恒例行事/初詣編(200文字小説)
昨年までの『10年目シリーズ』今年からは『20年目』です。
結婚して20年。
今でも妻を愛している。
そして、子供たちも。
年末は紅白歌合戦が終わる前に家族揃って初詣へ出かける。
「そろそろ出掛けようか」
誰からも返事が無い。
「SMAP見たいし…」と長女。
「じゃあ、紅白終わってからにするか」
「それじゃあ、混むから嫌だ。寒いし…」妻。
「じゃあ、どうするんだ?」
「今年は行かない」一斉に言う。
「そうはいかんだろうう」
「おやじ一人で行ってくれば。俺、明日彼女と行くし」長男。