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【書籍化決定】悪役令嬢の無念はわたしが晴らします  作者: カナリア55
第二章

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学園復活の為には?

「4ヵ月も休んでいたのだから、2年生への復学は認められない」


 職員室に行くと、学園長の所に行くようにと言われ、赴いた学園長室。

 真っ白い長髪と髭で、魔法使い的な容貌の学園長のその言葉に、エリザベートは間髪をいれず『じゃあ、退学でお願いします』と返した。


「な、なんと! 退学してどうする気だ」

「どうする気と言われましても……2年生への復学を認めないという事は、1年生クラスに入れられるという事ですよね」


(ルチアと一緒だなんて、それだけは絶対にイヤ! きっとお父様も許して下さるわ)


「1年生クラスに編入されるのであれば、別の学校に入り直した方が良いと思いますので、本日このまま退学の手続きを」

「ええい! そう急くな! 話を聞け!」


(うっ、怒られてしまった……)


 叱責されて口を噤むと、学園長はハーッと大きなため息をついてから言った。


「……エリザベート・スピネル、君にはテストを受けてもらう。その結果次第では、2年に復学する事を特別に認めよう」

「別に特別扱いしていただかなくても」

「拒否権は無い。これは、王家からの指示である」

「あ……王立、ですものね、この学園……」


 ここは大人しく従うしかなさそうだ。


「テストはいつでしょうか」

「今日、この後すぐにだ」

「……かしこまりました」


 一瞬、『えーっ? 今日だなんて! いくらなんでも突然過ぎます!』と抗議したくなったが、ぐっと堪える。


「どちらで受ければよろしいのでしょうか?」

「うむ」


 そう頷くと、学園長は卓上に置かれていたベルを持ち上げ、チリリンと鳴らした。

 少しの間を置き、扉がノックされる。


「学園長、お呼びでしょうか」

「ああ、オニキス先生、こちらの話はついた。これから予定通り、エリザベート・スピネルのテストをしてくれ」

「わかりました。エリザベート・スピネル、ついてきなさい」

「はい。では学園長先生、失礼致します」


 迎えにきた教師に驚き声を上げそうになったがグッと堪え、きちんと挨拶をし、エリザベートは学園長室を後にした。




 エリザベートを迎えに来た、長い黒髪を後ろで一つに括った長身の美男子。それは攻略対象の一人であるザカリー・オニキスだった。黒のローブ姿で、頭のてっぺんからつま先まで真っ黒だ。

 一瞥する切れ長の目が『愚か者』と言っているように感じられてビクビクしてしまうが、この人は誰に対してもそうだから、と気にしないように努める。


(オニキス先生は、クールビューティというか、冷たくて厳しくて怖い、でも、きちんと努力すれば認めてくれる人、だったわよね。なんだか気難しくて攻略が大変そうだから、ゲームでは選ばなかったのよね)


 そんなデーターを思い出しながら、長い足でどんどん進んでいくザカリーを必死に追いかける。


(ああもう、少しは歩幅の違いを考えてくれてもいいのに!)


 息があがってきたところで、ようやく目的の場所に着く。


「この部屋でテストを受けてもらう」

「はい」


 テストは小会議室で受けるようだ。


(あまり大きなところでポツンと一人というのも落ち着かないから、良かったわ)


 そんな事を思いながら席に着く。

 学園長室前まで一緒だったルークは『テスト中は離れているように』と言われ、騎士課の教師に授業の見学に連れて行かれてしまった。

 

(初日で慣れていない状態で連れて行かれちゃって……ルーク、大丈夫かしら……)


「エリザベート・スピネル、何か質問はあるか」

「あ、えーと、テストはどれくらいの時間がかかるのでしょうか」

「午前中に3教科、昼休みをとって3教科だ。一教科、制限時間は1時間。早く終えたら次の教科に移っても良い」

「かしこまりました」


(よし、じゃあできるだけ早く終わらせて、昼にはルークと合流しなくちゃ!)


 そう決意し、一対一で監視をされる中、エリザベートは真剣に試験に取り組んだ。




抜き打ちテスト。

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