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YouTubeドラマシナリオシリーズ★自立した女

作者: 夢野カケラ

初めまして、夢野カケラです。


ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。


また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。


どうぞよろしくお願い致します。


少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。


サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪


タイトル:(仮)自立した女


▼登場人物

部羅井ぶらい 立子りつこ:女性。30歳。自立したいと常々思っている。

十和田とわだ 冴子さえこ:女性。30歳。立子の「どうしても自立したい」と願う理想から生まれた生霊。

地利じりツウ子:女性。30歳。完全に自立できている憧れの女性。仕事が出来る。やや高飛車。自信家。立子と同じ会社で働いている。

●老婆:80歳くらい。立子に車で轢かれる。台詞なし。イメージだけでOKです。

●警察:一般的なイメージで。立子を逮捕する。台詞なし。イメージだけでOKです。


▼場所設定

●デザイン企業「インディペンデンス」:立子が働いている。

●バー「セルフィッシュ」:お洒落な感じのカクテルバー。冴子の行き付け。


▼アイテム

●「セルフガイド」:栄養ドリンクのような液体薬。冴子が立子にあげる。これを飲むと何事にも自立できるようになる。


NAは部羅井 立子でよろしくお願いいたします。



メインシナリオ~

(メインシナリオのみ=3877字)


ト書き〈デザイン企業「インディペンデンス」〉


私の名前は部羅井 立子(30歳)。

ここ「インディペンデンス」というデザイン企業で働いている。

私には大きな悩みがあった。

それは・・・


立子「はぁ・・・どんな仕事でもこなせるようになんないとなぁ・・・」


自立できていないという事。

社会人になれば自立できると思っていたが、実際はそうでもない。

仕事は失敗続き。

自分で何か1つの仕事をやり遂げた・・・という経験がほとんど無い。


ト書き〈ツウ子に憧れる〉


ツウ子「はい、わかりました」


私の部署には地利ツウ子という同僚がいる。

彼女も私と同じ30歳。

一流大学を卒業し、資格も沢山持っている。

彼女はいつも自信に満ち溢れ、どんな仕事もこなしてしまう。

会社からも信頼されており、いろいろな仕事を任されている。


立子「ツウ子、また大きな仕事任されてるなぁ。いいなぁ。プレゼン3つも任されて、新しいデザイン企画も任されて、重役接待だっていつも任されてる。それに引き換え私は何なんだろ。同い年で同期で入社してるのに・・・」


完全に実力の差だ。

ツウ子は私のように「弱音を吐く」という事が無い。

1度決めた事は必ずやり通す。

意志の強さ・自信の強さが私と彼女を分けているようだ。

私には重要な仕事など一切任されない。

入社3年目。

これまで何度も失敗してきた。

そのたび他人に泣き付く。

こんな社員、信用されなくて当然だ。


ト書き〈仕事帰り〉


立子「はぁ、あたし、この仕事向いてないのかなぁ」


仕事帰り。

ツウ子が声を掛けて来た。


ツウ子「お疲れー♪ねぇ立子、今日、飲みに行かない?」


立子「え?」


飲みに行く時、ツウ子は決まって私を誘う。

理由は、自分の自慢話を延々聞いてくれるからだ。


ト書き〈バー「セルフィッシュ」〉


ツウ子「アタシこのお店好きなのよねー。このまえ偶然見つけたんだけどさー♪て言うか立子ォ、あんた今日も怒られてたでしょー部長に?あんな簡単な仕事ミスってちゃダメよ!何でもテキパキこなせるようになんないとさ」


立子「あ、あはは、見てた?(汗)」


ツウ子はやや高飛車。

この日も延々自慢を聞かされた。


ツウ子「・・・って感じでさぁ、もうまいっちゃったわよ。重役さんの接待っていうのも楽じゃないわよね♪まぁお陰でお給料はアップしてくれるけどねー」


立子「ホント凄いわ。あたしなんかじゃとてもそんなふうには行かないもん。・・・ねぇツウ子、どうしたら私もツウ子みたいに仕事が出来るようになるんだろ・・・。何か気持ちの持ちように、コツみたいなのがあるのかしら?」


