表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/43

自分勝手なルール1


 日陰者生活をしてきた俺が、学校一の美少女と仲良くなり、クラス一可愛い子とも仲良くなって、更にバスケ部エースのイケメンに啖呵を切る。


 他クラスからそんな馬鹿いるの?みたいに、教室の人口密度が増していた。まるで檻の影に隠れる動物でも探しているみたいだ。


 昨日の一件がここまで拡散するものなのか、人から人へ伝播して、中には面白半分に覗きに来た奴もいるだろう。


 面倒だ。先生が来るまで廊下の隅でスマホでもいじっていよう。


「奏、おはよう。何見てるの?」


 まりんが隣からスマホを覗き込む。


「おはよう、見ての通りだよ。皆、暇なのかね」


 壁の花のように、誰もが俺の前を素通りしてたのに、花瓶を宝石に変えただけで、こちらを見始めた。


「皆が奏に注目だね。今どんな気分!」

「気が休まらない」

「分かる!気が休まらない。でも、奏といると不思議と気にならないわよ。ここに詩子も入れば、完璧な青春のワンカットの完成ね」

「……流石だな、まりん。俺も今、そう言おうと思った」

「そのフレーズ、私が前に使った奴じゃん。もしかして、私のことが好きになった?」

「俺はルールを守れる男……それは契約違反だ」


 美少女という外箱を何よりも誇りに持ち、それを一切嫌いにならない。誰かが箱の中身を見つけて、箱ごと中身を捨てられないと、己の存在を肯定できない。


 そんな呪いを自ら課した女の子は、誰からも美少女に見られようと演じている。

 笑顔を絶やさず、時には弱音を見せ、言葉遣いも変えて、君はそんな素敵な私を捨てられると、問いただされている。


 だから、俺は期待しない。


「そうね、君は私を好きにならない。こんなにも嬉しいことはないわ。安心して恋することができそうかも」


「それはそれは、尚更、スケベを排除しないとな」


「元気ないわね?もしかして詩子不足で眠いの!」


 まぁ、癒しが足りないのは事実だな。


「リンちゃん、メェー君、おはよー!」


 教室から出てきて、キョロキョロ周りを見渡し、俺たちを見つけるや否や、元気な挨拶をしながら手を振っている。

 何の悩みもなく、俺達を笑顔で迎え入れてくれる学校のオアシスがそこにある。


「ねぇ、なんで腕を組んで、二本指立てて、手のひら向けてるの?」


「知らないのか、王子様の代表的な挨拶だぞ?」

 戦闘民族の王子様だけど。

 

「なるほど、そうやって私の嫉妬を煽るってわけね。ワクワクするわね」


 元ネタ知らないはずなのに、何で噛み合ってんのよ。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