表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

恋も人生も、二周目のほうがうまくいく。

作者:月雅
最終エピソード掲載日:2026/03/26
恋も名誉も、一度目の人生で懲りている。

十七歳の伯爵令嬢イレーネが悪役令嬢として断罪され、辺境に追放された。 けれど彼女の中身は、前世で離婚と過労死を経験した四十二歳の元経理部長だ。

泣く気も恨む気もない。 ただ、辺境の町で目にした帳簿の数字がでたらめだった。 それだけは放っておけなかった。

壊れた仕組みを見ると手が動く。 数字の狂いを見つけると直さずにはいられない。 二度目の人生に興味はなくても、性分だけは変えられない。

やがて辺境の領主である公爵家から、契約結婚の話が届く。 相手は戦で片腕を失い、社交界から消えた男。

領地を立て直す管理者がほしい夫と、仕事だけがほしい妻。 完璧に噛み合った契約のはずだった。

なのにこの人は、深夜の執務室に毛布を持ってくる。 食事を抜けば黙って厨房に立つ。 元部下が訪ねてくると、なぜか不機嫌になる。

それは契約のどこにも書いていない。

四十二歳の精神で恋を遠ざけてきた女と、感情の名前を知らない不器用な男。 二人の距離が変わり始めたとき、追放されたはずの過去が静かに追いかけてくる。

数字は嘘をつかない。 けれど、自分の心だけはまだ読めないでいる。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