世界ができるまで ~~始まりの鐘~~
あるところに女の子がいました。
女の子はなぜか飲まず食わずで生きてゆけました。
女の子の住んでいる場所は半日と少しの時間で一周できる小さな島でした。
女の子は一人ぼっち、いわゆる孤独でした。
そんな女の子が持っているのは、大きな古い家と数え切れないほどたくさんの本でした。
女の子は本を読み、人間・天使・神・堕天使・悪魔・犬、猫などの動物・星・宇宙・風景・虫・夢・希望・絶望・拳銃、ボウガン、弓、大剣、双剣、太刀などの武器・植物・etc.etc・・・を知りました。
女の子は本だけで森羅万象に近いことを知りました。
女の子は本に書いているものを実際に見てみたくなりました。
しかし、それは夢でしかありません。女の子のはかない夢でしかありません。
女の子は、島の周りの海であり、海ではないモノにむかって叫びました。
人間・天使・神・堕天使・悪魔・犬、猫などの動物・星・宇宙・風景・夢・希望・絶望・拳銃、ボウガン、弓、大剣、双剣、太刀などの武器・植物・etc.etc・・・を見てみたいと。
夢を持っていることを気付かない女の子。あなたは何者なのですか。私はそれを知りたいのです。
そして私は何なのでしょうか。その二つを誰も分からないまま時は過ぎていきます。
また、女の子が叫んでいます。よくあきませんね。
そんなとき、上から白い紙と、虹色のえんぴつが落ちていきました。
女の子はそれを拾い、不思議そうに見つめたあと、えんぴつで白い紙に絵を書きはじめました。
書いていたのは女の子の想像の人間でした。
やはり、本だけで知った知識だと、本の人間に似ているようで似てない
そのように感じました。そのあと、何もしてないのに、いきなり絵が絵の中で動き回り、
一瞬気を失ったっと思ったら、絵の人間が絵の外にいました。
女の子はうれしくなって本で知ったこと、
すなわち人間・天使・神・堕天使・悪魔・犬、猫などの動物・星・宇宙・風景・拳銃、ボウガン、弓、大剣、双剣、太刀などの武器・植物・etc.etc・・・をどんどん書いていきました。
しかし、人間や動物などには、女の子の書き忘れた物がありました。
服?、ちがいます。それは『感情』でした。
では、『感情』がない人・動物はなにをするかわかりますか?
正解は、なにもしないで、ただ、ただ、命令を聞き、それをしたがう。
死ねと言われたら死ぬ。そんなものでした。
そんな人生、楽しいのでしょうか。
いいえ、『感情』がないものは、楽しいとも、悲しいとも感じません。
女の子は自分では何もできないものを見て悲しみました。
そう、女の子には「感情」が芽生え始めていたのです。
そこで、女の子は「心」をこめて絵を描きました。
すると、絵から出てきた人間は喋りました。笑ったり、泣いたりしました。
「感情」を持っていたのです。
女の子は喜び、どんどん絵を描いていきました。
うれしい時も、悲しい時も、女の子は絵を描きました。
そんなある日、女の子の描いた神、悪魔、堕天使が暴れだしました。
女の子たちは、武器を持ち戦いました。
ある日、神たちは女の子たちを怖れて逃げ出しました。
しかし、たくさんの犠牲が出ました。
女の子はとても悲しみました。そして、決心しました。
そこで、海であり、海ではないモノに深く、深く祈りました。
すると、まえより少し大きな紙が上から落ちてました。
何日もかけて、女の子は絵を描きました。
それは、丸い星とほこりくらいの大きさのサッカーボールを描いてました。
すると、絵よりもとても大きな星が出ました。
女の子はそこにみんなをのせました。
そして円を宙に書きました。すると、星が吸い込まれていきました。
神や天使、堕天使や悪魔は「空」で暮らし、他は「陸」で暮らしていきました。
その星は、後に「地球」と呼ばれた。
ある日、皆は夢を持った。
そうして、「世界」はできた。
始まりの鐘は今鳴ったばかりです。
ご感想お待ちしています。/(_ _)\ ペコっ