36 ある精霊の嘆き
これから出てくるヒトの視点です。
たすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけて
そんな、声が聞こえている。
ただひたすらに「たすけて」と叫んでいる。
いつからだっけ?
分からない
生まれたときからかもしれない
何も分からない
けど、約束をしたことは覚えている
どんな約束だっけ?
忘れた
けど、幼い子供との約束だった
小さい子だった
魂が少し歪んでいて、奇異な運命の渦にあって、そして愛がついている
そんな可笑しくて、可哀想で、綺麗なココロを持っていた。
あれ?その子供はすらすらと記憶が出てくる。
不思議だなぁ
───久しぶりにそんな面白い子供に出会った。
前に見つけた可笑しい子と一緒にいた。
面白い子は魂と肉体があってなかった。
この子は駄目だなぁ。すぐに終わりが来る。
それを分かっているのか?あの子は。
……救おうとしている。
そうか、分かっているのか。
もう終わりが近い少年を、何かを生け贄にしなければ救えない少年を、そこまでして救おうと言うのか。
優しいのぉ
私はそんな君が気に入ったのかな
………それにしても、君はまだあの小僧のことを引きずっているのか。
弟、と呼んでいたな。
それほど大切だったのか?あの小僧のことが。
リミント・アインス・ロッサ……
小僧……お主の最後の言葉が……どれ程あの子を縛っていると思っている……
恨むぞ……
あの子は今も……ヒトを救い、殺している……
お主が守った国を今度はあの子が守り続けている……
お主が必ず戻ってくると信じている……
ああ……可哀想だ……
早く戻ってこい、リミント………今度はお主があの子───アヤノを救え……
お読み頂きありがとうございます。
これまでのサブタイトルを変えます。




