6.最後の選択・終わりの始まり
ライカは今日もベッドの上で虚ろな目をしていた。
ゲームのコントローラーを握る手は、まるで死んだ魚のように力がない。
「ねぇ……」
「……ん?」
「……私、最近ずっと夢を見てる気がするの。」
「夢?」
「うん……すごく気持ちいい夢。溺れるような、甘い夢……」
ライカはぼんやりと天井を見上げた。
「ねぇ……これは、夢? それとも現実?」
その言葉に、僕の背筋が凍った。
——ライカは、どこまで気づいている?
彼女は僕の方にゆっくりと顔を向けた。
そして、ふわりと微笑む。
「ねぇ……また、あの夢を見せてくれる?」
”知っていたのか!デバイスの事を!”
彼女は僕の頬に手を添えながら囁く。
「……あなた、私の"ご主人様"でしょ」
僕は何も言えず、ただ彼女の瞳を見つめるしかなかった——。
ライカは僕のせいで壊れてしまった。
以前の「支配され、快感を与えられることを求め多くの男達に調教される彼女」のほうが、まだ"まとも"だった。
あの頃のライカには、自分なりの欲望と軸があった。
だが今の彼女は、まるで何かが抜け落ちたように、ただ本能に流されるだけの存在になってしまった。
僕のデバイスで与え続けた快楽が、彼女を"空っぽ"にしてしまったのだろうか?
答えを探すように、僕は久しぶりにあのゲームセンターを訪れた。




