵家の王族を襲ったとかなんとかで、公にしないかわりに多額の賠償金を払うらしい。大勢の子供や妻を養う金がなくなるかもしれないって言ってたからだ。つまり、完全には傾いていないが、傾きかけということだ。

『え?そうなの?』

『まぁもうすぐと言っても、いつになるかは分からないけど。そしたらどうなる?』

『ウーニャ様の家に行くんですか?』

ウーニャ様というのは、お母様の名前だ。追い出されたら、辺境のお母様の実家の騎士爵家の領地に行くらしい。

『そうだよ。お母様は姉妹がお姉さんだけなんだ。跡継ぎがいないんだよね。お姉さんは他の家のお嫁さんだからね。』

お母様はお姉さんだけしか姉妹がいない。というのも、例のお母様寝取られ事件の少し前に、お母様の弟である長男が死んでしまいこのままでは跡継ぎがいないので、婿を捕まえるために、寄親である南辺境伯家のパーティーに出席したらしい。ただ、お母様自体は美人なものの家が辺境だということが足を引っ張り、男性を捕まえられなかったらしい。そんなことじゃ、養子もいないんだろうな。

『わかりました!要するに、ウーニャ様の実家を発展させるということですね?』

『そうなんだ。お母様の実家の領地の話をお母様から聞いていると、僕なら必ず発展させることができると思うんだ。それに領地自体はとても大きいから、伸びしろがかなり大きいんだ。』

なぜそう思ったかは…フフフ、やっと、やっとあれが食べられそうなのだ。日本人であるならば、食べなければいけないアレが!

『…わかった…けど、それだと私たち、何もできない…』

『2人にも、ちゃんと役割があるんだ。』

『何をすればいいんですか?』

『それはスパイだよ。』

この2人はかなりスパイに向いているのだ。

『…スパイ?』

『貴族の勝負で必要なものは?』

『経済力?』

フィーらしい現実な答えだな。

『それもあるね。』

『…軍事力?』

ソーヤは攻撃しか頭にないのか…

『それも。でももう一つ重要なものがあるんだ。これは、最初に使われる物だから一番重要かもしれない。』

『わかった!交渉力!?』

『お、フィーおしい!』

『…弱み。』

『を、掴むためには?』

『『情報収集能力!!』』

珍しくソーヤが興奮したように言ってきた。フィーとハモったのが嬉しかったんかな?フィーは…いつも通りだな。

『大正解!その通りだよ!だから、2人には僕の耳と目になって欲しいんだ。』

『…どっちがどっち?』

どっちでもいいと思うけど、実際にそう言って引っ張たかれた経験を前世でしている。学んだことは、女子にどっちでもいいは禁物。だつた。

『うーん、ソーヤが耳かなぁ。だってソーヤ耳、可愛いもん!』

あ、やっちまった!

『……(照れてる)』

あれ?嫌われなかったな…

『うわ!ソーヤ顔真っ赤だよ?』

マジだ!急に暑くなったんかな?

『お、ほんとだ!』

『…言わないで…』

なんか恥ずかしがってんな。うん、可愛い。


そして夜はふけていく…


わだかまりが解けた俺たちは、共通の目的のために、出来るだけの時間を修業に注ぎ込んだ。


そして、その時がくる。

大体、1週間ペースの投稿でしていきます!


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