表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪われし転生者  作者: 青いヒヨコ
第二章
52/66

50 炙り出し


僕は何故此処に居るんだろう。


隣の席のヒトがじっと見てくる。何も言わずに見てくる。

何の御用ですか?

そう聞きたいけど今は授業中……!関係無いことは話せない……!話したら減点される!


よし。そぉーっと見てみよう。

名前は……リンカさんか。


『ユウナさん、リンカっていうヒトの机を見てもらえる?他のヒトと違う所があったら教えてほしい。』


『りょりょ~☆あ~あったよ☆んとね、ノートが全然進んでないのと、ペンのインクが無いってとこかな☆』


『ん、ありがとう。』


ペンのインクが無い……それでノートを書けないのか……インクは確か……


『ワカサさん、確か黒収納にインクあったよ─』


『はい。あと、リンカ・レイドウだよ。』


…………はや。あと情報をありがとう。


「レイドウ様。こちらのインクをどうぞ。後、僕のノートの写しです。」


あ、ちょっと口角上がってる。ノート大丈夫かな?字汚いよね。


『ツムギの字は綺麗だよ~☆他に比べて、とってもね☆』


『そう。贔屓でもないしお世辞でもない。誇るべき、良いところ。』


「どうもありがとう」


レイドウ様、速いな。


『おおっ。そこの童、記憶系スキルを持っておるのじゃな。結構便利なんじゃが、人族の欲に利用される。しかしそこのはバレない程度に使っておるようじゃの。有能有能。』


ルナさん、急に出てこないで。貴女の声大きいんです。


『ツムギ、前。』


へ?


「ツムギ・□□□□。私の授業で呆けるとは、良い度胸だな。その度胸に免じて、課題を増やしてやろう。なに、今日一日努力すれば終わる。ふふ。」


「ひぇ………すいません……」


笑顔から冷気が………!怖……というよりも課題が増えた………今日の睡眠時間がぁ………



◆◆◆


フィーユ・ルミスク──


公爵家令嬢。

ルミスク公爵家は王国の盾と呼ばれ、民の意見を積極的に取り入れ、奴隷などの闇には全く触れず、裏組織の存在を知る度に、摘発に動く。

民達の人気が高く、その中でもフィーユは聖女と呼称される。



リンカ・レイドウ──


伯爵家令嬢。

代々記憶力が良く、その系統のスキルを保持している。

生まれるのは女児が多く、王家への嫁入りはあるが、他の貴族へは絶対にしない。

領内の者を婿に取り、その血を絶やすことなく、建国以来、ずっと存在している。

現当主は切れ者。



ファノ・ヴァデナス──


ハドジューン学園の教師で、王宮から派遣された。

中性的な外見で、女子生徒からの人気がある。

性別は他の教師でも知らず、王宮での地位も知らされていないが、授業の質が良いのであまり問題視されていない。




◆◆◆


時は遡る───



「アヤノが居なくなった!??」


「「はい……」」


「えっ?君達を残して?」


「「はい……」」


「一緒に暮らしてたんでしょ?」


「「そうなんですが………」」


「うん、取りあえずハモるの止めようか。ちょっとウザい。」


「「はい……すいません………」」


「うん。だからね………。」


ロッサ王国王都ギルド長室で椅子に座って話を聞いたノーマが驚きのあまり机を凍らせた。


あ………、と呟いて氷を溶かしながら質問をするノーマに、対する少年少女達はハモって答えている。


「えっと……いつ頃居なくなった?どっちかが答えてね。」


「はい。ええと……朝、私達はいつも一緒に寝ているのですが、起きた頃にはアヤノさんは居なくて………朝に居ない事は結構あったので、朝食を用意して。ツムギと朝食を食べて、アヤノさんを待ちました。それで……」


ユテアが思い出す様な動作をしながら話し、隣の少年は相槌を打ちながらノーマをじっと見ていた。


「あーちょっと待ってね?それっていつの事?」


「「昨日です。」」


「……………。昨日の朝から異変があったのかな?」


「「はい」」


「アヤノさんは「仕事」と言って半日程開ける事はあったのですが、いつもは手紙を残してくれているのです。それが今日は無かったのでおかしいな、とは思いましたが紙を切らして居るのだろう、と考えまして昼食の準備に……」


「ふんふん、それで?」


「昼食を済ませていつもの鍛練を終えて、アヤノさんが仕入れてくださる本を読んでいました。気づいたら夜で、流石に私達も異変を感じて、部屋中をなにか無いか探し回ったのです。すると………」


ユテアは懐から紙を取り出して机に置いた。


「こちらがタンスにありました。白紙で、夜中議論をかわし、よく分からなかったのでこちらに来た次第です。」


「あ、これ炙り出しだね。少し炙れば何か見えるだろうから、炙ってみて。」


「あ、はい。」


ユテアの隣に居る少年───ツムギは指に火を灯し、紙に近づけた。


すると紙に浮かび上がったのは────




『問題事を片付けます。探さないで、大丈夫。何年掛かるか分かりませんが、また会いましょう。』



部屋にいる三人は息を飲み、その紙を見つめるしか出来なかった。

お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