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序章

登場人物

トボロジー家

・アルティ・ライハン…主人公。

・ゼノ・ライハン…アルティの父。

・ヴィクトリア・ライハン…アルティの母。

・リーガル・トボロジー…前々国王。

・ネル・トボロジー…アルティの親友で、第一王子。

・ヴァルソン・トボロジー…ネルの父親であり、現国王。

・シャネル・トボロジー…ネルの母親。

・バッカス・トボロジー…前国王。

・アリス・トボロジー…前女王。

・アル・トボロジー…前第一王子

ファーネル家

・ステラ・ファーネル…シェリアの姉でネルの婚約者。

・シェリエ・ファーネル…ステラの妹。

その他

・リューグ・セント…アルティ、ネル、ステラの元教官。

・ポーン・セント…リューグの息子でシェリアと同期。

・ペーク村長…アルティの出身村の村長

















 SC634年、国王リーガル・トボロジーが死に、長男である大将軍バッカス・トボロジーが国王に即位した。それによりヘーゼルバーグ大陸はかつてない平和に包まれた。

 翌年SC635年、女王アリス・トボロジーは王子を産み、名をアルと名付け、人々から祝福を受けた。

 SC640年、何者かの手によって、トボロジー城は炎に包まれた。その後焼け跡から、国王、女王、王子及び関係者数名の死体が確認された。この事件を後に『バッカスの惨劇』と呼ばれるようになった。

 翌三日後、国王の弟である大将軍ヴァルソン・トボロジーは事件の首謀者をテログループの『フォーレン』であると突き止め、フォーレンの本拠地を制圧し、本拠地内に毒ガスを撒き、事件は主犯格のダムド・フォーレン及び部下数名の死亡で事件は幕を閉じた。

 翌日、事件の功績が称えられ、大将軍ヴァルソン・トボロジーが国王に即位した。




城下の一室。黒い装束を着た数名の者達。

????「ゼノが死したか。これであの時の真実も漏れることがなくなったであろう。…馬鹿な男だ。そのままおとなしくしておれば死なずに済んだのに」

????「だが、あの男には一人忘れ形見があったであろう。其の者に漏れたという心配はなかろうか」

????「心配することはない。所詮まだ青二才だ。例え真実を知ったところで誰も信じるはずがなかろうに」

????「だが危険因子は排除しなくては」

????「それに関しては既に手を打ってある」

????「さすがはぬかりないな」

????「ふっ、良いか。これは我々だけの真実である。義は我らにあり、恐るることは何もなかろう」



隣国との決戦。要となる砦の防衛ライン。

見張りの兵①「おい、聞いたか。またネル様の部隊が敵を退けて砦を奪取したらしいぞ」

見張りの兵②「それは誠か。さすがは王家の一族。まだあの方が敗北をした姿は見たことが無いというらしいではないか」

見張りの兵③「あの御方が王になれば、我らの国はさらなる繁栄の一途を辿ることであろう」

見張りの兵にアルティが近づく

アルティ  「見張りの者共よ、戦況で特に変わったことはないか」

見張りの兵②「ア、アルティ殿、恐れ入ります。現在、我々ヘーゼルバーグ軍はエウレカ領拠城のレギオス砦を落とし、砦を守っておられた大将軍シェードは撤退したとのことであります。さらに砦に残られた敵方の兵軍は捕虜にて捉えておいででございます」

アルティ  「そうか。では傷ついた兵どもは敵味方構わず治療してやるが良い」

アルティ  「そうだ」

見張りの兵②「ははっ、しかしながらアルティ様。なにゆえ敵の手の者どもも手を施されまするか」

アルティ  「捕虜に死んでもらっては捕虜の意味がなくなってしまう。捕虜とは生かしてこそ意味があるというもの。それに捕虜にて我軍に下った者たちも同じ人だ。人が生きるのに理由などいるのか」

