表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
草創双書  作者: 奏祖白葬
1/1

リフェッカ人と学者の旅支度

小学生の頃から趣味で人工言語を作って来て面白いのが出来たので、それを使ったファンタジーな作品を書いてみることにしました。


ミラエリュミトという言語で、ティエペンパルという文字が使われています。言語の話を物語にあんまり入れすぎると難しくなるのでちょっとしたフレーバー程度にしました。

あとオリジナル種族とか色々出てきます。

オリジナル用語に関しては物語中で説明されますし、後書きでざっくり解説が入ります。

大陸北部の丘陵地には古くから塔のような柱が何本も立っている。これは古くは神々の神殿の跡だとか、巨人が住んでいた住居跡だと言われてきたが、近年になって人々が作り上げたものであったことが判明している。

昔は昔、正確な年号を記す文献はないがおそらくは500年以上前までは大陸も海も巨大な怪物が我が物顔で闊歩し、人が地上に住まおうものなら食べられてしまったり、いたずらに殺されてしまうような場所だったという。


今でも建築のために地面を掘ると酷く無残な死に方をしたと想像がつく死体が見つかることがある。

人にとって救いだったことは、怪物は斜面を登る力や飛ぶ力がなかったことだ。

戦う手段を持たぬ人々は塔を築き、塔と塔の間に紐や柱をかけて、その上に板を貼り、村を作って住んだという。


今でもその名残を残す村もあり、今では観光地として、北部以外の地域からも人が来る要因になっている。


リフェッカ、ミラエリュミト語で北の古い村を意味するこの町に一人の青年がいた。

年は20前半くらいか。

小柄ながらかなり鍛えられた肉体。

頬に鱗のような緑色の刺青が2つ。

砂漠の砂のような薄茶色の髪に、横に割れた瞳孔を持つ2つの琥珀色の瞳。

浅黒い肌には細かな傷が目立ち、服の端からは、火傷の跡が見えていた。


特徴だけ挙げると荒くれ者のような人物だが、彼は学者であった。

500年間までは怪物の脅威があったこの大陸ではまだまだ社会的秩序という面が重視されておらず、学問はあってもまともな法律がなかったり、現代の地球文明とは違い倫理的観点から審査をするということも行われない。


例えば日本で医学研究の実験をする時、倫理委員会という組織によって実験が倫理的に許されるか審査を受ける。

法律的には問題ないからと言ってips細胞を使って牛肉と同じ肉質を持つ鶏を作っていいとは限らない。効率がいいとか、面白いと思っていても基本的にキメラ生物は倫理的に問題があると言って実験させてもらえない。

だったら自分の細胞から精子と卵子を生成して、体外で人間作って人体実験の材料にすれば良いじゃ無いかなどと頭のおかしいことを言っているとハブかれる。


この世界ではどうか。

倫理委員会に似た組織を持ち、しっかりとした法律が制定された国もある。ただそれは昔から怪物なんて存在しなかった別の大陸の国の話であり、リフェッカの町がある一帯を含め、この大陸には法律はあっても倫理的にどうこうと制限を受けることはほぼ無い。


土地の所有権や戸籍なども微妙で、土地を誰が所有しているもわからなければ、それを証明する物品も何もない。


少なくともリフェッカに置いて学者は、情報を得るために何ものかが支配する地域に足を踏み込み、聞き出し、時には危険から逃げ、戦い勝ち抜き、調べる必要がある。


リフェッカの学者の彼が全身傷まみれなのも、自称土地の持ち主と戦った結果である。

彼こと、スエッタウ・エイは世界の植物を知り尽くしているとリフェッカでは有名な学者で、特に薬用植物に詳しいとの噂だ。

スエッタウ・エイは自分の名前をどうも思ったことは無いし、リフェッカに元々住んでいた人達は似たような名前なので気にしたことはなかった。


リフェッカ人は塔の上に住んでいたからか習わしとして鳥の羽を模した刺青を背中に入れる。観光地として知られる前は町の広場に鳥の頭をした巨大像が建てられていたし、人々は祭りの日になると鳥を模した仮面をつけて像の前で踊っていたという。

