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5話 初めてのサバイバル

 森の中をしばらく歩いていると、近くの草むらが突然揺れた。


「…何?」


 警戒して様子を見ていると、突然何かがこちらに飛び出してきた。


「ガウッ!!」

「きゃっ!」


 とびかかってきたそれを避ける。それは真っ黒な狼だった。


「グルル…」


 鑑定を使い、ステータスを覗いてみる。


種族:シャドウウルフ

性別:オス

Lv25

HP:400/400

MP:300/300

STR:60

DEX:20

VIT:70

INT:75

AGI:50

MND:40


 スキル

・連携Lv4


 属性

・影魔法Lv2


「シャドウウルフ…」


 聞いたことのある名前だった。確か人間の国にある魔境、オスクロ樹海に生息している種族のはずだ。ということは私はラート大陸からフレイ大陸のコアト王国まで一瞬で飛ばされたということだろうか。ともかく今は目の前のシャドウウルフをどうにかしなければ。ステータスでは圧倒的にこっちが上だが、シャドウウルフは確か影に潜むことができたはずだ。奇襲には気を付けなければ。


「ガウッ!」

「っ!!」


 考えているうちにシャドウウルフが飛び出してきた。それをまた避ける。するとシャドウウルフは影に入っていった。


「…どこから…出てくる?」


 どこから出てくるかわからないから警戒をする。前後左右どこから来ても対応できるようにしなければ。


「「「「ガルッ!!」」」」

「!?」


 前後左右全方向から合計四匹のシャドウウルフが同時に襲いかかってきた。忘れてた。ウルフ種は大抵4~6匹程度の群れを作ると読んだ本に書いてあったのに。


「『ダークボール』」


 私は闇魔法のダークボールを使う。この世界の魔法は全て自分で作るものだ。一応基本的なものとして本に載っているものもある。私がダークボールを使うと、それぞれシャドウウルフが居る方に魔方陣が展開される。そしてそこから真っ黒な球体が出現し、シャドウウルフに向かって飛んでいく。


「「「「ガウッ!?」」」」


 ダークボールは全てシャドウウルフに命中する。そしてシャドウウルフは吹き飛ばされ、すべて息絶えた。


「…ふぅ」


 私は危険が無くなったことに安堵し、その場に座り込む。いくらステータスが圧倒的に高いからと言って、初めての戦闘は精神的に疲れた。しばらくこのまま休憩しよう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 しばらく休憩し、私はシャドウウルフの死体を回収することにする。四か所に散らばってはいるが近い距離だったので回収はすぐ終わった。そして私はその死体から血を吸った。


名前:アシュレイ・ルージュ

種族:吸血鬼

性別:女

年齢:7

Lv4 [3↑]

HP:9300/9300 [4300↑]  

MP:15000/15000 [5000↑]

STR:740 [340↑]

DEX:530 [230↑]

VIT:1000 [500↑]

INT:1900 [1100↑]

AGI:1300 [600↑]

MND:300 [100↑]


 スキル

・吸血

・霧化

・高速再生Lv10

・飛行

・吸血吸収Lv10

・オールウェポンLv10

・隠蔽Lv10

・隠密Lv10

・大鎌術Lv10

・無詠唱

・テイムLv10

・上級鑑定

・連携Lv6(320) New!


 属性

・闇魔法Lv10

・光魔法Lv10

・召喚魔法Lv10

・時空魔法Lv10

・影魔法Lv4(80) New!


 称号

・転生者


 シャドウウルフが持っていた影魔法と連携は手に入れられたようだ。それにレベルも上がっている。連携と影魔法の横についている数字は何なんだろうか。考えてみても分からなかったのでまた調べてみよう。


「『収納』」


 私は時空魔法で作った収納用魔法でシャドウウルフの死体を保管する。この魔法は私が生み出したい空間にものを送る魔法で限界はなくさらに中では時間の流れが自由自在という優れものだ。

 

 これで食糧は手に入った。あとは寝ることができる安全な場所を探そう。そう決めて私はまた森の中を歩きはじめた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 あれからまたシャドウウルフの群れと出会い、影魔法のレベルは4から5に、連携は6から7に、そして私のレベルは5から7に上がっていた。連携と影魔法の横についていた数字も上がっている。

 もう日が暮れそうになっているが、まだ寝ることが出来そうな場所は見つけられ居ない、どうしようか。

 そう思ったところで、自分の持っている一つのスキルについて思い出した。そして私はまた歩き出した。今度はシャドウウルフの群れを見つけるために。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 しばらく歩いていると、ちょうどシャドウウルフの群れを見つけた。今までの群れは4匹の群れだったが、今度の群れは6匹の群れだ。ちょうどいい。

 私は向かい合っているシャドウウルフの群れに向けて、スキルを使う。


「『テイム』」


 すると、うまくいったのかシャドウウルフは構えるのをやめてこちらにすり寄ってきた。

 私が考えたのは、シャドウウルフをテイムして寝ている間の安全を確保するという方法だ。外で寝ることになるのは変わらないが、寝ている間の安全が確保できれば安心して眠れる。影魔法を使い影の中で寝ることも考えたが、それだと寝ている間にシャドウウルフに襲われたらたまらない。


「…ん?」


 シャドウウルフをよく見てみると、一匹だけ他とは違うことに気が付いた。そのシャドウウルフは、他のシャドウウルフよりさらに黒く周りのシャドウウルフより一回り体が大きかった。

 そのシャドウウルフを鑑定してみると、こう表示された。


種族:ダークウルフ

性別:オス

状態:テイム

Lv5

HP:600/600

MP:500/500

STR:80

DEX:30

VIT:80

INT:90

AGI:70

MND:55


 スキル

・連携Lv5

・指揮Lv2


 属性

・影魔法Lv4

・闇魔法Lv2


「ダークウルフ…」


 ダークウルフというのは聞いたことのない名前だった。おそらくシャドウウルフの変異種だろう。変異種というのは突然別の種に変異した個体のことだ。条件などは全く分かっていない。


「「「「「「クーン」」」」」」


 5匹のシャドウウルフと1匹のダークウルフがすり寄ってくる。小さい私の体だと黒い毛皮に包まれる形になり、外から見たら黒い毛玉になっているだろう。しかも…


「もふもふ…」


 そう、この狼たちの毛が結構もふもふしているのだ。全身をもふもふに包まれて気持ちがいい。あ、このまま寝たら気持ちいいかも。そう思い、私は今日はこのまま眠ることにした。


「おやすみ…」


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