18 面白い(?)回
「あー………ゴホン、ユテアよ。旅行だ。この人……?の所有する山でしばらく暮らしなさい。彼女は世界最強だから。修行もしてよいぞ。」
転んでシーーーーンとなっていたユテアは飛び上がる。
「世界最強?!修行!!良いのですか父上様!!山!!山で修行!!しかも魔物のランクが高いとこ!!?最高の修行場じゃないですか!!師匠!!よろしくお願いします!!!!!!」
目をキラキラと輝かせて早口で言った。ちなみに一息で。
「あーーーー………デューア?こんなにキラキラしてるけど……山から帰らなそうだよ?ホントに預かっていいの?」
「……………………もー良いよー………。そんなに城がつまんないかい、ユテア?」
「ハイ!!すごくつまらないです!!師匠!お名前を伺っても良いでしょうか?!」
「ア、ウン。私はアヤノ。よろしくね?あと……ティルナちゃんが鬼の形相だよ?」
「「アッ………………」」(デューアandユテア)
ユテアの目からキラキラが消え、絶望に染まる。
「ティルナちゃーん?目が怖いよー?せっかく可愛いのにもったいないよー?」
「ハッ……アナタ?ユテア?後でお説教ね?シュカ、私は自室で休みます。話が終わったら呼んで下さいね?」
「はい。かしこまりました、王妃様。」
ティルナが出ていく。デューアもユテアも何か言っても変わらないことは分かっているのだろう。椅子に座って項垂れている。
「コホン!デューア、ユテア王女、お話しは?」
ノーマが黒い笑顔で話しかける。
「そ、そういえば、そちらの子は何です?」
「ほら、弟君、挨拶。」
「はい、ねえさん。ごきげんよう、ゆてあさま。ぼくは、なまえがないのでおとうと、というにんしきでけっこうです。よろしくおねがいします。」
「………………………」
「ユテアちゃん?」
「っはい!!何でしょうか師匠!」
「………いや?何でもないよ?……フッ」
アヤノは笑った。
何かを察したような含み笑いだ。
「ユテアよ………………いや、何でもない……。あ、ユテア、山は一番ランクが高いところで良いか?」
「はい、もちろんです、父上様。ところで、何時その山に行くのでしょうか?」
「んー?私は何時でも良いよー?どちらかと言うと夜の方が良いかなー?」
「じゃ、じゃあ、姉さん。夕食は食べていきなよ。久々に姉さんと食事がしたいなぁ……。」
冷や汗をかきながらデューアはチラチラとアヤノの方を見ている。
「……………………………………………」
アヤノは分かっている。
分かっていながらも、
「いやぁ、私は……弟君が部屋に慣れないだろうし、マナーも教えたいから……暫く3人で食事できないだろうから3人で楽しみなよ。」
非常に綺麗な笑顔で言った。
部屋の中の諸君の表情は……
デューアは放心、
ユテアはうずくまり、
ノーマは笑いをこらえ、
シュカは頬が引くつきながらも無表情を貫こうとしている。
その中で子供はアヤノの髪で遊んでいるのだった
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