2「コードネーム」
<1925年>
あれから5年の月日がながれた
あの兄弟はどうなったのであろうか…
ここは
「グリーンヒル」に1つだけある国家図書館である
この図書館では調べられないものは一つもないと言われるほどに完璧な図書館である
そこに1人の少年がやまずみになった本のなかにいた
「ん〜…このグリーンヒルを出ると一体何があるんだろ…」
少年は天井を見上げた
「おーい!瞬ここにいたのか」
1人の少年が瞬の元にやってきた
「兄さんどうしたんだい?」
「至急学校に来いって緊急集会だって」
「わかった」
2人は学校に向かって走り出したが…
「ちょ、ちょっと待って」
ゼーゼーと息を切らしている迅に瞬は言った
「至急なんだろ、休んでる暇ないよ!」
「お前は最速で走れるから楽だけど、こっちは只でさえ走るのが苦手なんだから…」
「だったら…」
瞬は迅の腕を掴むと一気に走り出した
「兄さんしっかり掴まっててね」
「は、速い〜」
「このくらい朝飯前さ」
そしてあっという間に
「ハンターkiller養育所」に着いた
「これより緊急集会を始める」
学校長が舞台の前へきた
「皆さん、今週の末に【コードネーム称号試験】を行う」
生徒たちはざわめいた
なぜかというと
「コードネーム」とは、ハンターkillerたちが1人前として認められた時に与えられる称号であり
プロへの第一歩である
「コードネーム」はそれぞれ個人の特徴であるものに由来する
「ついに僕にも父さんやシドに近づくチャンスが!!」
瞬は嬉しさを隠せなかった
「瞬頑張って合格しようね」
迅は笑顔をもちだした
「うん!」
「皆さん、このセミナールでは、実技についてテストする」
セミナールクラス担任の山神 渡(サンシン ワタル 先生は黒板に書いていった
「これより一週間は、自宅及び校庭のみで自分の技をみがくこと」
そして生徒たちは、それぞれの特訓をするため家などに向かった
「僕たちどうする?」
「家に行こう」
「なんで?」
瞬は帰り支度をしながら迅に言った
「家の方が邪魔が入らないから」
「そっか!」
そしてまた瞬は迅の腕を掴んだ
「じゃあ早く行こう」
「ま、待って〜!!」
迅は心の準備が出来ないまま瞬につれていかれた
ここはグリーンヒルの辺境の地にある村
「スターダスト村」である
「兄さん!僕外で天の練習してくるね」
瞬は【天】と呼んだ
「スラッシャーパースエイダー」を持って外にいった
この世界でハンターkillerたちは自分の使用する武器に名前をつける
瞬の
「スラッシャーパースエイダー」は【天】
「ポインターパースエイダー」は【空】
「短剣」は【使】
「サバイバルナイフ」は【者】である
しばらく外で瞬は、小さな的にめがけて練習していた
弾の音が5・6回なったとき迅が家から出てきた
「瞬どうだい?」
「んー…まずまずってとこかな」
「まずまず…って」
迅は、確実に中心を撃ち抜かれた的を見て苦笑いした
「相変わらず100%の命中率だこと」
「僕は、まだまだだよ」
そしてあっという間に試験日がやって来た
「これより【コードネーム試験】を開始する」
校長が校章旗を掲げた
「セミナールクラスのNo.1からNo.40までの生徒は校庭に集合しなさい」
予想していないことが起きた
「えっ!クラス内じゃないの」
「これは全校生徒の前で自分の武器の技術を見せる試験に変更された」
生徒たちは渋々校庭に向かった
校庭につくと次々に生徒たちが自分の得意な武器を見せていた
「兄さん…ちょっとやばくない」
「大丈夫だよ」
そしてあっという間に瞬の番がきた
「No.10神代 瞬、使用武器は【スラッシャーパースエイダー】と【短剣】を使わせてもらいます」
瞬のスラッシャーパースエイダーという発言に試験監督の先生たちは驚いた
そして瞬は、あらかじめ迅に頼んでおいた小さな的を5本立てた
「では、始め!」
旗が挙がると同時に瞬は5本の的の中心を撃ち抜いた
そしてさらに、大きなかけらを短剣で粉々に切り裂いた
一瞬の出来事に先生や生徒たちは唖然とした
沈黙する中瞬は、迅の元へ行った
「次は兄さんの番だ!頑張ってね」
瞬は笑顔をむけた
「ああ、ありがとう」
迅も瞬に笑顔をむけた
「で、では次」
先生は慌て言った
「No.11神代 迅、使用武器は【ポインターパースエイダー】と【ライフルパースエイダー】を使わせていただきます」
「では、始め」
迅はライフルパースエイダーを空に向けて5発撃ちはなった
そしてポインターパースエイダーをその5発の弾に向けて撃ち落とした
その弾は、全ての弾を空中で破壊した
「以上です」
迅は、礼儀よく礼をした
後日、ついに合格者の発表があった
「皆さん、先日の試験結果を報告します」
生徒たちは静まった
「このクラスで合格したのは200中4人だ」
すると渡先生は壁にあったレバーを引いた
「合格者は、この4人だ!」
すると後ろにあったホワイトボードから4本の矢が合格者の机に刺さった
「No.10神代 瞬、No.11神代 迅、No.32聖 蒼、No.64翼の4人以上だ」
4人は、それぞれのコードネームを肩書きと一緒にもらった
光の如く走り抜けるパースエイダーとナイフ使いの【flash】神代 瞬
狙った獲物はしとめるまで追いかけるパースエイダー使いの【kid】神代 迅
アメジストの瞳にとらえられると死の合図ナイフ使いの【amethyst】聖 蒼
その黒き羽は時に悪魔と化す弓矢使いの【black】黒鳥 翼
「4人は、これからベテランクラスに移ってもらう」
そして4人はプロへの階段をまた1つ登った
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