今では家々の祭壇に像がある以外で殆ど見なくなってしまったが、確かにリフェッカ人には他の地域には無い信仰を持っていた。


リフェッカ人は生まれた時に親や親戚から名を授り、その後、リフェッカ人の信仰する宗教の司祭から名を授る。

前者の名前は家族と結婚相手、その間に生まれた子供か養子または弟子のみに呼ばれる名前で、後者はそれ以外の他人から呼ばれる名前である。スエッタウが司祭からもらった名前で、エイはリフェッカ地方の言葉で学者を表す称号だ。


しかし、外の人には呼びづらいと思われており、エイさんと呼ばれていた。

そう呼ばれると最初はどうにも、気恥ずかしいとも思っていたスエッタウであったがエイと呼ばれ続けている内に、エイの方が自分の名前だったようにすら感じてきていた。


それにリフェッカ地方以外で研究者をミナージや、特別賢い人をミトと呼ぶことを鑑みればエイという言葉を名前として呼ばれてもそんなに問題ではない。


リフェッカ人が呼びづらい名前をしているので有れば困ったことになるのでは無いかと思うだろうが、リフェッカに滞在していようが、商売をしていようが、リフェッカ人と外の人達が交流することはほぼ無く、「おい」とか「あんた」と呼ぶだけで会話は成立している。

それに一応住所が振り分けられているので、外の人達は「どこどこの住所の人が〜」と話すだけで現状なんとかなっていた。


エイは特別、社交的だったのと物凄く物知りだったことからよく話しかけられ、また知識を得る為、エイから話しかけ交渉することもあり良く名前が知られていた。

それゆえに呼びずらい本名に変わり本名とセットで呼ばれる職業名を名前として呼ばれていた。


観光地にもなっているリフェッカには、観光客以外にも海が近いことや、この地域にしかない特産品などを求め、大陸中から人が集まる。リフェッカは全く社交性がないわけではないが関わるのは身内判定のリフェッカ人のみで、外の人に対して酷く無関心だった。


他のリフェッカ人が、外の人達と関わろうとしない中でエイだけが仲良くしている現状についても不干渉を貫いていた。


地球においても地域によって勤勉だとか優秀だけど融通が効かないとか、同じ人間でも国民性や人種的な価値観があったように、リフェッカ人にとってリフェッカ人以外は存在してないようなものとして捉えられていた。


これはおそらく塔の上に村を形成し身内だけで長い時間、文明を形成してきた影響だと思われる。


リフェッカ以外の地域では怪物がいた頃からなんだかんだ少しは、違う地域同士の交流があり都市が破壊され、流民が他の地域に流れ住み着いたりと文化が交わる機会があった。


リフェッカに至っては、全てが塔の上で完結し一度も地面に降りること無く人生を終える人が多かった。

怪物がいた時代に塔の下に降りたのは、罪人と間違って落下した人だけである。


塔が破壊されたことは無く、塔が高すぎたことや上に登る手段がなかったこと、又塔の下は大量の怪物で埋め尽くされていたことなどから、リフェッカという地域を発見しても他の地域の住民が近寄ることはなかった。


リフェッカは長らく鎖国状態にあり、最初は言葉が通じなかったことや、観光地として開かれた時も最初から関わりを持とうとしていなかった為に、今でもお互いにあんまり関わらないでいいや、という風潮になっている。


リフェッカの学者は数十人いるが、外の人と話すのは彼だけなので、学者を意味するエイと呼ばれても他と間違えられる事はない。

例えば、彼と仲が良い歳の離れたリフェッカ人の言語学者のロハティーハルナル・エイという人物がいるのだが、言語学者の彼女を呼ぶ時、誰しもロハティーハルナルと呼び決して"エイ"などと呼ぶ時はない。


ロハティーハルナルはエイより30は離れた学者で大陸でも知られた学者ではあるのだが、リフェッカ人以外から話しかけられても無視をするので、彼女の名前が長くて呼びずらいなどとのたうものは居ない。


