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紫と話を終えた私は部屋に戻り妖怪退治グッズを準備した。
「これは…妖怪退治の匂いがプンプンするわ!」
人里に降りてきた私は、私に似た姿の敵『黒霊夢』の情報を集めることにした。
すると、たまたまそこに一人のメイド姿をした女性が近づいてきた。
「あ、霊夢さん」
「あら、吸血鬼のとこのメイドじゃない。ちょうどよかった咲夜、聞きたいことがあるんだけど…」
彼女は十六夜咲夜。さっきも言ったように、レミリア・スカーレットが住んでいる紅魔館と呼ばれる館で働いているメイドだ。彼女は時を操る能力を持ち、紅霧異変の時、一緒に戦ったことがある。
「なるほど」
◆
ーー『とりあえず承知しました。館に戻ってお嬢様と話し合って見ます。もしかしたらお嬢様も強力してくれるかもしれません』
ーー『敵の能力は未知数よ。気をつけることね、霊夢』
二人が言った言葉が頭の中でリフレインされながら、私は竹林を探っていた。
すると、後ろの方からがさっとと物音がした。即座に振り向くが、誰もいない。
ここは迷いの竹林と呼ばれる場所でこの中のどこかに輝夜姫が身を隠しているという永遠亭がある。そこから兎たちがこの中にいることは日常茶飯事のことだ。だから、さっきの音もてゐが逃げているのだろうと解釈した。しかし、さっきから歩いても歩いても永遠亭に辿り着かない。
するとーー
「痛っ」
私は竹林の道の中で痛みを感じた。あまり気にすることはないので、進もうとしたがーー
「え…?何これ…?」
そう、そこには見えない結界が張ってあった。しかも強力な結界だ・
すると考える間もなく、竹林の影から攻撃第二波が飛んできた。
「…っ!!」
行動空間が制限されているなか、私は横へ飛びしさった。
「さすがだな…。博麗の巫女…」
どこかで男の声が聞こえてきた。
「誰?」
「バレちゃあ仕方ねえな…。俺だよ」
すると竹林の中から出てきたのはーー私だった。