人を呪わば穴二つ
丑の刻参りを見たモノは、排除する―。
今から昔、そして現在―。
今も尚、『丑の刻参り』は行われている。
丑の刻参りとは、呪いたい相手を午前1時〜午前3時に神社の御神木に藁人形を五寸釘で打ち付けるというもの。
丑の刻参りをしている時を見られたら、呪いが自分に跳ね返ってくるとか。それを防ぐ為には、それを見た相手を殺さないといけない。
『人を呪わば穴二つ』、という事だ。
1.丑の刻参り
カーン・・・・・・カーン・・・・・・・・・カーン・・・・・・・・・
「ハァッ・・・・・・、ハァッ・・・・・・!そろそろ藁人形は刺さった?」
女は言った。目の前の御神木には藁人形が刺さっていた。
そこには、男と女がニコニコしている写真があった。
「裕翔、貴方が裏切るから悪いのよ。あと、摩利。裕翔を取った貴方も悪い。だから、呪いに苦しんで死になさい」
女はニヤリと笑うと、後ろを向き、去って行ったのだった。
「ねぇ裕翔。アイツ裏切ったけど、いいの?」
「いいよいいよ、あんな奴w俺には摩利が一番だし。てかアイツさ、付き合った頃からおかしいんだよ。裕翔は私のモノ、なんて言ってさ。気持ち悪い」
「あははっ!ウケる〜ww」
女は二人の会話をカーテンの隙間からじっと見て、ボソッと呟いた。
『貴方たちは本当に愚か。貴方たちこそ死ぬべきよ。呪え、藁人形よ』
2.丑三つ時
「あ〜、もう2時?え、最悪。丑三つ時じゃん。私の家って神社から近いからマジ最悪なんだけど〜」
高橋美花がブツブツと文句を言ったその時。
カーン・・・・・・・・・カーン・・・・・・・・・・・・
何処かに何かを打ち付けている鈍い金属音が聞こえてきた。
「え、コレ何の音?見に行ってみよっと」
美花は紺のパーカーを着て、近所の神社に向かった。
「ココかなぁ?」
カーン・・・・・・・・・カーン・・・・・・・・・
「あ、音聞こえた。ココか〜。でも何で神社から・・・・・・?」
美花は石段の階段を登り、辺りをキョロキョロと見回す。
「え、何処だろ」
カーン・・・・・・・・・・・・カーン・・・・・・・・・・・・
「あ、もう近く!」
美花は音のする方向へどんどん近づいてった。
すると。
女が美花に気付いたのか、美花の方を凝視した。
「え、誰ですか?大丈夫ですか〜?」
美花が聞いた途端、女は鉄槌を持ち、鬼の形相で美花の方に走って来ていた。
「えっ、ちょっ、何するんですか!?」
美花の声は女には聞こえていない。只、自分が丑の刻参りをしているのを見られたから殺そうとしているだけだった。
(ヤバッ!このままだと殺されるっ!家はバレるから、そうだ、コンビニ!!)
美花は石段を駆け下り、近くのコンビニに走った。女は背後から迫って来ていた。美花は急いでコンビニのドアを開け、店員に伝えた。
「て、店員さん!神社に行ったら私、何も見てないのに女の人が追い掛けてくるんです!!助けて下さい!!」
女はもう扉の前。
「そ、そうか。わ、分かったから。警察に電話しよう」
店員は奥の部屋に行き、女と美花だけになってしまった。
「てっ、店員さんっ!私、このままじゃ死んじゃうんですっ!女の人がっ!女の人がぁっ!!」
ピーポー・・・ピーポー・・・ピーポー・・・ピーポー・・・
近くからは警察のサイレンの音が聞こえていた。
「今日の午前3時頃、高橋美花さん15歳が、コンビニで頭を何者かに強く打たれた状態で見つかりました。意識不明の重体です。コンビニの店員は、『神社で何も見てないのに女に追いかけられ、助けて下さいと言われた』と話しています。犯人は女と確定され、警察は操作を進めています」
「貴方が私の邪魔をしたからいけないのよ。美花さん」
どうも、(ノ)*´꒳`*(ヾ)チャンポンメンです。Mayuri.の名前から変えてみました!
昔から私はホラーや時代劇、サスペンスドラマが好きで、ホラーはよくお母さんと見ています!
その中で丑の刻参りがあったので書いてみようと思い(;´Д`)
丑の刻参り、皆さんも嫌いな人はいるのではないでしょうか?
ですが人を呪ったら最後、自分にも跳ね返って来るかもしれませんね。