テント
浅見ひかり(26歳)はデニムのローライズホットパンツに、
ぴちぴちのクロップドTシャツを着て真夏のビーチに来ているが、
冬用のパーカーを羽織っているせいで、全身汗だくになって働いていた。
さすがに限界が来たらしく、
彼女はパーカーのフロントジッパーをギリギリまで下ろし、
引き締まったお腹とおへそを亮平に見せていた。
「暑いねぇ。早く海に入りたいよぉ。お姉ちゃん。」
「もうちょっとでできるから、そっち押さえてて!」
一生懸命テントを支えているのは、
海で泳ぎたいとせがんでいる藤間亮平(11歳)。
彼は既に白いダボっとしたTシャツを脱いで裸になり、
膝上までの短パン姿で、少し太った体を晒していた。
二人がビーチに到着したのは、まだ涼しさが残る午前中で、
暑いと感じながらも、海風は心地よく、波音が足元に広がっていた。
そんな中、佐々木から手渡された簡易テントを、
人混みを避けて組み立てていた。
「亮平、こっちも持ってくれる?」
ひかりはテントを立てながら彼に指示を出し、
亮平は頷きながら手伝うが、動きがぎこちなかった。
「これでいいの?」と亮平が尋ねると、ひかりは笑顔で頷いた。
「うん、ありがとう。あと少し、頑張って。」
髪までびっしょりになりながら、テントを組み立てるひかりに、
亮平は何も言わずに素直に手伝ったり、一人で暇潰しをしていた。
二人でテントを立て終わると、
ひかりはテントの中に入り腰を下ろしていた。
そんな姿を見ていた亮平は、
早速海を見つめて「海ぃ!早く泳ぎたい!」と興奮気味に言っていた。
「ちょっと待ってね、まずは日焼け止めを塗らないと。」
ひかりは日焼け止めのボトルを取り出し、
亮平の全身に丁寧に塗り終えると、ボトルを彼に手渡していた。
「お願い。背中は自分じゃできないから、塗ってくれる?」
亮平にボトルを渡すと、ひかりはテントの中なら誰にも見られないと、
羽織っていたパーカーと、濡れて肌に張り付いたTシャツを脱いでいた。
その姿を目の前で見ていた亮平は「お、お姉ちゃん。。?」と、
戸惑うような声を漏らしたが、
ひかりは軽く笑って「よろしくね」と、背を向けてからしゃがみ込み、
日焼け止めが塗りやすい格好になっていた。
最初は少し照れくさそうにしていた亮平も、
テントの中が二人だけだと気づくと、
ひかりの言葉に従って日焼け止めを塗り始めていた。
そのぎこちないが、一生懸命に塗っている亮平の手つきが気になって、
「ちゃんと塗っているの?なんか、くすぐったいんだけどおぉ。」
ひかりは、嬉しそうに微笑みながら聞いていた。
冗談めかしたひかりの言葉に
「ちゃんと塗っているよ!こっちを向いたら塗れないってばァあ!」と、
亮平は焦りながらも返していた。
「ごめんね。じゃあ、お願いね。」ひかりはくすくすと笑いながら、
再び背中を向けていた。
「もおぉ。。」と亮平は少し膨れっ面をしながら、
日焼け止めを一生懸命塗り続けていた。
最初はひかりがしゃがんで、
背中にだけ日焼け止めを塗ってもらっていたが、
途中から面倒に思ったらしく、今では床にうつ伏せになり、
亮平に全身を塗ってもらっていた。
そうやって全身に塗り終わると、
ひかりは亮平に笑いかけて「ありがとう、助かったわ。」とお礼を言い、
亮平は顔を真っ赤にしながら、
「う、うん。」と視線を合わせずに返事をしていた。
その可愛らしい反応に喜んで笑っていたひかりは、
「少しテントで休んだら、着替えて海に行こうね。」
何故かすぐに海に行こうとはしなかった。
そんなひかりの態度に亮平は少し不満そうに
「早く泳ぎたいなぁ」と言いながらも、
ひかりと一緒にテントの中で休むことにしていた。
しかし亮平が休んでいると、運転とテントの組み立てで疲れたひかりが、
少し眠そうな事に気づいたらしく、かわいらしい顔で
「ねえ、お姉ちゃん、飲み物を買ってきてもいい?」と頼んできた。
ひかりは「いいわよ。でも、あの海の家でね。」と返事をした。
「わかった!」と亮平は元気よく返事をし、
テントから飛び出して海の家へと走っていった。
ひかりはその背中を見送りながら、
波音に耳を傾けてリラックスした表情を浮かべた。
「今日はいい天気だし、楽しい一日になりそうね。」
そう呟きながら、彼女は海を見つめ、
しばし心地よいひと時を過ごしていた。
テント




