おばさん規格
最近、いろんなスーパーに、おばさんパーマのマークシールが貼られるようになった。
これはおばさん規格加盟店のシール。
すなわち、店がおばさんの規格に合わせているという証なのだ。
例えばここ、おばさんの御喋りゾーン。
おばさん達といえば、やっぱり長話。むしろ長話だけが唯一の生き甲斐って人だっているかもしれない。
それなのに、他の客はお構いなしにウロウロしている。まったくもって、邪魔で仕方ない。
そんなおばさん達のために作ったのが、この御喋りゾーンだ。
広々とテープで区切ったゾーンでは、どれだけ大きな声で話しても大丈夫。誰も文句が言えないようになっている。
もし、文句を言う人がいても大丈夫。即退店して影響的に店に立ち入り禁止とされている。
おばさん規格のシールが貼ってあるところでは、おじさんは残念ながらあまり良い扱いをされることはない。でも、そこは我慢しなくてはならないだろう。
おじさんはいつも口が臭かったり、家では平気で屁をこいたり、酒飲んで大暴れしたりしてるのがほとんどだ。
スーパーでくらい、おばさんの天下にしようじゃないか。
というのが、このシールで決まった精神である。
そして、この規格シールを貼ってある店で一番特徴的なのはこれ。
おばさんは、この店の中でだけは銃刀法違反にならない。
これは何故かというと、最近は若者が事件を起こすことが多いからだ。
スーパーでも度々強盗殺人事件が発生している。その時、護身用の武器がなかったら、もう大変だという話ではなくなるではないか。
でも、悲しいかな、法律はそれを許してくれない。
しかし、このシールを貼ってる店では、特別にそれが許されることになった。これも日本おばさんパーマ連合協会のおかげだ。
おばさん達が若者に刺し殺されるなんて、あってはいけない事件なのである。
そんなことをする者達は、おばさんに殺されたり撃たれたりして、当然ではないか。
わざわざ書かなくても良かったかもしれない。
この銃刀法違反免除は、とても店側としても嬉しい話だっ。
何故なら、お客が店に入ってきたうるさい蠅や蛾などを撃ち殺してくれるのである。
バイトは店員がそれに気づかずとも、お客が全部やってくれるのだから、仕事もそれはもうはかどる。
ゴギブリがたとえ出てきたとしても、自分で殺せるのだし、文句を言われることは格段と少なくなるはずだ。
でも、やっぱり困るのは、突然店の商品を機関銃で打ち壊し始めたり、夫婦喧嘩の末に妻が夫を殺してしまうこと。
流石にこの規格のシールでは、強盗犯をぶっ殺すのはもう万々歳であっても、器物破損や夫殺害は流石に免除されない。
そんなことまで認めたら、近所の不倫モノ達がやってきて、スーパーで殺し合いを始めてしまうからだ。
流石に政府もそこまでバカじゃなかったのだ。
というわけで、このおばさん規格のシールは、今でも全国拡大中だ。
そこの個人経営のスーパーさんも、一ついかがであろうか?
「ちょっと、アンタ邪魔」
バッキューン。
あ……れ?
お客様は神様です。おばさまも神様です。おじさまも神様です。