見張りの兵②「理由など必要と有りましょうか。行き過ぎた発言、お許しくださいませ」

アルティ  「では、早速取り掛かろうぞ」

見張りの兵共「ははっ、我らの命、ヘイゼルバーグ王国と共に」

兵士たちが自分の持ち場へと去っていく。



ネル    「アルティ、守備はどうだ」

アルティ  「ネルか…、どうやら砦は落ちたようだ」

ネル    「そうか。さすがはアルティだな」

アルティ  「ふっ、そんなことはない。全ては我が軍の兵が頑張った結果だ。そういったねぎらいの言葉は兵士達に言ってやれ。彼らも、次期国王のネルが言ってくれたなら大層喜ぶだろうな」

ネル    「そうだな。兵の士気を上げるためにも一つ演説をしてこよう。アルティ、君もついてきてくれるか」

アルティ  「良してくれ、俺とお前の仲だ。もちろん協力はするよ。…だがしかし、今回も戦場で多くの血を流し、多くの者を失ってしまった。ただ皆が平和を望むためなのに、何故このような戦いをせねばならぬのか」

ネル    「ああ、もっと、僕たちに力があればっ、こんな不毛な戦いもせずに交渉で和平を望めると       いうのに」

アルティ  「そのためにもお前は戦果を上げ続け、政治に影響力を与えられる立場にならなければ」

ネル    「そのためのサポートを君に期待しているよ」

アルティ  「ああ、皆の平和のためならばこの実が滅んでもお前を王にしてみせるさ」

ネル    「ところで、ステラから君のご両親のことを聞いたよ。…そのっ、無念だったな」

アルティ  「ああっ、俺は両親を殺したレジスタンスが憎くてしょうがない。奴らは王を殺そうとした挙句、自滅して偶然居合わせた両親もろともひとつの村を一瞬にして火の渦にしたのだから」

ネル    「アルティ、…そんなことがあったのに済まないな。ゆっくりさせてやれなくて」

アルティ  「気にするな。これは仕方がないことだ。もう両親の供養は済んだこと、父さんも母さんも許してくれるだろ。それにこの戦いが収縮したらゆっくりと遺品の整理もできるだろう」

