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「…む、…いむ、…いむ! …れいむ!」
気がつくと、私は全身傷だらけで、寝ていた。
「ま…りさ…あんた…」
「気がついたようね、無茶してからまったく…」
近くには紫がいた。私はようやく自分の状況を理解できた。
「遠隔支援端末が泣ければ、霊夢あなた今頃死んでいたわよ」
「ホント、ひやひやさせるぜ、ったく」
すると紫は私の目を見ると心の中を見透かしたようにしてため息をついた。
「黒霊夢と戦ったのね」
これには私も頷くしかなかった。
「黒霊夢は霊夢の黒い姿をした人妖で戦力は霊夢とほぼ等しいの。能力も同じだけど彼は能力を2つ持っている。1つは『空を飛ぶ程度の能力』、もう1つがやっかいなの。『重力と生命と異変を起こす程度の能力』…」
「ちょっと待て!」
そこに魔理沙が待ったをかけた。
「じゃあ…あの時の竹林であったボヤ騒ぎって…」
魔理沙の質問に紫は頷いた。
「その可能性が高いわね、現に今、博麗大結界がのバランスが崩れかけていたけど、修復はこっちでしたわ。でも…次にいつまた結界が攻撃されるかわかったものじゃない…」
室内は静まりかえっていた。
「じゃあ、そういうことで黒霊夢の対処法はこっちで見つけるわ。それと魔理沙」
「なんだぜ?」
「黒霊夢に会っても決して戦わないで。敵は未知数。あなたが戦って勝てるような相手じゃないから」
「わかったぜ」
紫は扇子を横に振ると、口のように開いた空間の中に消え去った。