3.対峙
意を決し、僕はライカに会い、真実を突きつけた。
「お前、どういうことなんだよ……!」
彼女は少しの間、驚いたように目を見開き、やがて微笑んだ。
「バレちゃったかぁ。さすがに調べるよね。」
その口調は、まるでゲームのシナリオが予定通り進行しているかのようだった。
「……ライカ、お前は一体……」
彼女は僕の頬を撫でながら囁く。
「ねぇ、だったら——」
「あなたが、私のご主人様になればいいじゃない?」
言葉を失った。
このゲームに乗るべきなのか。
それとも、彼女を見捨てるべきなのか。
彼女の瞳には、まるで僕の選択肢を試すかのような期待と興奮が滲んでいた——。
ライカの提案に乗り、僕は彼女の「ご主人様」になることを決めた。
彼女を繋ぎ止めるため、彼女の欲求を満たすため、僕はあらゆる方法を試した。
最初は戸惑いながらも、彼女の望むプレイに付き合った。
調教という行為がどういうものなのか、どこまで彼女が求めているのか、手探りで進める日々。
彼女はときに満足げに微笑み、ときに物足りなさを滲ませる。
——でも、僕じゃ足りなかった。
ある夜、僕は彼女の素肌に刻まれた新たなタトゥーを見つけた。
見覚えのないマーキング。
僕がつけたものではない。
「……ライカ、これは?」
彼女はベッドの上で猫のように微笑んだ。
「自分でやったの。気にしないで。」
だけど、嘘だとすぐに分かった。
僕は狼狽し、問い詰めることもできず、その場を誤魔化した。
心の奥が焼けるように痛んだ。
僕は、彼女を満たせていない。
それなら——。




