今日という日
一日の終わり、北向きの彼女の部屋はひんやりしていた。
きょうはエアコンは必要はないなと、思った。
ごろんと横になった。
レモンイエローの襟元が少しだけ割れている着心地の楽な半袖のTシャツに水色のストライプのスウェットをはいている。気持ちは落ち着いている。
今日という日も、何とか無事に終わった。
収穫があった。
Instagramを眺めていて、良いなと思えるひとことを見つけた。
そういうときが
ささやかだけれど、大切だ。
マイナスオーラを出さない。
出してる人に近づかない。
元ナンバーワンキャバ嬢の言葉。
なるほどな、と思いながら、続けて写真を眺めていった。
彼女は、Instagramの中を泳いで、心に響く、和む言葉を見つける。
誰かに好かれなくたって気にしない。だって、わたしの人生は誰かのためではなく、わたしのための人生だから。
先日気に入ったphrase。
一通り眺めてスマートフォンのアラームを合わせる。
今日という日の終わりに大切なことは
あした起きる時間をきっちりリマインドすること。
スマートフォンをいつものように、すこし離れた枕元に置いた。
足首を回し解して、溶けるように眠りに落ちた。
そして、
翌朝、少しだけ寝坊をした。