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妖人世界でもう一度  作者: 彩希
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気づいたら...

先月、高校生になったばかりの生徒達が

これからの生活への期待で目を輝かせながら私を追い越していく。

私も同じように高校生になったが、これからへの期待なんてゼロで、憂鬱にしか思えないのは、

周囲の環境のせいか、私自身に問題があるからか。

私は、自分の両親の顔を全く覚えていない。

父親は産まれた頃からいなくて、母親は幼い頃に行方不明になったらしい。

親戚の家に預けられたものの、歓迎されるはずもなく、家にいることさえ苦痛だった。

そんな状況から友達もろくにできず、中学生の時には将来に期待したのに今はただただどうでもいい。

他人の目が苦手でいつもうつむいて歩いていた道をボーッとしながらこんな建物あったんだなんて

適当なことを考えながら歩いた。

「あ、神社だ。」

そこまで大きくないけれど、桜の木に囲まれていた。

「綺麗...」

まるで吸い寄せられるように石段を登って行く。

鳥居をくぐったところで目が覚めたみたいに意識がはっきりとした。

少し長い石段だったのに登った記憶が曖昧で、一瞬のことみたいだ。

辺りを見回すと一本の桜の木の根元で、何かが光った。

「なんだろう?」

近寄って見ると、石が一つだけ光っていた。

その石がいきなりまぶしいくらいの光を放って、思わず目を瞑る。

風が強く吹き付ける。弱くなって、目を開けるとそこは森だった。




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