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失恋こそ至高の恋、学校一の美少女は失恋したい!振られるために【ぼっち】の俺の恋人作りに協力している――失恋青春計画  作者: アリティエ
3章・水着回

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恒常的に起きるスケベはラッキースケベと呼べるのだろうか1


 まりんの水着がズレる事故の後、

 俺と詩にゃんは黙々とまりんの体を洗う。


 まりんも、やっと羞恥心を抱けるようになったのか大人しくしている。普段とのギャップに、少々違和感を覚えるがこれはこれで悪くない。


 まぁ、シークレットパーツを見られたのだ。

 恥ずかしく思えるのは当然であり、むしろ恥ずかしがってくれたことに安心できた。


 人間を人間たらしめるのは知性と品性あってこそだと思う。本能と欲望に忠実なのも人間臭いといえばそうなのだが、俺は前者の方に好感を持てる。


 誇り高き戦闘民族の王子を皆が嫌いになれないのは、それが理由とも言えるだろう。プライドというものは人を魅力的に見せる魔力があるに違いない。


 俺もそれに見習い、まりんをまるで芸術品の手入れをするように丁寧に洗っていく。

 お腹を洗い、足の付け根から爪先まで手を滑らせる。


 職人のように心を静めても本能は主張しているのだが、今更それを恥ずかしがるのは野暮だ。

 まりんの羞恥心を少しでも和らげるためなら、道化にでもなってやろう。


 全身、泡だらけのまりんが完成した。

 俺が足を洗っている時に、詩にゃんが髪を泡だらけにしていたようだ。

 泡だらけの水着の美少女も悪くないな。

 完成された美術品は素材の良さも相まって、人の情欲に訴えかける魅力があった。


「そ、そろそろ泡を流すのかしら?」


 目を瞑って、まりんは尋ねる。


「そうだな、シャワーで泡を落とせば終わりだよ」


 俺はシャワーを手に取り、頭から水を振り注ぐ。

 詩にゃんは髪を撫でながら泡を落とし、流れる水はその肢体を伝い落ちていく。

 

 泡と流水と美少女という最強のコラボレーションに、思わず見惚れる。


 その熱を、質感を、この手で確認したくなるような情欲がかき立てられる。


 しかし、俺は誇り高き人間だ。


 理性を捨ててまで欲に走るような真似はしない。

 もしここで、まりんに「触って」なんて言われたら、どうなるか分からないけど。


 自分で張った境界を自ら壊すような真似は絶対しないと誓える。

 

 頭の泡も取れたようなので、体の方へとシャワーを向け残りの泡を完全に落とす。


「これで、終了だ」


 そんなに時間は経ってないはずなのに、凄く長く感じた。

 そんな達成感に浸っていると、まりんはにんまりと笑う。


「私の番が終わったってことは、次は私が洗う番ね。奏と詩子、どっちから洗う?」


 やっと攻撃に移れると、まりんはワクワク顔で元気になる。


 そうだった、まだ一人しか終わっていないのだ。

 しかも、今度はまりんのターン。今回のこともあるから、ラッキースケベを仕掛けてくる可能性がある。


「次、私でいいかな?」

「あら、積極的ね」

「そんなこと、ないよ」


 俺としてはまだ、心の準備ができてないから好都合だ。


「じゃあ、次は詩にゃんだね」

 

 まりんと詩にゃんが位置を入れ替える。


「あれ、俺、また正面なの?」

「洗い場は狭いのよ。私と詩子が入れ替わる方が効率的じゃない」


 それはそうなんだけどね。ほら、正面だと俺がどこ見ているとかバレバレじゃん。


「メェー君は、その、私の正面、嫌ですか……?」


「嫌じゃないです」


 詩にゃんにお願いされたら、「はい」しか言えないんだよ。


 こうして、二回戦が始まろうとした。


★☆


 詩にゃんも同様に、肩から肘、脇から肘へと洗っていく。

 細く柔らかい腕だ。まりんの方が少し太かったかもしれない。


「奏、詩子の腕と私の腕の感触を比べて、どっちがもっと触っていたいと思えるかしら?」


 まりんが仕掛けてきた。

 なんて答えようか。

 正直、どっちも同じと言えるんだよね。


「二人とも、かな」


 これじゃ、選べないから無難な答えを出した、もしくはスケベ心が働いた、と思われかねない。

 けど、優劣なんてつけられないのだから、こう答えるしかできなかった。


「ふーん」

「メェー君、私の腕、その、触りたいと思ったら、いつでも……いいよ」

「詩子、私は!」

「リンちゃんはいつも触ってくるよね?」

「詩子から求められたい!」

「リンちゃんも、さ、触ってくれる?」

「詩子から『触って』って言われた。うれしい、大好きよ詩子」


 こんな異常事態に律儀に付き合ってくれる詩にゃんはマジで良い子だよな。

 少しずつ、まりんの無茶振りで認識を歪められている気もするけど。


「リンちゃんって、可愛いよね」

「当たり前じゃない、私は美少女なんだから」

「見た目の話じゃないよ、大人びているのに変なところで子供っぽかったり、『好き』とか『可愛い』って素直に口にするところとか。私もね、そんなリンちゃんが大好きだよ」


 詩にゃんは楽しそうにそう告げた。

 今までのアダルティックオーラを一瞬で粉砕する破壊力がある。

 

「そ、そうなのね。ありがとう」

「リンちゃん! 可愛い!」

 からかうように詩にゃんは言う。


「ほら、腕はおしまい。次は詩子の一番可愛いところよ」

「リンちゃんのスケベ」


 いつもの光景になりつつあるな。いや、いつも水着ではないけどね。雰囲気の話だよ。


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