リフェッカ人的にはエイのスエッタウという名前も、彼女のロハティーハルナルという名前も呼びやすく意味的にもいい名前だと思っている。


リフェッカが塔の上にあったこともあり、特殊に進化、または改良された植物があっても種類は少なかった。


そういう理由からエイ以前は植物学者が存在せず、植物と他に何かを知っている人はいても植物だけに特化した学者は皆無だった。


リフェッカの塔に刻まれた古い方言から現代標準語のミラエリュミト語の系統を割り出し、古代言語を解読したロハティーハルナルに比べると、エイは学者としてまだまだ浅いと言わざる追えない。


ロハティーハルナルが学者として成功した影には、先人が残した文献や研究の積み重ねがあったがエイの志す学問にはそれがほとんどない。


エイが学者になろうと思った時、文献の少なさがネックだった。

それの解決の手口になったのが外の人が持ち込んだ資料や素材、それから情報だ。

我々の常識から言えば、対価を用意して話を聞くとか、本なら金を払って売ってもらえば良いじゃないか!と考えるだろうが、陸の孤島だったリフェッカでは、それが通用しない。


例え、外の人と関わりを持つとしても会話せず無理矢理奪うのがリフェッカ人の常識である。リフェッカ人の親を持つエイもまた幼い頃は外の人と交渉することを知らず、地球的な罪名でいうと、略奪したり強盗を働いたりした。

成功する時も有れば、失敗し酷い怪我を負うこともあった。


エイだって元は、……いや今もリフェッカ人だ。

リフェッカ人の価値観では外の人と交流することは可笑しな行為だ。

だから最初はどうしたらいいか分からず、自分の常識に従った。

それから何度かうまくいっても、相手を怒らせているとは分からず、大事になることもある。


外の人に酷い目に合わされ、捕まり外の常識を教えられたエイは、ようやく外の人と交流する術を得た。

エイは、話が通じる人と肯定する人は会話して交渉すれば良いと理解したが、話が通じない相手と肯定しない人は殴って奪えば良いだろうと未だに考えている。


リフェッカに来る人は基本的にリフェッカ人に友好的なので、交渉するということを覚えてからは暴力を振るうことはなかったが、塔から降りて、近場の地域をみて回る際、エイが植物を分けてほしいと話すと難所を示した住民を殴って、植物を盗んだことはあった。

それらが身体のいたるところに傷がある原因である。


外の人と交流することで身近にはない植物について知ることが出来るようになり、また話を聞いて特徴から絵を描いて図鑑を作るなど、植物の研究者として積極的に活動していた。


今回、エイがリフェッカを降りようと考えたのはいつもの様に交渉か暴力でまだ見ぬ草を集める為ではない。

故郷を離れ、二度と戻らぬかも知れないたびに出るつもりであった。


リフェッカ人にとって塔を降りるという行為は非常に屈辱的なものだ。

昔から塔を降りたら二度と戻っては来れなかった。

怪物が居なくなってから、学者たちは知識を優先し塔を降りるようになった。恥を忍んで知識を得る為に塔を降りる彼らに感銘を受けた当時のリフェッカ人が、彼らをエイと読んだのが、学者をエイと呼ぶ始まりである。

リフェッカ人の神話には魔術の神と神から教えを受け継いだ16人の賢者が登場する。"16人のうちエペルイナンという人物が、人々に知恵を与える為自らを犠牲にし、氷の中に閉じ込められて眠りについた"。

