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第三話 ステータス確認

第三話 ステータス確認


「こんにちは。冷やかしになるかもだけど、ちょっと本を見せてくれ」

 俺は店の奥で小さなカウンターに座っている老人というには少し若い初老の男性へ声をかける。

「ああかまわんよ。どうせ客もまばらな古本屋だ。ゆっくり見ていってくれ」

 と言いながら男性が顔を上げる。やはり老人というより親父というべき見た目だ。


「ほう、兄ちゃん、変わった格好だがいい身なりだな。異国の旅人か」

 老店主が訝しげにこちらを見た。

「ああ、そんなところだ」

 俺は言葉が普通に通じたことにほっとしながら、適当な本に手を伸ばす。

 もちろん開いたページの内容などは文字は分かるようだが読んでいない。


『まずは自分の現状確認だよな』俺は本を読むふりをしながら自分の状態を確認しようと考える。

 すると半透明の情報ボードが本の文字と重なって視認できた。


名前 佐藤一郎さとういちろう

種族 人

称号 異世界人 召喚勇者 邪神討伐者

レベル 999

生命力 97526

魔法力 74585

力 9725

思考力 7762

素早さ 8126


「ぐふっ」突然のことに思わず声が出た。

 どうやらこの世界では考えただけでステータスが見えるみたいだ。

 なぜかレベルが999もある。これってカンストしてるんじゃないか?なぜいきなりと思ったが、原因はあれしかないだろう。謎空間で謎の白い奴を倒したとき脳内にレベルアップの声が響いた。間違いなくあいつのせいだ。

 それにしてもスキルとかないのか。と考えたら画面が切り替わった。


獲得スキル 開腹 石壁登り 


称号に伴う権能・スキル

 異世界人:自動翻訳、異世界言語、異世界文字

 召喚勇者:亜空間接続、獲得経験値10倍、スキル習得率10倍

 邪神討伐者:上限解放、必要経験値固定、邪属性特攻、神属性特攻、解析・鑑定



 謎の存在に付与された開腹の他に石壁登りとかあるが、俺はそんなにしょっちゅう石壁を上ったのだろうか。身に覚えと言えばさっき塔から堀まで石の壁を降りたくらいだ。

 それに称号関係でなんかいろいろ増えている。

 気になるのは……、亜空間接続って何だ……。と思ったらまた画面が切り替わった。


 亜空間接続:召喚されたことによって付与された権能。亜空間に接続できる。


 今ひとつ分からない。これは使ってみるしかないが、本屋の中で使うのは不味いだろう。後で場所を変えて試してみよう。

 次に気になるのは『上限解放』だな……。とおもったら画面がまた変わる。


 上限解放:種族の限界値など、全ての上限・制約を解放する


 限界突破系のスキルみたいだ。と言うことはレベルとかどうなるのかと思ったら。画面がレベルのアップに変わった。


 レベル  999/(上限999開放中)


 レベル表記の上限の後ろに開放中の文字が増えている。今後レベル4桁もあり得るのか。


 そういえば勇者の権能に獲得経験値10倍があったから、そう遠くないうちにレベルアップがあるかも知れない。しかし、人類上限のレベルから更に上げるのだからそれなりの経験が必要だろう。と思ったら、画面が必要経験値固定に切り替わった。


必要経験値固定;レベルアップに必要な経験値を、始めて邪神を討伐したときのレベルに固定する。現在の固定レベル1


 なんと……。俺はレベル1の時のレベルアップ経験値でどのレベルになってもレベルアップ出来るみたいだ。これってやばくないか……

 人類最強を通り越してその先の存在になってしまいそうだ。


 次に気になるのは異世界ラノベものでおなじみの鑑定だな。と考えたら説明が出た。


 解析・鑑定:意識を集中することで普通の鑑定よりも詳しい情報を知ることが出来る。


 どうやら、今までスキルやレベルが詳しく見れたのはこの解析・鑑定のおかげのようだ。


 他にも気になるスキルはあるが、とりあえず今からどう行動するかだよな……。

 とりあえず、どうやって喰っていくか、生活していくか……


 現在の俺の姿は、登校してきた時の制服のブレザーにスラックス、背中にリュックサックという出で立ちだ。

 教科書ノートの大半を学校のロッカーに入れて来てしまったが、リュックサックは課題が出ていた教科の本と図書館で借りていた本が入っていたためそこそこの重さである。

 昼飯用に100%ミックスジュースのペットボトルと惣菜パン二個、食後用のチョコレートがリュックのポケットに詰め込まれている。

 今日中に飢え死にする事態は避けられそうだが、いかんせん、金もコネもつてもない。今晩泊まるところや明日からの食い物をどうしよう。


 異世界転生のラノベでは、冒険者ギルドで稼いだり、現代日本の知識でもうけたりだが、とりあえず今晩の宿泊費だ。夕食費も稼ぎたい。

 となると、手持ちの何かを売るのがいいよなと思うが、果たして売れるようなものがあるのかが問題だ。







もう一話でキリがよいかも……

あと少し書いてみます。

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