壊された日常
朝起きて、朝食を食べ、学校へと足を運ばせるいつもと同じことをするが今日は特別な日だ
学校からの帰路で神社へと寄る。
賽銭箱へ五円玉を投げ込み、一礼二拍手をして強く念じる。
すると頭に直接声が聞こえてくる。
「あなたに…」、「がんばって」
その直後激しい頭痛に見舞われた。
俺の記憶はそこで終わっている。
目が覚めると辺り一面が白い空間にいる。
訳が分からないが手足は動く。
出来るだけ大きな声で叫ぶ
「誰かいませんか?」「誰か」
すると、後ろから足音が聞こえる。胸をなでおろし後ろを振り返ると
見たことのないような美人がたっていて驚いていると
「うっさいわ、ボケ」
「はい?」
「誰かいないかだの、助けてだの。男なら自分で何とかしなさい」
綺麗な顔立ち、すらっと透き通るようなシルエットからは予想が出来ないような罵詈雑言に言葉を失う
「ここは、どこなんですか?あなたは?」
「うるさい、ちょっと待ってなさい」
そう言いながら美人は、なにもない空間から書類を取り出す
「おぉ」
「なに、いちいち驚かないでよ」
「えーと、如月大?」
「は、はい」
「貴方は、えー、この私女神から力異世界へ転生するか、今のまま死ぬかどちらか選べます。
ぜひ転生して頂けないでしょうか。」
あまりに棒読みであまり内容が入ってこないが
「え?死んだ?」
「嘘だろ、どーいうことだよ」
「ちょっと落ち着きなさい、今説明するから」
「貴方に頼みたいことがあるのよ」
「今回みたいに人間を他の異世界に転生させて使命を全うさせるって言うことが多々あるのよ」
「でも毎回人間は、神の与えた力を予想を上回るように使って使命も全うにこなさずに好き勝手するのよ」
「だからその人間たちを懲らしめて欲しいのよ」
「そんでついでに使命である魔王討伐もやってほしいの」
「はい?」
「だから、私たちがあなたよりも前に勇者として送った人間と魔王を倒してほしいのよ」
「えーと…」
「まぁ、もちろんこの女神の中でもナンバーワンの私が支援してあげるつもりだし、簡単よね!!」
「いやいや、簡単よね!!じゃなくてですね」
「何、私に歯向かうの?」
「まぁ、もしやらないって言うならこの私が拾ってきたあなたの死がいを捨てちゃうんだけどね」
「なんでもってるんですか?」
「いや、だって殺して精神をここまで連れてきたの私だし」
「おいぃぃぃい」
「ふざけんなよ、偉い人かと思って敬語使ってたら俺を殺した?」
「なんか、取引しやすそうだったし」
その言葉を聞いてきょとんとしている俺に向かって
「貴方が神社へ向かう理由調べたもの」
「失踪した妹さんを見つけたいんでしょ」
「なんでそれを」
「私は、女神なのよ」
「もし、異世界に妹がいるって言ったらどうかしら」
「え?」
「やるって決まってないあなたに言えるのはここまでだけど」
もし、俺がここに呼ばれたように妹も同じ目にあっているのなら
あれだけ探して死体すらも見つからないのにも納得がいく
そして少し黙って考え出した俺の答えは、
「やる、やってやるよ」
「本当!?」
そう言いながらはにかむ女神にドキッとしたことはここだけの話だ
「でも、俺を殺したと豪語するあなたを信じることはできない」
「だから、ちゃんと説明してくれ」
「いいわ、説明してあげる!」
「さっきも言ったようにあなたには、あなたより先に転生した地球人を倒してきてほしいのよ」
「それは、殺すってことか?」
「いいえ、さすがにそんなことを強制させたりは、しないわ」
「だって女神だもの」
「分かった、分かった」
「で、倒すってのは、具体的にどうすれば?」
「それは、転生した地球人に触れて力を奪えばいいのよ」
「触れて力を奪うってのは?」
「それは、私が与えるスキルを使えばいいの」
「スキル?」
「まぁ、さっきから言ってる神が転生前の人間に与える力の名前よ」
「そのぐらい察しなさいよね、ゲームとかと容量は一緒よ」
その言い方をしてくれると少し分かりやすい
「それで俺にもスキルは、もらえるのか?」
「えぇ、あなたのスキル‘‘スキルを消す‘‘というスキルよ」
「スキルを消す?」
「うん、単なるスペックならだれにも劣らないスキルよ」
「発生条件は、スキルによって作られたもの、またはスキルを持つ本人に触れることよ」
「そのスキルで地球人たちのスキルを奪うっていうか使えないよう決して来いってことだな」
「物分かりがいいじゃない、じゃあ」
そう言うと自分が経っているところが急に光り始めた
「説明も終わったし行ってらっしゃい」
「ちょっと待て、まだ聞きたいことが」
「さ、行ってらっしゃい」
その言葉と同時に自分が落ちていく感覚に見舞われる
「話を聞けって」