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新たな日常は未だ、非日常。

作者: 菜須よつ葉

 コロナ感染者が日に日に増えて、病院内も対策がとられるようになり数ヶ月が経ちました。各病棟で少しずつ仕事内容に違いが見られますが、それぞれ雑務が増えて激務になっているのは同じだと思います。


【一般病棟】


【緩和ケア】


【癌病棟】


【特別病棟】


などはかなり異なっています。


 同期の子の協力を得て少しご紹介したいと思います。


 まず病院での大きな変化と言うと、年配のボランティアの方々の退職。コロナ禍で高齢者の重症化ということが言われ始め、病院内ですぐに通達が出されて、ボランティアさん達の病棟案内や検査室案内、患者さんの荷物運びなどといった業務を、全て看護師・看護助手が担うようになりました。


 それに加え、一般病棟は家族のお見舞いが禁止になりました。


 そこでまた家族が洗濯をしてきた荷物を病棟入り口で受け取り看護師か看護助手、事務さんが受け取り患者さんへ届けます。


 動けない患者さんの場合は片付けまでしているそうです。


 これを通常看護と並行して行うわけです──



 外科病棟の同期看護師の子は、トイレ介助でナースコールされ着いていくけど出ない。トイレに行きたいと思い込んでいただけの患者さん。


 こういった患者さんはひとりではない。これだけでも通常業務に手がつけられない。


 患者さん自身も影響を受けているでしょう──



 一般病棟は日々、仕事に追われている現状。


 これは言わずもがな、皆様もニュースなどでご覧になったことがあるかと思います──



 癌病棟ではまた異なるようです。


 家族の面会が一般病棟に比べて緩いようです。感染対策は厳しく行ってはいますが、患者さんとの面会はできます。


 そしてウチの病院で一番面会に制限の無いのが【緩和ケア病棟】です。ステージが進み手の施しようがない患者さんにはご家族との面会はフリーです。


 よつ葉が体験したのは、面会が出来ない病棟でご家族の暴言、高圧的な発言でした。


 どう言われようと面会は出来ないのです。タブレット越しの面会。看護師ふたりが付くことになるので、これもご家族の気が済むまでとはいかないのが現状なのです。


 この事で、感謝の言葉をくださるご家族もいれば、文句を言うご家族の方もみえるのです。


 出来ればご希望に添えるようにしてあげたいのですが、命に関わる事になりかねないので、看護師の感情だけで許可出来るものではないのです。


 今、出来る範囲で最大限の事をしています。理解をしていただくしかないのです。


 通常業務に支障を出さないよう、雑務と業務に追われ慌ただしくしているのが当たり前になり、医療従事者、コロナに感染する前に過労死するんじゃないかというくらい神経すり減らして働いています。


 点滴を受けて業務を開始する看護師もいるほどです。


 コロナ患者を受け入れている病院は、本当に大変だと思います。


 重症患者ひとりにスタッフ5~6名で対応。スタッフ不足が問題ですが、すぐにどうすることも出来ないため、今いるメンバーで業務に当たるしかないんです。


 1日も早くこの状態が改善しますようにと願うばかりです。


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― 新着の感想 ―
[一言] 私にできることはワクチンを打って負荷を減らすことしかありませんが、医療従事者の方々の働きは頭が下がるばかりです。
2021/07/17 19:40 退会済み
管理
[良い点] 過酷な職場状況が伝わって来ます。 お医者様や看護師さん達も人間です。コロナが怖いわけではないでしょう。 それに人々も気が立っているから、普段は口にしないことを言ってしまう。 [一言] 読ま…
[良い点]  医療従事者の皆さまの置かれている大変な状況、いかに激務か、切羽詰まっていらっしゃるかが改めて認識できる作品ですね。  わかりやすく書かれてますので、たくさんの方々に読んでいただきたいです…
感想一覧
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