この話に登場するエペルイナンからエイという読みを取り、自らを犠牲に人のために知識を得ようとする人をこの様に呼んだ。

エペルは魔術を表し、イナンは水や液体を表す。

エペルイナンという人物は魔術を使い雨が降らない地域に川を引き、波が激しい地域の海を鎮めたという伝承がある。

最終的には氷を操り、天まで届く渦を作りその中で凍って死んだとされているが、何故そうなったのかまでは神話には書かれていない。


少なくともその渦というのは、リフェッカの南西方向にある大陸を隔てる向こう側に見えるのだが、それが真実かどうか誰も確認したことはない。



エイというのは、外の人にとって学者を表す言葉の方言と思われているが、リフェッカ人にとっては聖人の名を冠した偉大な称号なのだ。


だからエイはそれを名前として呼ばれるのが最初は恐れおおく、また未熟な自分がそう偉大な称号で呼ばれることに気恥ずかしさを感じていた。


エイはこの旅で世界の植物を集めようと考えている。ただ集めるだけではない。

植生、系統、歴史、食べられるかどうか、そして薬効。それらを調べ実物を絵にして図鑑を作り、いつか帰るその時に、故郷に本を収めるのだと夢見ている。

旅の途中で様々な人と、様々な風習と出会うかも知れない。

山を越えて、かの賢者が凍っているのか確認するのも面白いかも知れない。


リフェッカ人の神が作ったという地下の国を探すのもいいだろう。きっと特別な植物があるはずだ。


今までは塔を降りても用を済ませれば直ぐに戻って来ていた。

だが、今から行くのは長い旅になる。

ワクワクと不安と、今まであまり感じることのなかった寂しさを感じながら、故郷の街を見て回った。


家族や友人に別れを告げる文化は無い。

エイの称号を得た時点で、皆は塔を降りてそのまま戻ってこないかも知れないと思われている。


リフェッカ人でありながら、外の文化に染まったエイには、故郷の価値観が少し悲しく感じた。誰からも別れの挨拶もされない。

両親と友人のロハティーハルナルには、もう戻らないかも知れない長い旅に出ると告げた。

両親はそうですか、とちょっと家を出て買い物に行く家族を送り出すように挨拶を交わし、ロハティーハルナルには帰って来たら旅の話を聞かせろよと言われた。


エイが図鑑を作って持って帰って来るつもりだと話すとロハティーハルナルは、図鑑じゃなくてちゃんと戻ってこいと言った。


エイは自分が死ぬ気で、自分が死んでも故郷に研究結果は届けるぜ!みたいに考えているのだと、勘違いされているのでは無いかと思った。


彼女は、勘違いはしていないがちゃんと戻ってきて話が聞きたいとはなし、そもそもリフェッカ人が旅に出て生きて戻ってくることが殆どないじゃ無いか!?と言った。


確かに塔を降りたリフェッカ人が遠出して生きて帰ってきた試しがない。


リフェッカ人で一番まともと外の人に評価されているエイでさえ、交渉が出来ないなら無理矢理奪っていいと考えているのだから、まともな価値観ではない。

たしかにこの大陸の文化は遅れているし、倫理観もゆるいが、それでも違う人種に対して何をしてもいいとまでは思ってない。


実際、リフェッカ人が生きて帰ってこないのは行った先で問題を起こして死ぬか、見るからに危険そうな場所にずかずか踏み入って死んでいるかのどちらかだ。

リフェッカ人にとって塔を降りるのは頭がおかしい行為である。つまり塔を離れて旅をする奴らには常識や危機感はあまり無い。


火山に行ったあるリフェッカ人は流れ出すマグマを見て試しに入って見て焼け死んだし、あるリフェッカ人は半裸で雪山を登り凍死した。


エイはここまで馬鹿では無いが、それでも塔を離れた旅人は生きて帰らないという事実を踏まえ、友人のロハティーハルナルが心配しているのだと気づいた。


ロハティーハルナルに友人はエイしかいない。ロハティーハルナルが外の人と話そうとしないというのは事実であるが、またおなじリフェッカ人とも会話をしようとしない変人であるともいえる。

古代語を解読した天才である彼女は古代語にハマりすぎて日常会話までもを古代語で話そうとした。

古代人になりきっている彼女は、現代語で話しかけても反応しない。

限られた植物の文献から情報を得るべく、古代の文献に目をつけ古代語を覚えたエイとの出会いがなければそのうち諦めて現代語で話していただろうが、エイが古代語で彼女と話すばかりに彼女はエイとしか交流をしなくなり、実質的に孤立した。


