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「トモティーだよ、ほらほら」
あたしが指差していると、やっとみゆみゆも見つけてくれたらしい。
「ホントだ、トモティーヤバいよ。部活ない日なのに見れるとか、マジ最高じゃん」
しかしあたしが妄想を膨らませようとした時、先生に声を掛けられてしまった。
「まだこんなとこにいたの? 今日は部活ないんだから、早く帰っちゃいなさいよ。いつまでお喋りしてるのよ」
声を掛けてきて妄想の邪魔をしたこの先生こそ、あたしたち文芸部の顧問である長瀬雪菜先生なのだ。
「は~い、ゴメンね。みゆみゆ、早く行こっ」
「そだね、ゆいゆいも急ごうよ。ゆきにゃが怒る」
ニコッと笑って、みゆみゆは走り出した。バックが重くて走りずらかったが、何とかあたしもみゆみゆについて行く。




