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青空の向日葵  作者: チュラ
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本音。そして未来へ

葵は家を出て実家に向かった。実家に行くのはいつぶりだろうか。一人暮らしをしてから実家には帰っていなかった。帰りたくなかったからだ。

 けれど今日実家に帰る。自分の思いを伝えに。全てを終わらせそして未来に進むために。

 脈が早くなるのがわかる。胸の高鳴りがどんどん強くなる。

「大丈夫。」

 と言い聞かせ歩みを進める。これが最後。そして陽くんと幸せになる。そのための最後の試練。そう思いこむ。


 そして実家に着いた。実家の門は固く閉ざされていた。胃を消してインターフォンを押す。インターフォン越しに母親の声が聞こえる。

「入りな。」の一声だけ聞こえた。葵はその声を聞いて中に入っていく。


 両親には事前に今日家に行って伝えたいことがあるとだけ連絡して置いた。何を話すかは行っていないが向こうもだいたい察していただろう。秦の結婚についての話だろうと多分あちらも分かっていた。


 家の中に入理両親の部屋に行く。手汗がにじむ。すっと一呼吸置いてドアをノックする。

「どうぞ。」という声がしてドアを開ける。

「失礼します」と行って中に入る。そこには椅子に座っている両親がいた。


「葵。話っていうのは結婚の話だよな。」と父親がいう。その表情は威圧感を感じた。

「はい。結婚の話についてしに来ました。」

「なら話はいい。この婚姻届に名前を書きな。」と母親が冷たい声で言って婚姻届を持ち出す。

 葵はその婚姻届を受け取った瞬間ビリビリに引き裂いた。そしてそれをあたりにばらまいた。両親の顔がハッとなる。そしてすぐに怒りの表情になる。

「おい何してるのか分かってるのか。」と父親の怒りの声が聞こえる。それを御構い無しに葵が話す。

「見ての通りこの結婚はしないので。それだけです。」

 葵がそういうと母親が葵のそばに迫り寄って来た。そして思いっきりビンタをした。


 頬に痛みが走る。けど葵はそれをぐっと我慢して話した。

「今までは親のいいなりに色々として来た。そして様々なところでたくさん辛い経験をして来た。けど今は私の味方は多くいる。応援してくれる人がいる。支えてくれる人がいる。わたしも幸せになっていいと思えた。だからわたしは幸せになる。」

 葵はできる限りの大声で話した。

「何を寝言を言っている。お前はわたしの会社の道具にすぎない。自由なんてない。それだけ。」

「違う。」

 葵は母親をにらんだ。母親が少し驚いた表情をした。

「私は多くの人と出会って来た。全てがいい人たちばかりで助けられた。その中で幸せになることの大切さを教えてもらった。私は幸せになりたい。だから結婚はいや。絶対に秦と結婚しない。」

「何をふざけたことを言っている。これは決まったことだ。」

「ふざけるな」

 葵の声が部屋に響く。前に行った母親の言葉がかき消されていく。

「私の本音は以上。これ以上何かして来たら裁判だったりなんでもするから。その準備はもう整っている。そうなったらそっちとしても心象悪くなるでしょ。だからもう私に二度と関わるな。」

 葵はそう行って部屋を出て行こうとする。両親は無言のままだった。それをほっといて葵は外に出る。


 心がスッキリした。体も軽い。全て解放された感覚だった。そして喜びが溢れ出て来た。早く太陽に会いたい。その思い出心がいっぱいだった。道を歩きながら太陽に連絡を送る。

「無事おわったよ。ひまわり畑にいこ。青空の向日葵。」

 そう送って道を進んだ。


 歩いて行って信号に差し掛かった。信号待ちが待ち遠しかった。青になったらダッシュして走り出したかった。


 そして信号が青になる。葵は横断歩道を渡る。ふと横をみる。何かが近づいて来ているのが見える。それがどんどん近づいてくるのが見えた。次に見えたときは目の前にいた。それが自分にぶつかってくるのが分かった。宙を舞う。そしてものすごい衝撃が体に伝わる。体が動かない。助けを呼ばないと。とっさにライン画面を開いた。しかし誰に何を送ったかはもうわからなかった。

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