インパクト・タイトリング・ファーストインプレッション
昨今のなろう、およびライトノベル業界のタイトルについてです。
まず、最近のタイトルは分かりやすい。
それこそ、タイトルが中身を説明しちゃってます。
というか、中身と言うよりも物語の主軸となる部分を説明している、が正しいですかね。
それも文章で。
例として、ドラゴンを倒す物語としましょう。
あらすじ。
ドラゴンと呼ばれる化物が突如現れた。
人類の天敵とも言える存在。ドラゴンによって人類の生活圏は奪われていった。
蹂躙される大地、いつしか地上の覇者は人ではなくドラゴンとなっていた。
奪われた大地を取り戻すため、人々は立ち上がった。
体を鍛えた。しかし、竜には届かない。
知恵を使った。それでも、竜は倒せない。
鋼の肉体、柔軟な知恵、幅広い知識、頼れる仲間。
持てる力の全てを使って、人々は竜に挑む。
3分も考えました。
これにタイトルをつけて行きましょう。
昔風につけるなら
『ドラゴンキラー』や『竜殺し』でしょうか。
分かりやすくシンプル。しかし埋もれてしまう。
そこから捻って行く感じですね。
『竜殺しの英雄譚』。
竜殺しに英雄と言う装飾をつける。これで主人公がただ漠然と竜を殺すのではなく英雄の道を歩むのが分かります。
『竜殺し ~ちっぽけな勇者~』
こんなふうにやると小さな人間が巨大な敵に挑む感じがだせそうです。
しかし、これで読むかと言われると、うーん。
すこし児童書に近いかもしれないですね。
そこでこんな風にします。
『猛る覇竜と逆鱗断』。
中二心を擽ってませんか?
頑張って考えたんですけどどうですか?
これが嵌ればいいのだと思います。しかし、少し伝わりにくいかもしれないです。
覇竜という存在出てこないと、おい!って気分にもなりますね。
そして今風に。
『世界がドラゴンに侵略されてピンチなんだが竜殺しの俺が世界を救っちゃうんだぜ』
『俺がドラゴンを倒して竜殺しの称号を得てハーレムを築いてついでに国を作る』
一気に読む気失せました。少なくとも私は。
情報過多、と言うべきでしょうか。
少なすぎても、多すぎてもダメ。
中二度会いを上げ過ぎても忌避される。
つまり、正解はないです。
これだけ書いておいて、私が言いたいのはタイトルを考えるのがむずかしい、ということです。
すっきりして、それでいて相手に伝わるタイトルというのは中々見当たらない。
じゃあ、分かりやすいようにしたのが昨今のタイトルなのかもしれません。
もしくは、考えるのが面倒なのか。
相手に印象を残す、という意味では成功なのかもしれないですけどいい面だけでもなさそうです。
長すぎて覚えてもらえない。
そもそも長いせいで(タイトルを)読まれない。
作者が要点をまとめる能力が無いと思われる。
もしくは語彙がないと思われる。
作品の内容がうまく伝わる自身が無いと思われる。
ぱっと思いつくだけでこれでしょうか。
しかも、最近はタイトルが長いものが多いので埋もれやすいですね。
文章だと読みこまないと差別化できない。
そういう時はシンプルなものの方が目を惹きそうです。
さて、私がここまで書いて何が言いたいのかと言うと。
タイトルは第一印象が全て、だということです。
マイナスに取られた時点で興味を失われます。
どれだけいい作品を書いても、どれだけ面白くても、読まれなければ伝わらないのです。
埋もれる様な作品ではなく、タイトルでも自分の色を出してみませんか?
今の流行も大事ですけど、その中で異彩を放つ作品というのものが目を惹くかもしれません。
このエッセイも頑張って考えたんですけど、失敗してたらごめんなさい。
というか、あれです。
ほんとタイトル考えるの難しいからね?!
叩きまくってる人いるけど思いつかないからね?!