不戦勝
ネットにもテレビにも、もっと言えば世間そのものにも自分の居場所がない気がする。他人の悪意や敵意にうんざりさせられ、過剰な正義や正論にも疲弊して、なんだか世界についていけない気分になる。
なんとか大学を卒業して社会人になって数年目の塚本は、自分でも認めるくらいに生きるのが下手だ。何が悪いというわけでもなく、気が付けば理由もなく死にたくなるような日々を送っていた。
誰かを憎むわけでもなく、世間を恨むエネルギーもない。
うまくいかない人生において、すがるのは不戦勝な生き方だけ。
そんな孤独な彼にとって、もはや唯一といってもいい「救いの存在」とは、お互いに顔も知らないままスマホのメッセージアプリだけで相手をする少女、古橋凛華だった。
<備考>
※本作は数年前に投稿した小説を全体的に書き直したものです。
※第三十回電撃小説大賞、一次落ち。
なんとか大学を卒業して社会人になって数年目の塚本は、自分でも認めるくらいに生きるのが下手だ。何が悪いというわけでもなく、気が付けば理由もなく死にたくなるような日々を送っていた。
誰かを憎むわけでもなく、世間を恨むエネルギーもない。
うまくいかない人生において、すがるのは不戦勝な生き方だけ。
そんな孤独な彼にとって、もはや唯一といってもいい「救いの存在」とは、お互いに顔も知らないままスマホのメッセージアプリだけで相手をする少女、古橋凛華だった。
<備考>
※本作は数年前に投稿した小説を全体的に書き直したものです。
※第三十回電撃小説大賞、一次落ち。
01 だけど絶対死にたくない。
2023/08/06 23:37
(改)
02 常時おとなしく生きてきた。
2023/08/06 23:37
(改)
03 生きるのも、ただ生きているのも。
2023/08/06 23:37
(改)
04 うまくいかなさを彼女と共有していたい。
2023/08/06 23:38
(改)
05 究極的なところでは誰にとっての一番にもなれない。
2023/08/06 23:38
(改)
06 あまりに俺が弱いから。
2023/08/06 23:39
(改)
07 そして俺は戦うことをやめた。
2023/08/06 23:39
(改)
08 孤独ではあっても孤高にはなれない。
2023/08/06 23:39
(改)
09 狂気に満ちた狂乱索餌。
2023/08/06 23:40
(改)
10 静かな世界に暮らしたい。
2023/08/06 23:40
(改)
11 何をやっているんだろう。
2023/08/06 23:41
(改)
12 普通の人と普通に会う機会を失ってはならない。
2023/08/06 23:41
(改)
13 とんでもない馬鹿を相手にする気分。
2023/08/06 23:41
(改)
14 いつか死ぬ。そう遠くない未来に。
2023/08/06 23:42
(改)
15 今の自分はまともでない。
2023/08/06 23:42
(改)
16 ありがとう、負けてくれて。
2023/08/06 23:42
(改)
17 不戦勝
2023/08/06 23:43
(改)
18 不戦勝(2)
2023/08/06 23:43
(改)