ツウ子「ええ~?気持ちの持ちようでってwそんなの無いわよ。まぁ仕事が出来る・出来ないは単純に実力の差じゃないかな?立子の場合はさぁ、いつも引っ込み思案な所が全面に出てるのよ。まぁ性格だからしょうがないけど」


性格なんて今さら直せない。

つまり「私はずっとこのまま」って事を言われた感じ。

早く帰りたかった。


ト書き〈ツウ子が帰る〉


ツウ子「あ、アタシだ」


適当な理由を付けて帰ろうとした時。

ツウ子の携帯が鳴った。

彼氏からだ。


ツウ子「ま、つー事でアタシ帰るわね♪」


自分で誘っておいて、ツウ子はあっさり帰った。

1人になったので、私はもう少し飲む事にした。


立子「はぁ。仕事は出来るけど、ほんと人間としてはヤな感じ」


じめじめ愚痴りながら飲んでいた時。

ふと背後から声がした。


冴子「こんばんは♪ご一緒してもイイかしら?」


立子「え?」


見ると綺麗な人だ。


立子「あ、どうぞ」


2人カウンターに並んで座り、一緒に飲み始めた。

声を掛けて来たこの人は十和田 冴子。

私と同じ30歳。

企業コンサルタントをしていると言う。


冴子「なんだか落ち込んでますね?ヤな事ありました?」


立子「え?」


よく聞くと精神カウンセリングも副業でしてるらしい。

私は文字通り悩んでいたので、ふと悩みを打ち明けてしまった。

冴子は何となく不思議な感覚を持っている。

「昔から知っている人」

そんな幼馴染のような感覚があり、自然と心を和ませて来る。


冴子「なるほど。仕事でもプライベートでも自立したいと?」


立子「ホントお恥ずかしいです。私これまで自分の力で仕事をこなした、って経験が無いんです。いつも誰かに頼ってばかりで、少しでも大変になっちゃうと涙が自然に出て来て・・・なんか社会人としてやってけないって言うか」


冴子は親身に話を聴いてくれた。

そして・・・


冴子「落ち込む事ないですよ。そんな悩みを持っている人は結構多いんです。特に女性は感情的に脆い生き物だから、何か手に負えないような事が起きると自信喪失する傾向が誰にでもあります。でもこれは女性の本質なんです」


冴子「先程、お友達の方とご一緒でしたね?」


ツウ子の事を言ってきた。


立子「あ、ああ、彼女、会社の同僚なんです」


冴子「そうですか。彼女は何でも仕事が出来るみたいな口振りでしたね?すみません、先程あなた達がされていた会話の内容を少し聞いちゃいました」


立子「あ、あはは・・・そうなんですか。ええ、彼女と私はもう全然違って・・・」


冴子「あんなの気にする事ないですよ」


立子「え?」


冴子「いかがでしょう?私にお力にならせて頂けませんか?」


立子「お、お力に・・・って」


そう言って冴子はバッグから栄養ドリンクのような物を取り出した。


冴子「どうぞ、こちらをお試し下さい。無料なのでご心配なく。私共のお仕事は元々ボランティアですから、サービスは全て無料になります」


立子「こ、これ、何ですか?」


冴子「サプリメントのようなモノです。それを飲めば、あなたはきっと自立する事が出来、これまでずっと想い描いた『理想の女性』になれるでしょう。あなた、同年代のツウ子さんみたいな人にあれだけ自慢話を聞かされて、悔しくないですか?見返してやろうと思いませんか?試す価値はありますよ」