ネル    「僕も同行したいところなのだが、済まない。まだ仕沢山仕事が残っている」

アルティ  「気にするな。お前の忙しさは俺が一番知っている。国のため、宜しく頼む」

ネル    「任せてくれ、皆の期待に必ず答えてみせるよ」

アルティ  「期待しているぜ、次期国王よ。では、、一つ演説でも皆の活気を取り戻してこよう」

ネルとアルティはその場を後にした。


演説を終えたネルとアルティ。

アルティ  「良い演説だったな、ネル」

ネル    「ああ、これで皆の士気も取り戻してくれるだろう。…ところで、先ほど兵士の一部から聞いた話なのだが砦は完全に落ちたらしい」

アルティ  「これでひとつ問題が解決したな。とりあえずおめでとう、これでネルも次期王として力を示したことになるな」

ネル    「止してくれよ。これもひとえにアルティのおかげだよ。それで、早速砦を見に行きたいのだが君も同行してくれるか」

アルティ  「砦を、見に行くのか」

ネル    「ああ、しっかり救助が行き届いているのかこの眼で確かめたいのだ」

アルティ  「ふっ、相変わらず心配性だな。まあ問題なかろう、これからのことも考えるために一回砦を見ておかないとだしな」

ネル    「では、早速向かうとするか」

ネルとアルティは砦へと向かった。


馬車で砦に赴き、到着後、

リューグ  「ネル、アルティ」

ネル    「リューグ兵長、お久しぶりです。お元気そうで何よりですよ」

リューグ  「ははっ、お前たちが卒業してから早二年ですね。い月日が経つのも早いものだ。すっかり長としての顔つきになったな」

アルティ  「リューグ教官、今は兵長でしたね、相変わらずお酒ばかり飲んでいらっしゃるようで、お体悪くしますよ」

リューグ  「何を言うか、アルティ。俺はお酒を飲まなきゃ、生きている気がしないというのはお前たちが一番良く知っているだろ。どうだ、お前たちも一杯」

ネル    「僕は遠慮しますよ、まだ任務の最中なので」

アルティ  「俺はいただくとするよ、折角教官の誘いだからね」

リューグ  「相変わらずネルは固いな。ささ、アルティ、一杯」

ネル    「アルティ、君はまだ任務中だろ」

アルティ  「ネル、よく考えてみろ。折角リューグ兵長が再開の祝いにくださったのだぞ。断る方が無礼ではないのか」

ネル    「だとしても、任務は任務だ。不謹慎だろ」

アルティ  「ネル、ここは戦場だ。俺たちはいつ死んでもおかしくない状況に日々立たされているのだ。死ぬ前にお酒の一杯や二杯、許してくれるだろ」

ネル    「君はそうやっていつも自分の行動を正当化する。それは君の悪いところだ。確かにいつ死んでもおかしくないが仮にも僕たちは人を率い、人を導く立場にあるのだぞ。そんな僕たちがアルコールなんかで指示を誤ってしまったらどうする。この腕には兵士全員分の命がかかっているのだぞ」

アルティ  「確かに酔ってしまったら元も子もないが、それはお前が酒に弱いからだろ。こんな度数の低い酒でも一口飲んでしまったら、お前は直ぐに酔ってしまう。その点俺はいくら酒を積まれても酔ったためしがないのだよ」

ネル    「ちょっと待て、論点をそらさないでくれ、僕は…」

リューグ  「はははははっ、お前たちふたりは相変わらず決着がつかない論争を繰り返しているな。酒が美味くなる。懐かしいな、こうやってお前たちはいつも国のあり方からくだらない意地のことまで数多く論争を繰り返してはステラや俺を困らせていたものだ。」

アルティ  「ところでリューグ兵長、兵長自らがどうしてこのような場所に。確か兵長は西の方のアメール砦を攻略していたはずでは」

リューグ  「ああ、アメール砦は三日前に陥落させたんだ」

ネル    「あのアメール砦をいとも容易く、さすがはリューグ兵長ですね」

アルティ  「いや、待て、ネル、あの難攻不落のアメール砦をこんな短期間に落とせると思うだろうか。たとえ兵長の部隊でも一月は時間がかかると言われているのだぞ。それを一週間で凋落するなど…教官、一体何があったのですか」

リューグ  「ふむ、アルティの言うとおり俺も一月を見通して攻略するつもりだったのだが、いざ砦に行ってみるとほとんどの兵がいなかったのだよ。居たのはごく少数の兵のみで、あのアメール砦の番人、バラーク将軍の姿が一向に見当たらなかった。無論、罠だと思って数日間辺りを探索したが気配一つ無かった。捉えた兵士の話によると王都に帰還したという証言も得ている。これは何かあると思い王都に報告しつつ、お前たちの様子も見に来たのだよ」

