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クロスオーバー  作者: 連鎖
リリアンとクロ(正義の味方)
16/101

変わっていく未来

 観客が、自分の仕事を思い出していた。


「。。。理々杏さん。。。。理々杏様?。。是非、就職をして下さい。

 あ。。あなた様を、お待ちしていました。あなたは、救世主です。」


(倒しやがったぞ。どうやった?蹴っただけだろ!

 蹴っただけで外れた。人が?蹴っただけデ。。変身?変身かァあぁ!)


「(ポンぽっぽこ。。)ちょっと。。理々杏様?」


 ユーマと理々杏の交戦記録は、色々な道具で録画しているし、

 自分の目でも見ていたが、

 変身した後の理々杏は、通常のカメラではブレることが多く、

 コマ飛びするような映像で画面に表示されていた。


 違う角度から撮影していた特殊なカメラを確認しても、

 再生される映像は、ブレて薄暗く、不鮮明な映像が流れていた。


 もちろん、今までユーマを発見したとしても、

 被害を無視して、範囲を一斉に攻撃するか、

 閉じ込めてから、その場所を一気に爆撃するしかなく、

 それでも、いつの間にか消えてしまったという報告と、

 傷がついた微かな破片の回収だけをしていた。。。と、聞いている。


 もちろん、この平和を享受している国でなど出来るわけが無く、

 お隣のように、上位者が命令すれば全て問題が無い国でも、

 離れた所のように、言っている事を変えて正義と言ってしまう国だけが、

 ユーマに対抗し始めていると聞いていた。


(就職出来そうだよ。クロぉおおお。これで、貧乏からもぉ。)

(リリィ。お給料。お給料だよ。早くお願いしてって。早く。)


 そんな人が対処できなかった自然災害級のユーマを、

 この子が余裕を持って打ち破り、

 同様の脅威にも理々杏が対処できることを証明していた。


「やったぁあああ。よろしくお願いします。申し訳無いのですがァ。

 できれば、お給料をさきに振り込んで貰えますか?

 少しでもいいので、お願い出来ませんでしょうか?」


「も。。もちろんです。理々杏様の口座に、振り込むように致します。」


(ヤバい。いくらだよ。あの素材って、いくらになるんだぁぁ。)


 巨大な身体になると動きが遅くなるという力学法則を無視した機動力。

 アリと一緒だとすれば、

 強大な力を生み出している筋肉組織か、考えられないほどに軽い外骨格。


 もちろん、消える外郭構造に、

 これまで、この国で許される携帯出来る武器では、

 擦り傷程度しか与えられなかった鎧。


 その鎧が断ち切れるだろう大顎に、

 もし再現できるのであれば、 複眼や触角など、

 世界が変わる兵器に変わるもののオンパレードだった。


 それに内蔵や体液。ギ酸なのか、それとは違う液体の沼なのか、

 科学者じゃなくても、心が踊るような物ばかりだった。


「良かったぁ。ハァ。。これでお肉がァ。あはは。ふぅう。良かったぁ。」


(やったよ。やっと貧乏から。貧乏から脱出できるかもぉお。)

(良かったね。リリィ。)(本っ当にありがとう。クロ。)


 観客の気持ちなど聞いていないらしく、

 とても嬉しそうな理々杏と、クロの話し声が頭の中に響いていた。


(君が選んだ結果だからね。それだけは受け入れてくれよ。)


 何故だろうか、理々杏にはわかっていないようだが、

 同居人は、とても悲しい未来が見えているような声で最後呟いていた。


(。。あはははっ、くろってへぇえええん。あはははっ。)


 その言葉への返事は、楽しそうに笑う理々杏の声だった。


「理々杏様。本日から正義の味方エージェント一号に採用です。

 本社だけのエージェントですからね。兼業はダメですよ!」


(どういう事?)(お給料おめでとう。普通にさようなら?っての。)

(むごいぃい。くろったらむごスギィい。)(あはは。まあいいかな。)


 サイコロは理々杏が振った。さいの目も決まったようで、

 行き先が決まったレールの上を電車が、ゆっくり走り始めていた。


「ハイ、よろしくお願いします。」


「おって、理々杏様にはご連絡致しますし、

 現場復旧作業は別の部署が対処いたしますので、ゆっくりお休み下さい。

 本日は、ありがとうございました。。プツッ。。」


(暇なヤツ。。早く現地に行って綺麗にしてこい!全部だ。全部だぞ!

 黄金が落ちてると思え!なんでもいい、切れた木の切れ端でもだゾ!

 あと、あの国に連絡して、送る手配もして貰え。あの国にもなぁ。)


 この企業が生まれてから、本当に起こった最初の仕事らしく、

 慌てる社員と、意味が分からないまま動く社員が、

 残業などという、可愛らしい事を言えない世界に首を突っ込んでいた。


 。。


 雑誌:正義の味方の表紙は、


 深夜に登場。怪奇現象。深夜の公園で踊る美女を見たぁああ。


 ピンぼけでもなく、ハッキリと見えている黒髪の美女は、

 小さな制服を着て、下着が見えるのも気にしないで、

 舞うように大きく手足を動かして、何かと戦っていた。


 この美女が見たのは何なのか。。何と戦っていたのか。。この美女は?


 胡散臭い雑誌として有名な本らしく、重要な事は、

 全て袋とじの中に書いてあると、煽った文章が並んでいた。


 もちろん、その雑誌に写っている制服の形で、

 理々杏の普通も少しずつ変わっていくが、それは次の章でお話します。



 変わっていく未来

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