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ただ春が訪れるだけ

作者: haL.

 蝋燭(ろうそく)の火が吹き消されるみたいに


 日々燃える命が消えてくから


 日々灯る命があることも知っているけど


 消える命ばかりを見つめてしまうのは


 きっと人の(さが)なのでしょう



 例えば明日僕が生きていること


 それが当然だ


 と言い切れる人はどこにいますか


 例えば今死んだ人の薄れゆく意識を


 二度と取り戻すことはできない


 と言い切れやしますか


 風が吹いて立ち上った


 土煙 砂塵(さじん)みたいに


 定まらぬ命 記憶が


 ただそれぞれに流転して


 悲しさ 怒り 思い出その他


 今までが灰になるから


 やがて燃やされて立ち上った煙が


 涙 叫び声もみんな


 風に乗って空を渡り


 温かな日差しと共に


 ただ春が訪れるだけ


 ただ春が訪れるだけ



挿絵(By みてみん)

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