家庭内断絶
掲載日:2022/09/28
いつの頃からだろう、娘と話をしなくなったのは。
声をかけても返事もしなくなった。
妻とは楽しそうに話もするが、俺とは目を合わせることさえしない。
年ごろの娘の父親とは、こんなものなのだろうか?
娘だけじゃない。最近は妻も似たような態度になってしまった。
母娘だけの世界が出来上がってしまい、俺は家の中で一人浮いた存在・・・。話の中に混ざることさえできない———。
メシも独りで食べるようになった。
仕事で遅い時は仕方がない。しかし、休日の日でさえ、いつの間にか2人だけで食事を済ませてしまい、俺の分だけがテーブルに残っている。
呼んでももらえない・・・・。
いつからこうなってしまったのか———。
「いつまで続けるの? お母さん。」
「まだ、ひょっこり帰ってくるような気がしてね。」
今日もテーブルに1人分の食事を用意して、母娘は仏壇に目をやった。
この短編は2021年3月、アメーバブログに投稿したものです。




