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ステータスと明日

〈レオ視点〉


「――ってことがあったんだけど」


 食事の時にアイラとハーディアに自分に何が起こったのかを説明すると……


「アイラ、ステータスを見てみよう!」

「う、うん!」


 アイラは冒険者プレートを握りしめ、“ステータス”と囁き、ステータス画面を開いた。


「ええっ、私も!?」

「凄いや、アイラ! ほら、レオも見てよ」


 いや、人のステータスを見るわけには……


「お願いします。レオさんのステータス画面と同じかどうかを見てほしいんです!」


「……分かった」


◆◆◆


アイラ ???(女)

Lv   28

力   10

防御  11

魔力  37

精神  36

素早さ 13


スキル

〈下級精霊魔法(Lv1)〉

〈???〉

※状態異常無効・経験値UP付与中 new!


SP 102

※連続撃破ボーナス new!


◆◆◆


 SPが違う……多分、俺の方がパラライズクロウラーを倒した数が多いから“連続撃破ボーナス”とやらを稼げたんだろう。


(それにしても“???”って何だ?)


 まあ、訳ありなんだろう。精霊守だしな。


「ねえねえ、レオのステータスも見せてよ」

「こら、ハーディア! マナー違反でしょ」


 アイラはそう言うが、俺だけ見せないってのもな……それに相談したいこともあるし。


「ああ。見てくれ」


 俺はステータス画面を出し、二人に見せた。


◆◆◆


レオ 人間(男)

Lv   29

力   23

防御  21

魔力  20

精神  20

素早さ 22


スキル

〈雑用(Lv1)〉

※状態異常無効・経験値UP付与中


SP 158

※連続撃破ボーナス new!


◆◆◆


 勿論、さっき見た時と一緒だ。


「この〈雑用(Lv1)〉ってスキルのおかげで“状態異常無効・経験値UP付与”って効果が得られたんでしょうか」


「どうもそうらしいんだ」


「〈雑用〉……掃除が早いのとか、掃除したらマナの淀みが消えてるのとかもこれのおかげ?」


 ハーディアが首を傾げながら尋ねてくるが……


「掃除が早いのはスキルのおかげだが、それ以外は分からないな」


 残念ながらマナの淀みとか俺には分からないしな。


「それにしてもステータスがかなり高いね。アイラもかなり高い方なんだけど」


 グイグイ来るな……


 アイラは控えめだが、ハーディアは食い入るようにしてステータス画面を見てくる。まあ、ただのギルド職員だから、ステータスを見られたところで困りはしないが。


「アイラの魔力とか凄いぞ。こんな数字、ベテラン冒険者の域じゃないか」


 魔力は魔法の効果や持続時間に影響する。魔法使いにとっては比較的気になるパラメーターだ。


「でも、レオは全体的に高い。今日の戦いを見ていたけど、剣の使い方とか戦い方とかも上手いし、かなり強いんじゃない?」


 へ?

 

「田舎では剣の使い方は習ってたけど……」


 それに冒険者として活動していた頃は色々な立ち回りの仕方を考えていた。アイラを助ける時に使ったジャコウソウを使った立ち回りもその時に見つけたものだ。


(アウルベアにやられて大ケガをするまでだな……)


 ケガをした俺に対する周りの反応は冷ややかだった。


“まだアウルベアも倒せねぇのか、アイツ”

“返り討ちとか格好悪っ!”


 あの時の周りの反応……アウルベアは中級の魔物だが、俺の同期にとっては既に楽に倒せる相手だったのだ。


「もうっ、ハーディア! レオさん困ってるでしょ! ごめんなさい、レオさん。ハーディアは夢中になると周りが見えなくなるんです」


「や、別にいいよ」


 アイラが申し訳無さそうにそう言ってくるが、別に迷惑とかそう言うわけじゃない。ただ単に言われたことにびっくりしただけだ。


「で、SPはどうするの? アイラは精霊魔法のスキルLvを上げるよね」


「勿論」


「レオがどうするのか興味あるな」


 俺が悩んでいたのがまさにそこだ。


(SPが100あれば、どんなコモンスキルでも習得出来るが……)


 選ぶとしたら〈剣術〉だろう。持っているだけで剣を装備した時の攻撃力が上がる上、スキルLvを上げれば攻撃用のスキルも習得可能になるという強スキルだ。


(最初のスキルがこれだと冒険者としての活躍が保証されたも同然だとかいうな……)


 しかも、これを取ってもまだSPが残るとか贅沢過ぎる。


(でも、俺は今冒険者じゃないしな……)


 こんな考えを言葉にすると、二人からは意外な反応が返ってきた。


「〈雑用〉のスキルLvを上げるべきだって! これ、絶対ユニークスキルだよ。超凄いし」


 ……超凄い? そうかな?


「こんなに強いのに冒険者やらないんですか!? 勿体ないですよ」


 アイナは最後の辺りに食いついて来たんだな。強い?……うーん、今回のはたまたまじゃないかな。


(そう言えば、次の目的地は確か……) 


 掃除の最中に見つけた地図と書類を思い出す。確かランドタートルとかいう厄介な魔物だ。この魔物が厄介なのはその甲羅の硬さ。しかも、攻撃力がそこそこあるので並の攻撃力では倒す前に倒されてしまうのだ。


(まあ、明日が終わってから判断しても遅くはないだろ。流石に今日たまたま上手く行ったからといって〈雑用〉にSPをつぎ込む気にはなれないな)


 俺の化けの皮も明日には剥がれるだろう。ちょっと寂しくはあるが……まあ、いつものことだ。

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旧作も読んでくださると嬉しいです!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 〈雑用(Lv1)〉スキルが凄すぎる。 これって自分だけでなくパーティメンバーにも 効果あるから、レオだけでなくアイラも ガンガンレベル上がりますよね。 しかしアイラの???の部分が気になり…
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