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赤月詩子は友達が欲しい2

 想定していたなかった一言に動揺する俺。

 お昼を想誘うのは想定内だ。だが、『ぼっち撲滅運動』に勧誘されることを軽視していた。

 そう彼女の目的は『ひとりぼっち』を作らないこと、例え、彼女がいなくても孤独にさせないためのアフターケアまでしてくれる聖女様なのだ。


 どうする、俺たちの目的はこの娘と友達になること。この誘いを受ければ、それなりに仲のいい関係になれるかもしれない。 

 だが、彼女の依存する相手は『ひとりぼっち』だ。特定の誰かと積極的に仲良くしようとはしない。仲良くなった相手を別の誰かへ紹介する。仲介人のごとく、誰にも優しい聖女様で、誰にも汚せない聖女様。


 思ったより、強敵だぞ、この娘。

 昨日の会議で話した、今までの詩にゃんに対する認識は、ひとりぼっちが気になるただの優しい女の子で止まっていた。しかし、深く観察したことで、その真意に気づいてしまった。


 深く関わらないから分析する必要なかったもんな。


「いや、かな?」


 ポニーテールを揺らし、首を傾げる。

 いつも愛らしく太陽のような笑みを撒き散らす女の子の表情に曇りが差す。

 未だかつて、彼女にそんな表情をさせたクラスメイトが俺以外にいただろうか。

 罪悪感とこの状況を打破する手段を思いつかない焦りが、俺の思考を渋らせる。


「えーと、その……」

「あはは、ごめんね。無理強いは良くないよね。一人になりたいときもあるもんね」


 俺が答えを言い渋っていると、はい、このお話はなしね、と言わんばかりに謝ってきた。


「また声かけるから、気が向いたら一緒に食べようね!」


 こちらに手を振りながら、好意は未だあるよとアピールせんばかりの笑顔で、昼食を約束していたであろう信者たちのもとへと戻っていた。


 無意識に手を伸ばしていたことに気づき、すぐさま手を引いた。


 俺が他者に依存した? 

 いや、これはあれだ、目的を完遂するために、詩にゃんと友達になる必要がある。それが遠ざかったから手を伸ばしたにすぎない。

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