アルティ  「…確かにおかしな話だ。エウレカ領の重要拠点の一つでもアメール砦を手放すとは…、しかしこちらのレギオス砦は特に不自然な点は無かったはずだが…」

リューグ  「まあ、考えてみても仕方がないこと。お前たちが無事ならそれだけで充分だ」

アルティ  「……」

ネル    「リューグ兵長も無事で何よりです」

ポーン   「ネルっ、アルティっ」

ネル    「ポーンか」

ポーン   「なんだ、来ていたのなら知らせてくれればいいのに…と、父さん。父さんがどうしてここに」

リューグ  「なんだポーン、父親が息子の晴れ舞台を心配するのに理由なんか必要か」

ポーン   「どうせそんなこと言いつつ、また俺の戦法が悪いとか説教しに来たんだろ」

リューグ  「ははっ、よく分かっているな。お前の戦法を見させてもらったが」

ポーン   「はいはい、そのことは後で聞くから。そんなことより、ステラとシャリエが君たちを待っていたよ。近くの救護テントにいるから行ってあげるといいよ」

リューグ  「お前たち、俺のことはいいから行ってあげな。俺も後で追いつくから」

ネル    「わかりました。では行こうとしようアルティ」

アルティ  「すまないがネル、俺は少しリューグ兵長と話したいことがあるから先に行ってきてくれ」

リューグ  「…そういうことならポーン、先にネルを案内してきてくれ」

ポーン   「じゃあ行こう、ネル」

ネルとポーンはこの場をあとにして救護テントに向かった。

リューグ  「それで、アルティ…話とは何だ」

アルティ  「リューグ兵長は俺の両親が亡くなったその瞬間にいたというのは本当ですか」

リューグ  「…確かに、俺はお前の両親が殺された現場にいた。いや近くにいただけであって、正確には殺された現場を見ていないのだ」

アルティ  「こ、殺された現場を見ていないとはどういう意味ですか。あの日確かにリューグ兵長は国王を護衛するためにすぐ側にいたというのに」

リューグ  「アルティ、あの時に起きた俺の知っている限りの情報をお前に話そう」


ペーク村長  「ヴァルティ国王。ようこそおいでくださいました」

ヴァルティ国王「ペーク村の長よ、久しいな。何十年ぶりだろうか」

ペーク村長  「約二十五年ぶりでございますな。ささ、積もり話もありましょうぞ、こちらへ」

ヴァルティ国王「ふむ、リューグ殿。お主は村の周辺の護衛に当たってくれ」

リューグ兵長 「し、しかし我々は国王を守るためにある存在」

ペーク村長  「何、兵隊長。こちらにも強い味方がおりますぞ、ささっ、入りなさい」

ゼノ     「はっ、私この村で自衛団をやらしていただいている隊長のゼノ・ライハンと申します。リューグ兵長には倅がお世話になったと聞いております」

リューグ兵長 「これはアルティのお父君でございますか。ふふっ、アルティから話は伺っております。ゼノ殿になら安心して任せられるというものだ」

ペーク村長  「はははっ、積もる話も有りましょうが、今しばらくこらえて頂きたい」

ヴァルティ国王「それではリューグ殿。警護は任せたぞ」

リューグ兵長 「はっ」

ヴァルティ国王、ペーク村長、ゼノは村長の家の中に入っていった。

リューグ兵長 「皆の者、抜かりなく周辺を警備するのだぞ」

十数分後、事態は大きく変化した。それは、村長の村の爆発音と共に…

リューグ兵長 「な、何事だ、この音は」

見張りの兵③ 「へ、兵長、村の内部から黒煙が立ち上っています」

リューグ兵長 「誰か、誰か、国王と連絡が取れたものはいるか」

見張りの兵④ 「そ、それが、黒煙が立ち上っている方角は村長の家のあたりだと」

リューグ兵長 「なに!!、一刻も早く国王の無事を確認しなければ…、お前たちは辺りで不審者を見かけなかったか確認しろ」

リューグ兵長は急いで村長の家へと向かった。しかし、近づくにつれて周りは火の渦となっていた。

リューグ兵長 「な、なんということだ……。国王、ヴァルティ国王、ヴァルティ国王」

?????  「…………」

見張りの兵⑤ 「リューグ兵長、こちらにいらっしゃいましたか」

リューグ兵長 「誰か、誰か、国王を見たものはいないか」

見張りの兵⑤ 「そ、それが…我々、外にいた兵のもの以外、せ、生存者が一切おりません」

リューグ兵長 「そ、そんな……」

?????  「ゲホッ、ゲホッ。おい、そこに居るのはリューグか」

村長の家があったと思しきところから一つの人影が目撃された。

リューグ兵長 「ヴァルティ国王、ご無事でしたか。お前たち、ヴァルティ国王を支給手当してやれ」

ヴァルティ国王「わ、私のことはいい。それより後ろにいるゼノ殿を手当してやってくれ、私をここまで担いでくれたのは彼なのだ」

リューグ兵長 「し、しかし……」

ヴァルティ国王「何をしているのだ、急いで手当をっ……………!!」

そこにあったのは国王の肩にかぶさっている一本の腕だけだった。

リューグ兵長 「至急、ヴァルティ国王は安全なところにっ、他の者たちは急いで消火にあたり、村長の家内と、村の中に他に生存者がいないか探すのだ。ヴァルティ国王、一体何が」

