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愛と悲しみのカルーラ  作者: ねこまんまときみどりのことり


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33/44

家族でご飯

設定上、かずさは18才で水樹は16才にしました。

以前に「ここに来て2年が経ったも、 “3年”に変更しています。すいません。

「そんな訳で、アクアリーネと彼女の弟ゼスチェントは、リンダ夫人側に付いたので、もう攻撃はしてこないと思うわ」


 帰宅後。

 かずさ(カルーラ)を待っていた家族へ、女子会の結果を告げる。

 華の入れてくれた珈琲を飲みながら、やっと一息つくことが出来た。


 結局女子会だと言っていたのに、アクアリーネの弟と、ブランダン男爵家のテュリンベイルと姉妹も勢揃いしていた。


 最初は女子会の予定だったのだが、ゼスチェントが心配して付いていくとなり、不安になったティンクミリィもテュリンベイルを引っ張ってきたようだ。


 カルーラ(かずさ)の同僚である兄なら、何かあってもなんとか場を収められると思ったらしかった。


 数で圧倒された感は確かにある。

 ズルいよ。もう良いけどさ。



 そんな感じのことも家族に話すかずさ。

 リンダからも家族へ信用して貰う為に、話しても良いと許可を得ている。

 勿論、アクアリーネからも。


 以前の威圧感を陰に潜め、悲壮な感じで謝罪している様子は、普通の綺麗な女の子だった。


 もう二次元なら、課金してグッズ買いそうになる美少女だ。

 ルフランは、柔らかい金糸のような髪と大きな碧い垂れ目で、人形のように愛らしい。だけどドS。


 アクアリーネは、サファイアのような透き通った青い瞳と深紅の艶髪を持ち、今は穏やかな性格になったようだ。

 たぶんまだツン要素は残ると見た。



 リビングで寛いで、何気なく軽口を吐くかずさ。


「たぶん水樹なら、アクアリーネの方が好みかもよ」

「何勝手に分析してんのさ。セクハラだぞ。犯罪だぞ!」


「もう、騒ぐことないのに。照れですか?」

「んな訳ないし。って言うか、姉さんこそテュリンベイルだっけ? どうなってんの?」


「なんでさ。今、関係ないじゃない? それにどうにもなってないし!」


 そんな中で、母の華から声がかかる。


「みんな、ご飯が出来たわよ。まず食べましょう」

「うん。ありがとう、お母さん」

「まあ。久々に全員揃うんだから、賑やかでも仕方ないわね」


「「「「いただきます!」」」」



 そんな感じで夕食が始まる。

 夕食は既に作られていて、華が暖めて出してくれた。

 今日のご飯は、大根おろしかけハンバーグとブロッコリーと人参のバターソテー、コンソメスープとポテトサラダ、それにチキンライス。デザートはプリン。


 緊張疲れのかずさの為に作られた、彼女の好物ばかりだ。


 テュリンベイルの話の時、秋男が話したそうに身を乗り出したが、『残念ながらそんな関係ではないの』と心で呟くかずさだ。トホホ。



「秋男さんの、建築の設計は順調なのね。良かったわ」

「華さんの、執事カフェとメイドカフェもだよね」   


「ええ。可愛い少年少女をビシビシしごいて、所作も素晴らしくなったわ。今度食事に来てよ」

「ああ、伺わせて貰おう。楽しみだ」



 食事をしながら近況を話していると、日本にいた時と変わらない気がする。

 姿は違っても、やっていることは同じなのだ。


 水樹(レノア)は学校に通いながら会社に勤めている。

 平民は自分で資金を貯めて行く人が多いので、特殊な事例ではない。

 ただお金があって働きながらの人は、あまりいないかもしれない。

 成績は優秀なので、今は出席日数だけ稼いでいるそうだ。


 そんな日常で、かずさ(カルーラ)の敵対者が減って、少し安堵する一家だ。

 もうバリバリ護衛は付いているが。

 シルバーにアドバイスされ、カルーラ一家で雇っている者もいるし、リンダが勝手にこっそり雇いカルーラ達に付けている者もいるしで、結構厚い護衛陣が組まれていた。


「そんな訳で、アクセランテ侯爵家のウォンディーヌやミルティアは、アクアリーネと敵対しているのは変わらないけど、

 ゼスチェントは彼女(アクアリーネ)の味方だから。  

 何かあれば助けることになったの。周知よろしくね」


「リンダ夫人の頼みなら仕方ないわね。良いわよ」

「俺も同意だ。夫人には頭が上がらないからな」

「俺も良いよ、姉さん。それより綺麗な女子が増えたら、テュインベイル取られちゃうかもよ?」

「もう。違うってば。本当に…………」


(確かにそうだ。

 テュリンベイルとアクアリーネはすこぶる美形だ。

 もしアクアリーネがその気になれば、きっと勝てない。

 いやいや。そんなことより、まず仕事しなきゃ! 締め切り厳守よ! フンヌッ!)


 かずさの百面相に、家族は気づいてしまった。

 彼女(かずさ)の初恋をそこはかと。




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