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鬼がいる

作者: 屑木 夢平




 鏡の中に鬼がいる


 人のふりした鬼がいる


 外では優しい顔をして


 心の中に怒りを養い


 やがてそれが大きく育って


 花開き


 実を結び


 熟れて落ちて一面が真っ赤に染まって


 物に当たるようなり


 人に当たるようになり


 世界に当たるようになり


 最後には自分自身に当たるようになって


 もう何も傷つけるものがなくなったとき


 鏡に映った鬼は


 ずっと握りしめていた拳を開き


 真っ赤に染まった顔を覆って泣いたのだ


 心の中に鬼がいる


 お前が鏡を覗くとき


 そこにはお前の心の鬼が映っている


 その鬼を殺すことができるのはお前だけだが


 わかってあげられるのもまたお前だけだ

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