エイを心配しつつ送り出そうと考えといた彼女だったが、よく考えたらエイがいないと自分はぼっちになってしまうのでは!?そう、不意に気づいた。


もう少し前に別れを済ませ、人の海の中に姿を消したエイ。

まだ間に合うと思い立ち彼女は、古代語で手紙を書くと自宅の引き出しに入れ、簡単な荷物を整え、自宅を飛び出した。



読んでいただきありがとうございます。次からは主人公スエッタウ・エイことエイの一人称になると思います。

よろしくお願いします^ ^



◇長いです↓(フレーバーを読みたい人向け)

◆文中で当時した用語集

ミト……標準語で賢い人を表す言葉。

ミナージ……標準語で研究者を表す言葉。

ミラエリュミト……現代語を表す。


リフェッカ=ミラエリュミト……リフェッカで使われる現代語の派生言語。分類的には方言だがただ訛っているというわけではない。

リフェッカ……北の古い村を意味する。現代においてリフェッカという時は、塔が建っている大陸北部の丘陵地を指す。

リフェッカ人……塔の上に村を作り住んでいた人達。丘陵地のあちこちに塔が立ち並び、様々なコミュニティがあった。モーレス信号に似た伝達方法で遠方のコミュニティと情報をやり取りしていた。リフェッカ人以外は外の人と呼ばれる。

リフェッカの信仰……鳥の顔をした魔術の神を祀り、16人の賢者を崇め、リフェッカ人は背中に鳥の羽を模した刺青を入れる。


外の人……リフェッカ人以外の人。リフェッカ人は頭がおかしいと思っている。


○○・エイ……リフェッカ人の宗教上の称号。学者に意味が一番近い為、外の人は方言だと思っている。エペルイナンという聖人の名前が語源。

エイ……主人公の名前。20前半の男性。新米植物学者。絵が一応描ける。一番の得意は喧嘩。ニックネームはエイだが、本名はスエッタウ・エイ。


ロハティーハルナル……古代標準語と魔術文字史に詳しい言語学者。50代の女性。エイとは友人。


◆この世界の言語

エカテエリュミト語→未登場。超古代標準語。語をつけなくても意味は通じる。多分登場は相当先。


ロハティーパル語→古代語。ロハティー文字で書かれている。リフェッカ人言語学者ロハティーハルナル・エイが解読した古代語。言語名は学者の名前に由来。


ミラエリュミト語→現代標準語。ミラエリュミト語と文中では表記。ティエペンパル文字が使われている。楔形文字に近く石や地面に掘ることが多い。筆記体も存在するがほぼ誰も使っていないので、ほぼ誰も読めない。


リフェッカ=ミラエリュミト語→ リフェッカ方言混じりの現代標準語。リフェッカの言葉と文中では表記。


スシャーパル語→未登場。地方の言語。



◆この世界の文字 (.★=実際に人工文字を作ったやつ)

★ロハティー文字→ 縦書きが特徴。リフェッカ人言語学者ロハティーハルナル・エイが解読した古代語。解読のきっかけは発音がリフェッカ=ミラエリュミト と同じものがあった(に一部保存されている)。


★ティエペンパル文字→横書きで左から右に書く。現代標準語を構成する文字。母音を表す記号がつけられ、文字は基本的に子音で構成される。書きやすさ読み易さを重視し、子音の上には横棒が引かれる。母音は横棒の上、もしくは跨ぐように表記される。聖典ナシアパル文字は非常に複雑な文字であり文章には適さなかった為、何者かによって改良された文章専用の文字。南方の国ラナイの学者が初めにこれに関する論文を出した。ラナイ方言ではパルは文字、リフェッカ方言では言語の意味。パルの語彙に関してちょっとした意味の違いがある。


★聖典ナシアパル文字→横書きで左から右に書く。母音が含まれた文字で構成されている。発見された中でもっとも古い、文章を構成する文字。元は魔術の計算式を表す記号として作られたものが文章として使われ始めたもの。魔術を使う時はこの文字を使う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