1.そのタトゥーは誰の為?
高校時代の幼馴染・佐伯ライカと再会したのは、街のゲームセンターだった。
不登校になって以来、音信不通だった彼女は、かつての大人しい雰囲気とは別人のようだった。ピンク色の髪にピアス、妖艶なメイク。目の前にいるのは、あの頃のライカではなかった。
「お久しぶり。私のこと、まだ覚えてる?」
驚きながらも話し込むうちに、彼女はプロゲーマーでありSNSのインフルエンサーとして大成功を収めていると知った。僕にはまるで縁のない世界。でも、不思議と違和感があった。
それでも、再会を喜び、彼女の自宅に招かれることになった。
彼女の部屋は、プロゲーマーらしい豪華な設備が整っていた。広いモニター、ハイスペックなPC、ブランド物の家具。
そして、どこか淫靡な香りが漂っている。
密かにお互いに思いを寄せていた僕たちはその夜、何のためらいもなく結ばれた。
ベッドでの彼女は容姿に昔の面影が無かった以上に驚かされた。ベテランの嬢とも違うエロさ。彼女から発する淫らな香りが僕の理性をトリップさせる。
彼女の温もりと汗ばんで吸いつく肌、薄暗い部屋で彼女の肢体を舐めまわし今までの彼女への想いを埋めていく。そして1ラウンドが終わっと時違和感に気づく、それは彼女の身体にタトゥーがあったことだ。
「……タトゥー?」
「うん、ファッションタトゥーよ。シールだからすぐに消えるの。」
彼女はそう笑った。
整った顔立ち、いやらしい身体つき、そしてタトゥー、久しぶりな僕をこれほどきり立たせる要素は無いだろうというくらいの組み合わせだ。
結局この日は、何回果てたかわからないくらい、彼女を抱いた。
それから数数週間後、
久しぶりに彼女を抱くたびに身体には違うデザインのタトゥーがあった。
「ライカ、このタトゥー……毎回変わってるよね?」
「気にしすぎじゃない?」
彼女は軽く流した。
タトゥーが毎回変わる理由、不安から来る嫉妬心、僕は彼女に僕以外の男の影を感じてこの日から大学生であった僕は彼女の部屋に住み着くようになった。
SEX中の彼女はまるで別人のように変貌する。
経験の少ない僕には刺激が強すぎるほど。
性的欲求が強く「ダメ、もっと滅茶苦茶にして!」身体を重ねれば重ねるほど僕の中の違和感は拭えなかった。他の男の影が見え隠れしてしまう。
どうしても気になった僕は、興信所を雇い、彼女の私生活を調査することにした。
数日後、僕の手元に届けられた報告書には、信じがたい事実が記されていた。
——ライカは複数の男と関係を持ち、彼らを「ご主人様」と呼んでいる。
——タトゥーはご主人様から与えられた「マーキング」。
——彼女は「調教」を受け、その証を刻まれている。