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ブス家庭教師との恋  作者: ブス専かな
4/10

自問自答

「ナツミさんのことが、好きなんだ。」



 なんなのよ、なんなのよ。

 普通、告白ってデートとかしてからじゃあないの。

 それが普通よね。


 もちろん、こんな豚面の私は、

 彼氏いない歴=年齢だし、

 告白されたのも今回が初めてだからよく分かってないけど、

 それでも、

 いきなり告白は、ないわよね。



 レイトの告白から、

 逃げるように家路についたナツミは、

 家の中でも悶々としていた。



 正直、恥ずかしくて、どうすればいいか分からなかったわ。


 でも冷静に考えて、お断りして正解よね。


 たぶんレイトくんは、

 話を熱心に聞いてくれるってので、錯覚しちゃったんだと思うの。


 レイトくん、話し下手なところがあるから、

 話してて楽しいってだけなのに、好きって誤解しちゃったのよ、

 きっと、そうなのよ。



 だって、私みたいな豚面の女と、

 レイトくんが釣り合うわけないじゃない。



 レイトくんは、同年代の可愛い子と付き合うのが、望ましいわ。



 よーし、今度の家庭教師の時に、

 もう1回、しっかりと断ろう。




 しかし、

 ナツミの悶々は翌日も続いていた。


 錯覚かもしれないけど、

 でも告白してくれたってことは、少なくとも拒否はされてないってことよね。

 この顔のことも。


 そして走馬灯のように、

 今までの人生で豚面なことで、ひどい扱いを受けてきたことを思い出す。


 中学生の頃は、酷かったからね。

 特に男子から豚呼ばわりされてて、

 太ってないのに豚顔のせいで、給食の残飯処理させられて、吐きまくったり。

 鼻の穴にチョコ〇ール詰めて、授業受けさせられたり。

 豚は臭くてもいいんだって、肥溜めに落とされたり・・・。


 だから高校は女子高に入って、大学も女子大に入ったの。



 少し回想に耽ってしまったわね・・・・。




 でも、

 そんな私の顔を、レイトくんは、拒否してない。


 これって、もの凄くレアなことなんじゃないかしら?


 21年生きてきた中で初だから、

 今後の、結婚適齢期までに同じような人に会えるかどうかは分からない。


 ということは、せっかくのチャンスだし・・・・・。


 いやいやいや、

 何、高校生の言うことを真に受けようとしてるのよ、私。



 錯覚もしくは勢いで言ったに決まってるじゃない。



 レイトくんは口下手なところが若干マイナスポイントだけど、

 普通以上の可愛らしい顔立ちだし、

 私みたいな醜い豚面とは、釣り合わないわ。


 もし付き合ったりして、できちゃって、

 私との子供で凄くブスな子供が産まれてきても申し訳ないしね。



 って、何でそんな想像までしてるのよ、私は。



 この歳まで彼氏ができたことないから、

 落ち着こうとしても、

 何だかんだ舞い上がっちゃうのね。



 はい、ナツミ。

 落ち着いて、落ち着いて。

 深呼吸。

 スーハー

 スーハー

 スーハー



 よし、決めた。

 今度の家庭教師の時に、こないだの告白について聞かれたら、はっきりと断る。

 聞かれなかったら、放置する方針で。



 そうと決まれば、レイトくんの勉強の綿密な計画を立てよう。

 こないだ全然できなかったからね。

 レイトくんがこないだ同様、上の空でも、

 しっかり勉強してもらうようにしなきゃ。

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