当然、こんなの信じられない。

でもやはり、彼女は不思議な力を持っている。

彼女にそう言われると、段々その気になって来る。


立子「じ、じゃあお試しで・・・」


しかも無料。

試して損は無い。


冴子「良かったです♪ぜひ、自立した理想の女性になって下さい」


冴子「あ、それとこれだけは守って下さい。どんなに自立した人間でも時と場合によっては他人の力が必要となるものです。なんでも自分でやり遂げられる、なんて思い上がりは、時にその人の身を滅ぼしてしまう事もあります」


冴子「ですので、無理はしない事。他人を頼ったほうがいい時には必ず頼るようにして下さいね。なぁに心配要りません。その『頼るべき時』というのは自然な形でやって来て、あなたの心にもスッとそのサインを送るでしょう」


何の事だかよく解らなかった。

このとき私はもう「自立する事」だけを考えていた。

冴子の言葉はほとんど入らない。

私はその場で冴子から貰ったドリンク「セルフガイド」を飲み干した。


ト書き〈自立できる〉


そして数か月後。


立子「わかりました。では早速取り掛かります!」


私はすっかり自立していた。

大きな仕事が幾つも舞い込んだ。

いきなり変わった私を見てツウ子も驚いた。

会社の近くにマンションを借り自活。

給料もグンとアップ。

新企画のデザイン、重役接待、プレゼン、全て私が任された。

短期で取れる資格も沢山取った。


立子「アタシ一体どうしたのかしら♪ホントここ最近、見る見る力が湧いて来るわ!もしかすると、あのとき冴子さんから貰ったサプリメントの力かな?」


私は変わった。


ト書き〈事故隠蔽〉


或る日、プレゼン企画で提携社に赴いた時の事だった。


立子「はっ!」


車の急ブレーキ「キィィイィ!ガシャァアアン!」


私が運転する車の前に、いきなり老婆が飛び出した。

私はその老婆を轢いてしまった。


立子「ど、どうしよう・・・!き、救急車呼ばなきゃ」

立子「それとも、誰か呼んだほうが・・・」

立子「け、警察に行ったほうが・・・」


すっかりうろたえて辺りを見回した時、誰もいなかった。


立子「・・・自分で解決しないと・・・」


ここは路地裏。

近道しようとこの道を選んだ。

誰もいない。

このとき私の心の中に、

「この不祥事ミスも自分で解決しなければ」

と言う自立への思いが沸き立った。

自分でしでかした事は自分で始末する!

もう泣き言は言わない。

私は老婆を車に乗せた。

そして商談を終え、私はその車で帰宅する。老婆も一緒に。

人目を避けて自室へ運んだ老婆を更に解体し、押し入れに置いた。

そして翌日、事故車を処分し、刻んだ老婆の体を山中に埋めた。

事故の痕跡を完全に隠蔽し、私はまた自立した生活を取り戻したのだ。

全て自力で。


ト書き〈逮捕される立子の様子を見ながら〉


冴子「やっぱりこんな結末を辿ってしまったか。私は立子の『どうしても自立したい』と願う純粋な理想から生まれた生霊。その理想を叶える為だけに現れた。あれだけ『他人に頼るべき時は頼りなさい』と言っておいたのに」


冴子「あの老婆を撥ねた時、少なくとも立子の心の中に『誰かを呼ばなきゃ』と言う気持ちが芽生えていた筈。でも立子はその声を無視して、全て自力で片付けようと躍起になった。それまでの自立した生活を取り戻す為に・・・」


冴子「どうやら立子は『自立』の意味を履き違えていたようね。『何でも自力で片付ける事』が自立じゃない。社会人として一人前にやって行く事、共同・共存生活の中で道徳を守り、自分と相手の立場をきちんと配慮できる事が本当の自立。立子はその点で道徳を破った。人としてしてはいけない事をした」


冴子「自立の意味を履き違えると大変ね。本当の自立がどういうものか、それを立子は牢屋の中で、これから身をもって思い知らされる事でしょう・・・」


少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。


サクッと読める幻想小説です(^^♪


お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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