第十話 「闖入者」
ビルの上。
戦闘が硬直してしまった真と國酔であったが、
「・・・・しかたない、いくぞ!」
真の手に炎が灯り、戦闘が開始される。
手の炎から雨のように火の粉を飛ばす。それは空中で何本もの包丁に変わり、國酔を襲う。
國酔はそれを避けるため真横にとんだ。その隙を真が前方に跳躍して主のもとへいこうとするが・・・
バシンッ
先ほどまで國酔がいた場所に烙印が縦に空中に発生して真がぶつかった。
「止めなど刺したくないが 貴様がそう望むなら 仕方ない」
國酔得意の突きで真を狙う。
だが真は、國酔に向き合い、両手を前に突き出す形をとる。
(まさか まずい )
國酔の予想は的中した。
真の両手から炎が噴射した。
炎は両者の間で膨れ爆発した。当然真にはあまり効かないが國酔は本日二回目の爆発に巻き込まれ、ダメージも確実に蓄積していた。
だが、真も腹部に傷があり、その状態で霊力を使いすぎたため、疲労がたまっていた。
「悪いな・・・先を行かせてもらうぞ。」
「甘いな 見落としているぞ」
そんな大口をたたける状況でもない國酔であったが、彼には秘策があるようだった。
「あわよくば消してしまいたかったのだが まあいい その怪我では素早く跳躍も難しいだろう」
最後の一言で彼が何をしようとしているのか理解した。
つまり逃げるのである。
しかし國酔は烙印を使えば素早く移動できる。
真は敵意を向けられないと無力である。
「くそっ・・・待て!」
國酔は逃げ出していた。
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「もう五分経ったんですけど・・・」
壁にかかってる時計を見ながら俺はそういった。
「・・・そうね。輸送に時間がかかってるかもしれないわね。」
かなり苦しいいいわけだ。
すると榎本が、
「?どうした、國酔。」
窓からだろうか。俺の見えない位置から榎本の守護霊。國酔が現れた。
「あいつ 強行突破を試みた」
あいつ。というのは真であろう。
とすれば、彼は逃げ出してきたというわけか。
「君も怪我をしているね。どれ、癒してあげよう。」
藤崎の守護霊。天使男(名前を知らない)が國酔に言った。
「セーレ すまないな」
セーレ。それが彼の名前か。
その彼の手のひらから、光がさし、それが國酔の傷に当たり、傷を癒していく。
「では、私が彼女の見張りをしてきましょうか。」
セーレはそういって俺の視界から消えた。
「それにしても遅い。」
いったい何をしているんだろう。藤崎の文句に俺も同意していた。
でも俺は一生来なくていいと思っていた。
「?・・・これは・・ふむ、まぁ当然。なのか・・・?」
榎本がそわそわしていた。
実際榎本が霊力を吸い取るわけではないので、彼は使われるだけ使われて、それで終わりであろう。愉快だ。そんな榎本など気にせずに藤崎が紅茶を飲んでいた。
ピンポーン
来てしまったのか。
「あっ、ハーイ」
藤崎はいつもであろう、女性ならみんなそうだ。
声を高くして、配達の人を迎えに行った。
ちなみにドアは俺の視界にない。
「ちわーっす。郵便でーす。」
おそらく女の声でそういった。
「これが配達のものね。」
「ああはい、軽いですね。」
会話しか聞こえない。
「・・・ああはい、そうですね。だって・・・」
「?」
「あんなものありませんから」
「・・・それどういう意味かな?」
「嘘。」
「なにが?」
「だから、人から霊力を吸い取る注射器なんてないって言ってんの。物分りの悪いおばさんだな。」
「な・・・なにいってんのかな?お嬢ちゃん?」
「気を付けろ!守護霊がいるぞ!」
榎本が叫んだ瞬間、藤崎が激しい破裂音とともに吹っ飛んできた。
「・・・守護霊に人間を攻撃させるとは・・・國酔!いけるか?」
榎本が本気であせっている。藤崎はノックアウトされている。
「もちろん 」
國酔が俺の視界から消え、金属のすれる音、破裂音、男の悲鳴。
國酔が俺の視界に戻ってきた。藤崎のようにノックアウトされていた。
カチャン。
俺の手錠が斬られた。
ジャララン。
椅子からも開放された。
ここでやっと闖入者の顔を見ることができた。
俺と同じくらいの女。茶髪の髪を長く後ろに流して、今は業者の服を着ているが、おそらく普段は派手な服を着ているのだろう。そんな感じがした。
「リリス、この男も倒しちゃう?」
榎本死亡フラグか?
そしてこの業者女の守護霊。リリスが見えた。女性であるが、真とは雰囲気が違い、長髪で黒を基本とした格好で、夜の女性。がピッタリだった。
そのリリスの手のひらをさしだし、その手に烙印が押される。
するとそれが激しい破裂音とともに、衝撃が榎本を襲う。
バァン
その衝撃を片手で打ち消してリリスと榎本の間に立っていたのは、セーレだった。
片手に子供の真を抱えて。
「主を傷つけたのは、あなたですか?」
怒りを含んでそういった。
意外と早く書けました。
これでやっとこさ十話です。
サー大変だ(何




