猫竜のおにいしゃま爆誕
私はしなければいけないことがある。この小さな命を守ることである。なぜ世界にヌード写真というものがあるのだろうか。それは、人間は異性の裸をみると精力的になるというのがあるからだ。ユリスとナタリーの裸を見て触れ合ったら生きる活力が沸いてきた。
生まれてきた子猫は真っ黒な毛並みに、白い靴下を履いた美ニャン娘だった。名前を考えようと悩んでいたが、テンプレ的にノワールと名付けてみた。自分に懐いてくれたら嬉しい。白い猫の母親はユリスが綺麗にしてくれたので、庭の片隅に穴を掘り埋めてあげた。この子は絶対に幸せにするので、安らかに眠って欲しい。
とりあえずは乳だな。前世で子猫など育てたことはないが牛乳ではだめなはずである。そもそも肉食の猫と草食の牛を同じに考えてはいけない。でも牛の乳搾りで、ミルクぶっぱなし直のみしている動画みたことあるんだけどな。一番いいのは、貰い乳することだけど都合よく乳のでる猫がいるかどうか。
とりあえず、ノワールは私の胸に直接ふれあっている。人間の赤ちゃんもそうだが、カンガルーケアというものがある。直に触れ合うというのは、相互に大きなメリットがあるのである。あと赤ちゃんが胸の鼓動を聞いて落ち着くといった効果もある。
「お母様ちょっとミルクを採りに、外へ行ってきます。ナタリー着いて来て。」
この領地は案外平和なのである。悲惨なできごともあったが、モンスターを定期的に討伐しているし、領主の息子というのも普通の人には威光を放つ。なによりも世間では一流と呼ばれるBクラス冒険者を剣を初めて握って倒したという逸話を私はもっているのだから。
「坊ちゃま、ミルクの当てはあるんですか。」
「獣人さんとかに乳が出る人がいれば試してみたいけど、人道的に反しそうだからね。考えとしては、雌山羊さへ手に入れば問題ないよ。」
狩場に到着した。領地で山羊を借りるなり買うなりしてもよかったが将来的なことを考えると領民に借りを作るのは大なり小なり問題が発生するかもしれないからだ。
「いたいた、あれなんか良さそうだね。」
坊ちゃんがそういうと、一瞬で山羊まで距離を縮めると交渉にはいりました。あ、駄目だったみたいです。優しい坊ちゃまは、山羊に今回の目的をお話になったのですが、さすがに動物には通じませんよ。坊ちゃまが触手をだして、電撃で山羊を気絶させてしまいました。坊ちゃま恐ろしい子。私は坊ちゃまが触手を操れることに驚いたのですが、シャルさまが魔法使いの中には腕を2本背中から生やしたりできる人もいるそうなので、触手ぐらい全然おかしなことはないと仰っていました。さすが元冒険者なだけあって、私の想像を絶することをお知りなのでしょう。その後、坊ちゃまの触手で山羊を運んで帰りました。
空いていた馬小屋のスペースに山羊を繋ぎます。そして、坊ちゃまが妖精を御呼びになりました。
「ポインちょっと来て。やぁ、久しぶり修行は順調。母様に私を守れるまで、修行しなさいっていわれちゃったもんね。でね、この山羊に母乳をでるようにってできる?」
「ほんと久しぶりマスター。でも当然だと思う、マスターを守れない妖精なんて、ただで魔力を分けてもたっちゃうだけになるしね。母乳をだせるようにするなんて簡単だよ。私は色欲を司るハイフェアリーになったんだから。」
「アレシュ様、猫って山羊のミルク飲むんですか。」
「この子が猫なら、すくなくとも牛よりは安全なはずだよ。牛のミルクが体に合わない人でも、山羊のミルクは人間に近いはずだから。あ、飲むみたいだね。これで、食事の心配はなくなったみたいでよかった。」
そうして食事の心配を解決した私は、ノワールに一心に愛情を注いでいった。その時、私は思い違いをしていたのだった。
「ノワールは世界一かわいいフライングキャットになるよ。そして将来、絶対美ニャン娘になりまちゅよー。」
「あら、アレシュ違うわよ。」
「ん、何がですか。ノワールが美ニャン娘にならないとでも、おっしゃるのですか。」
「いいえ、美ニャン娘になるとは思うけど、その子フライングキャットじゃないわよ。猫竜よ。」
「Why? 猫竜? キャットドラゴン? ドラネコ? ドラニャンコ? ニャラゴン?」
この世界にはフライングキャットやフライングドックなどの翼を生やした生物がいる。いや冷静になって考えてみよう。
「お母様、猫竜ってとっても珍しいですよね。準伝説級の。」
「大変に珍しいわね。喉から手が出るほど欲しがる連中が山ほどいるわね。」
「そういえば、普通のニャンコよりちょっとは大きいかな。翼猫みたいに羽はあるけど、羽がなくドラゴンの羽に近く羽膜があるし、何よりも後ろ足に肉球がなく硬いあんよがあったような。」
「いまさら気がついたのね、しょうがない子。そこも、可愛らしくて愛らしいわ。」
「どどど、どうしましょう。猫竜なんて知られたらノワールちゃんを狙う危ない人たちが領地に入ってきますよ。」
「あら、簡単よ。使い魔として契約してしまえばいいのよ。」
「あ、その手がありました。でも何も知らないノワールを無理やり契約するのは躊躇われるので仮契約にしときますね。」
カワイイノワールの目をみつめながら、私の使い魔になってほしいと願いながらノワールにキスをした。ノワールが受け取ってくれたみたいで、二人の間に絆みたいなものが結ばれた。
「パパ?」
心にクリティカルヒットをくらってしまった。私のHPはゼロである。
「ノワールちゃんが、喋りました。」
「使い魔になったんだもの、当然のことよ。」
母は涼しい顔をしていた。
「ノワール僕はパパっていってきたけど違うんだよ。」
私はこれまで、ノワールを世話をしているときずっとパパですよといってきた。けれど、これからは何か違う。そもそも本当のパパじゃないから、本当のパパに失礼だ。
「パパじゃないの。」
目をうるませて、悲しい声で聞いてきた。なんか人間だめになりそう、前世は田舎だったのでキャットカフェがなく県外に遠征するほど猫好きだったしな。
「パパじゃなくてお兄様だよ。」
そう、パパはなんかまずい。私の思考のベクトルはお兄ちゃんへとむかっていった。
「おにいさゃま。」
「あぁ、ノワールちゃんかわいすぎます。」
「そうね、アレシュの固い防御を貫いて身もだえしているわ。」
聖騎士を目指す機会・騎士補正
無限チート…サイの目の0と0が合わさり∞(無限大)
大いなる(胸の)祝福、色妖精の祝福
使い魔 ノワール 猫竜(仮契約)
妖精 ポイン 色欲のハイフェアリー(仮契約)
体重-100Kg=軽量化
触手…ヘビー触手、パワー触手、千本触手、生命探知触手、電気ショック手
格闘、剣術
剣製作、料理
言語習得能力増加、哺乳能力、幸運、隠蔽、緑の手
魔法…ボイス、ヒーリング、エクストラヒーリング、ダークフレイム