ヴァルティ国王「あれは、貴君と別れてから少しした頃、突然家の二階から一人の男が現れたのだ。その男は右手に剣を持っており、私に襲いかかった。そこをゼノ殿が私を庇い、近くにあった剣で加勢してくれたのだが、男は勝てないとわかったのか爆弾をその場で爆発させたのだ。私はゼノどのに連れられ、村長と一緒に急いで避難したのだが、辺り一面火とかしていたのだ。ゼノ殿は落ちてくる瓦礫等からも私を守り一緒に避難してくれたのだが…」

リューグ兵長 「そ、そうですか…」

一時間後。

見張りの兵③ 「リューグ兵長、兵のもの全員に確認しましたが、我々が村についてから村に出入りしたものはいなかったそうです」

見張りの兵⑤ 「リューグ兵長、消化は完了しましたが…………村人の生存者はゼロでした」

リューグ兵長 「そうか…」

見張りの兵④ 「リューグ兵長、大変です。爆発した家の中からこんな剣が」

リューグ兵長 「これは、普通の剣のようだが」

見張りの兵④ 「持ち手を見てください」

リューグ兵長 「こ、これはフォーレンの紋。しかし奴らは十五年前殲滅されたはずでは」

ヴァルティ国王「まだ、残存する兵が残っていたということだな…。リューグ殿、貴君の部下には引き続き生存者と不審者の捜索を。そして貴君は私と一緒に一度王都に戻ってきてはくれないか」

リューグ兵長 「わかりました。急いでその事を兵士たちに告げていきます」

ヴァルティ国王「ゼノ殿……」


リューグ兵長 「それから私たちは急いで王都に戻り、情報と今後の指針を検討した。しかし村の生存者はゼロで不審者の目撃証言も得られず、フォーレンの生存説も有力な手がかりは一切得られなかったのだ。結局、侵入した男も遺体は跡形もなく燃え散っていて、身元がわかるものもなく、本当にフォーレンの手のものだったのか分からずじまいだ。そして、事件は迷宮入りした」

アルティ  「……そうですか」

リューグ兵長「…アルティには済まないことをしたと思っている。俺がついていながらもお前の家族を守れず…」

アルティ  「いいえ、リューグ兵長の責任ではありません。全ては犯人がやったことです。それに、父さんも国王を守ることができて本望だったのではないでしょうか」

リューグ兵長「ああ、お前のお父君は立派に騎士道を全うしたのだ」

アルティ  「ここからが本題なのですが、先ほどリューグ兵長が話した件に関してひとつ思い当たるフシがあるのです」

リューグ兵長「敵方の動きの件だな。しかし、お前はあの時特に変わったことがないと言っていたが」

アルティ  「確かに襲撃の際には特におかしな場面はなかったのですが、捕虜にした兵士のが気になる情報を話しておりました」

リューグ兵長「ほう、それは」

アルティ  「どうやらエウレカ王国の国王が病に伏せ、息を引き取ったそうなのです」

リューグ兵長「なんだと、それは本当か」

アルティ  「一介の兵士の情報なので信憑性もあまりないのですが、どうやら国王は息を引き取ったらしく、次に誰が国王になるのか内輪もめをしているそうです」

リューグ兵長「なるほど、その情報が本当ならバラーク将軍が出てこなかったのも理解できるな。バラーク将軍は国王の息子の一人の直属の部下らしい。……まあ、情報をありがとうアルティ。このことは俺から国王に伝えるから、お前は早くポーンと合流してくるがいい」

アルティ  「リューグ兵長もご一緒にいかかですか」

リューグ兵長「そうだな、久しぶりにステラ君たちともゆっくり話したいし、バカ息子にも言わなければならないことがあるからな」

アルティ  「ではご一緒に」


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