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4話 そして後輩はいなくなった

()が生物部は基本的(きほんてき)週一回(しゅういっかいも)木曜日(もくようび)のみ活動するが、夏休みが終わってからは秋の文化祭前(ぶんかさいまえ)に向けて毎日集まるという文化部(ぶんかぶ)あるあるなスタイルを採用(さいよう)していた。

毎日集まると、会話が増える。会話が増えると仲良くなる。その結果、文化祭前後で生物部内でカップルが発生しやすかった。


生物部は少数精鋭(しょうすうせいえい)なのに、そんなのができるから私はたまったモンではない。


「先輩は恋人を作ろうとか思わないんですか?」

後輩が聞いてくる。

ちなみに今年入部したのは私が勧誘(かんゆう)したこの後輩のみだったため、私は彼を敬意(けいい)を込めて後輩と呼んでいる。

また、私もただの“先輩”呼びを徹底した。

その方がかっこいいと考えたからだ。

彼の先輩の発音がちょっとおかしくて面白かったからでは断じてない。


「うーん、私、遠距離(えんきょり)は無理だなって。」


遠距離?と後輩が不思議そうにしているので、私の進路は魔法学校でイギリスの予定であることを伝えると、

とても驚いた顔をして

「先輩、あそこへ行く気ですか?」と聞いてきた。

もちろん!と私は魔法への情熱(じょうねつ)(かた)りまくった。



(だま)って聞いていた後輩だが、しばらくすると、ボソボソと何かを(つぶや)いて、

「先輩、待ってますからね!」

と私の両手を握りながら(なぞ)の言葉を()いきり、後輩は我が生物部を力強(ちからづよ)()めて行った。



先輩からめちゃくちゃ(おこ)られた。

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